告知の日からのガン日記(上咽頭がんー丸山ワクチン日記)

08年7月の告知。5年生存率60%の標準治療を断わる。丸山ワクチンを決断。団塊世代、男性。試行錯誤の過程をリアルタイムで

最後には、まだガンマナイフがある

2009年01月11日 | Weblog
鼻咽頭がんは、耳鼻科領域の悪性腫瘍で、上咽頭がんがもっとも多く、海綿静脈洞部、蝶形骨洞部にもみられます。治療としては手術、放射線、化学療法が行われていますが、充分な効果は得られませんでした。近年、ガンマナイフがそれらの治療後の残存腫瘍、再発腫瘍の救済治療としておこなわれることが多くなってきました。その結果3年以上の経過観察で、腫瘍の制御は57%で得られています。すなわち43%は再発したわけですが、再治療をおこない、最終的な制御率は79%となっています。新刊書「ガンマナイフ-切らずにがんを治す放射線手術」2008年5月15日初版本より。

S・Sさん。60歳女性。右の耳閉感。咽頭異常感があり、耳鼻科で右上咽頭部に腫瘍が見つかりました。手術生検によりがんと診断され、ガンマナイフ治療をおこないました。6ヶ月後腫瘍はほぼ消失し、一年後まで再増大、転移等は見られません。

 
この本の著者は現名古屋共立病院の放射線外科センター長で日本定位放射線治療学会、日本ガンマナイフ治療研究会の会長でもある小林達也医学博士。現在までの17年間で、約6000例のガンマナイフ治療に携わってきた。その結果は本人の予想通りに満足な成績を上げているとある。

ガンマナイフは直径3センチ以内の腫瘍に限られる。頭部、および頭頚部のがんに対して保険適応になっている。治療は1回の照射だけ。多くの場合2泊3日の入院で済む。当然、QOLの質を落とすことも少ない。ちなみに名古屋共立病院には、ガンマナイフのほかに全身のがんにも対応可能なノバリスも設置されている最新機器を導入している病院だ。