告知の日からのガン日記(上咽頭がんー丸山ワクチン日記)

08年7月の告知。5年生存率60%の標準治療を断わる。丸山ワクチンを決断。団塊世代、男性。試行錯誤の過程をリアルタイムで

ダイエットのつもりでないのに痩せていく

2009年12月31日 | Weblog
昼だけ玄米菜食にしてから2週間ほどが経つ。体重が2キロほど減った。無理をしているわけではないのに痩せていく。だから体調も良くなってきたと感じる。ベルトの穴が2つ減った。体が軽くなって歩きがスムーズになってきた。血圧も徐々に下がってきた。そのうちに降圧剤を飲むのも止めてみるつもりだ。2週間で2キロならば、1ヶ月で4キロ、2ヶ月で8キロ減との計算になる。そのぐらいで止めておきたいなどと夢が膨らんでくる。毎日、体重計に乗るのが楽しみになってきた。


玄米食は意外と味わいがある。ふっくらという感じはしないが、しっかりとエネルギーを体に取り入れているという感覚がある。続けていてもあきることがないのは私だけか? 付け合せの菜食は菜っ葉や根菜、キノコ類、漬物などをただ炒めたものだけ。いままでもダイエットの気持ちはあったが、力が抜けて続けることが出来なかった。今回は全く無理なく体重が減っている。この先、どうなるのか楽しみになってきた。


理由もなく体重が減っていくというのは、ガンが原因のときがあると本に書かれてある。すこしだけ心配にもなる。 しかし、人生の終末は枯れた状態であることが自然とも感じる。自力で立ち上がれなくなったときには看護士さんに負担をかけることになる。体重は少ないほうが迷惑をかけない。「祖死、父死、子死、孫死」 年老いたものから順々に去っていくことはごく自然なこと。寿命を延ばす努力よりも、今の生を楽しむことが大事である。悟りを得たい60歳。祇園精舎の鐘の声はもうすぐ聞こえてくる。あれは除夜の鐘か?



考えは間違っていなかった

2009年12月29日 | Weblog
とりあえず、痰に見られた出血塊はつぎの日には見られなかった。一時的なものだったようだ。こんな不安な気持ちのときには・・・いつものように丸山博士の著書「丸山ワクチン-ガンを追いつめる」を読みかえす。気持ちが落ち着く。


私が、東京郊外、武蔵野の奥にある東村山のハンセン氏病療養所-国立多摩全生園にかようようになったのは1947年(昭和22年)の秋からである。ちょうど私の作った結核のワクチンが、徐々に効果を見せ始めた頃だった。このワクチンでハンセン氏病も治せるのではないかと考えたのである。ライ菌と結核菌は微生物学上、おなじ抗酸性のかん菌で、同族とされている。そんなところから、結核のワクチンをつくったら、必ずハンセン氏病にも使ってみるというのが当時の医学者の慣習であった。

私は全生園に赴き、当時の園長林芳信先生にお目にかかった。「ハンセン氏病の治療について研究したいのですが、お許し願えないでしょうか」林先生はびっくりなさった様子である。私がまじめに申し出ているのを知るとたいへん喜ばれたが、どういうわけか「よろしい」と言ってくださらない。

「ご存知のように人権がうるさく言われてきていますでしょう。あなたの研究を私が許可しても、患者からは、患者を実験の道具にするのか、と必ず文句が出てくる。それはもう火を見るよりもあきらかです。そういうわけですから、あなたがお申し出を受け入れるわけにはできないと思います。どうか気を悪くなさらないでください。」

しかし、私は引き下がらなかった。あとは熱意で園長先生を動かすしかないと思い、熱心に全生園に通い続けた。「ではこうしましょう」「私が許可したとなると問題が残りそうです。そこで、あなだか文章でもよし、拡声器を使ってでもよし、あなたご自身での気持ちを患者に訴えてください。患者たちのほうから自発的に協力してくれるなら問題はないわけですからね。」わたしはその提案に感謝した。私の気持ちは患者たちにも通じた。5人10人とワクチン治療の希望者が名乗りでて、とうとう100人までにも達した。毎週一回ではあるが、とうとう20年間も全生園にかよいつづけることになった。ワクチンはハンセン氏病患者に対しても著しい効果を示した。とくに化学療法では治せない神経障害に非常に効果があった。

ある日、昭和31年の秋だったろうか、帰りの電車を待ってホームのベンチに座って、ついさっきまで接していたハンセン氏病患者のことを考えていた。そのとき、ふっと奇妙なことに思い当たったのである。大学の病院にいると、ガンの病理解剖にしょっちゅうぶつかっている。ところが、全生園に10年以上も通い続けていて、まだ一度もガンの病理解剖の話を聞いたことがなかったのである。思いもかけない疑問が、私の頭の中いっぱいに広がってきた。まえにも書いたように、ライ菌と結核菌は同族である。ハンセン氏病患者がガンにかかりにくいというのであれば、結核患者にもガンにかかっている人は少ないのではないだろうか。当然、連鎖反応出来にそういう考えが浮んだ。秋津から池袋行きの電車に乗って、次ぎが清瀬である。清瀬には結核の国立療養所がある。私は清瀬ですぐさま途中下車した。やはり、ここにもガン患者はほとんどいない。これはえらいことに気が付いたぞと思った。

ワクチンをガン患者に最初に用いたのは1964年(昭和39年)だったが、その第一号がだれであったかは記憶にない。私の専門はまえにも言ったように皮膚科であり、ガンの患者にぶつかることは極めて少ない。そこで知り合いの内科や外科の先生にお願いして、丸山ワクチンを使ってもらったのである。「丸山ワクチンをつづけているが、ガンの縮小がみられている」という知らせを受け取ったときには、小躍りするような気持ちになったことをはっきりおぼえている。考えは間違っていなかった。


ガンを宣告された時、まず丸山ワクチンのことが頭に浮んだ。
私も考えが間違っていなかったと後で思いたい。



知る権利と知りたくない権利

2009年12月27日 | Weblog
図書館めぐりが毎日の日課になっている。ガンという告知を受けた時からだから、ほぼ1年半になる。最近は、ガンに関する専門書だけではなく、がん患者からの体験談、玄米食などの料理本、さらには、宗教関連の書物から緩和ケアに関する本も借りまくっている。


ガン関連の書棚のなかに目に付いた本があった。ピンク色の本だから目立つ。そのタイトルは「心配しないでいいですよ・・・再発・転移・大腸がん」というものだった。読んだあと、「心配しないでいいですよ」とは全く感じられてこない。再発・転移の大腸がんについて、治る確率が低い理由が書かかれてあっても患者がそれを読んで心配しない気持ちには多分ならないだろう。患者は正しい判断も出来ないだろう。治る確率は低いけれども、代替治療などに向かわず、医師が薦める治療が最善と諭すような内容になる。最終的には緩和ケアもある。そして、患者には知りたくない権利もあるのだという。では出版した意味がない。


大腸ガンに関しては、シメチジンを試してみるべきだ。この本にはそのことにまったく触れられていない。出版されたのは2004年12月。最新の治療法に関する情報を得るためには、本ではだめ、インターネットを検索することが重要だと思わされた。定価2400円。



治す力は、己の中にある。気持ちの持ち方でガンは自然に治るという雑誌(メッセンジャー)を読んだクリスマスの日のこと。痰が絡んだので吐き出したところ血の塊だった。最近は体調もよくなりつつあり、黄色い痰でも見ることが少なくなっていたのに突然の出血にガンは自然に退縮するという気持ちは消えた。イブ・チキンを食べ過ぎたのだろうか? 女医さんのいる耳鼻科に出かけた。

内視鏡では、がんの根元のところから染み出しているようだ。がんもすこし大きくなっているとのこと。刺激をうけることのおおい冬場は大きくなるのかも?と、なぐさめるような言葉を言ってくれる。標準治療を受けないという患者の決断を尊重してくれている。ありがたい。でも、年貢の納め時ということばが浮んだ。



いのちのバトン

2009年12月25日 | Weblog
重粒子線治療施設が各地で建設計画されているのは正しい選択かと疑問視していたのは山本孝史議員だった。現在でも重粒子線施設は2ヶ所あり、陽子線施設は5ヶ所にある。問題の一つは建築費や運営費に多額の税金が使われることだ。重粒子線施設で約300億円。陽子線施設で約70億円。


それだけの費用をかけて、どれだけのガン患者が恩恵を受けることになるのだろう。現在行われている放射線治療においては、ガンの種類によっては放射線抵抗性を獲得したしぶといガン細胞もあるといわれている。そこから再発が起きる場合も考えられる。重粒子線であれば、ガン細胞だけを的確に、確実に、ダメージを与えることが出来る。


私がガンマナイフやサイバーナイフでの治療を断られたように、根治をめざすという治療には使われないのではないかと想像する。他に治療法がないというガンに対しての治療法と明確に書かれてある。はたして、どれだけの患者が恩恵をうけることになるのか疑問である。 夢のガン治療の機械ではないことは明白だ。


維持費もかかるので患者一人当たりの治療費も200万円以上になるという。貧乏人にとっては、はなから選択肢になりえない治療法でもあると感じる。現在、全国で計画中の施設は10ヶ所以上にもあがる。だれが求めているのだろうか?


昨日、クリスマスイブの日にメッセンジャーという雑誌が届いた。杉浦貴之さんは腎臓ガンを克服、9年目を元気に活動している。ガン・サバイバー、であり、シンガーソングライター、そしてマラソンランナーでもあるという。エネルギーを頂きたい。これは天からのプレゼント?というわけではなく、ネットで注文していたからだ。一冊が300円。

 →  メッセンジャー 

子宮頚がんワクチン発売

2009年12月23日 | Weblog
子宮頚がんを予防する国内初のワクチンが12月22日、発売された。グラクソ・スミスクライン社の「サーバリックス」で、原因となるヒトパピローマウィルスのうち7割を占める2種類のウィルスによる感染を防げると期待されている。


同じ22日は、民主党の国会議員だった山本孝史議員の命日でもある。がん対策基本法の成立に尽力した。

→ 山本孝史議員のホームページ 

その活動をふり返りたい。


先日、夫婦喧嘩をした際に妻から言われた。 老後の面倒は一切見ないからね! 私がガン患者であることをすっかり忘れているようだ。 山本孝史議員のいのちのバトンに、日本のガン難民ということばが英語になったと紹介されていた。

Cancer Refugee。 がん難民。




丸山ワクチンの3つの作用

2009年12月21日 | Weblog
1白血球機能賦活作用と白血球増加作用がある。白血球機能賦活作用として、マクロファージ活性・インターフェロン産生・CSF産生・IL-1産生・IL-3産生・IgG産生などを増強することが認められている。

2ガン細胞は必要以上に分裂し増大するため、周囲の細胞・組織が傷害を受けるが、丸山ワクチンはこの傷害部分を修復するためのコラーゲンとガン細胞周囲のコラーゲンを増殖させる。その結果、ガン細胞はコラーゲンにより封じ込められる形となり、増大が困難となる。

3細胞が分裂して完全に同一の細胞を作製するためには、複雑な過程・反応が必要である。この複雑な反応を効率よく行うために酵素が用いられる。ガン細胞は分裂速度が速いため、正常細胞に比較して細胞分裂に使用する酵素の活性が上昇するが、丸山ワクチンはこの酵素活性を低下させる。



上咽頭ガンの告知を受けたのは08年7月のことだった。内視鏡での検査、CT検査・MRI検査・PET検査で転移のないことを確認し、最終的には局所の組織をとって病理検査でリンパ上皮ガンと診断された。標準治療として医師から薦められたのは放射線治療と抗がん剤を併用する治療法だった。抗がん剤はシスプラチン・フルオロウラシル・ドキタキセルの併用。この治療を受けた場合の5年生存率は60%と言われた。医師の薦めを断わり、丸山ワクチンだけで様子をみることを決めた。丸山ワクチンは確実に隔日に打っている。その時よりブログをはじめた。1ヶ月前に、告知後1年4ヶ月の時に中耳炎になったことで、再びMRI検査とPET検査を受けた。MRI検査によると上咽頭ガンの大きさは内視鏡と同様に、あまり変化は感じられない。しかし、PET検査で、頸にあるリンパ節に転移の像がみられた。体調には問題がない。はたして、丸山ワクチンの効果はあるといえるだろうか? 



治験―ホウ素中性子捕捉療法について

2009年12月19日 | Weblog
第1相試験(フェーズ1)では、少数の健康な志願者に対して薬を投与し、吸収、排泄、および安全性を調べられる。第2相試験(フェーズ2)では、同意を得た少数の患者で有効性を調べる。効果が認められる量や投与ルート、その次には、比較試験をおこない有効率や副作用を調べる。第3相試験(フェーズ3)は、最終的に、同意を得た多数の患者を対象にして比較試験と一般臨床試験をおこなう。比較試験では「二重盲検試験」が取り入れられる。これでエビデンスが確立される。

 
ホウ素中性子捕捉療法というのをたびたび紹介している。ホウ素を人体に注射してガン細胞に取り込ませる。そこへ中性子を当てると、ホウ素が取り込まれた細胞だけが死滅する。選択的にガン細胞だけをターゲットにする治療法であり、人にやさしい治療法と考えられる。スーパー特区に指定されている。


現在はフェーズ2の段階にあるようだ。3ヶ所の病院で治験が始まっている。岡山県の川崎医科大学耳鼻科(相原医師)と大阪大学歯学部口腔外科(加藤医師)と大阪医科大学脳神経外科(宮武医師)。中性子を発生させるためには原子炉を使用する場合と、小型加速器を使用して発生させる場合に分かれる。 日本には小型加速器の設置はまだなくて、原子炉を使うしかない。茨城県の東海村と大阪熊取にある京都大学の施設の2ヶ所がある。その双方の施設ともに現在停止中ということだ。来年、3月には茨城県の施設が稼動を再開するとの情報がある。まえもって、ホウ素がガン組織に確かに取り込まれるかどうか、治験対象になるかPETのような検査を受ける必要がある。



禅のこころ

2009年12月17日 | Weblog
線香花火は最後に再び輝きを増す。そして静かに消える。人も死がせまってきて、再び元気をとりもどして、そのあとポックリいくというのが周囲にも迷惑をかけない最後のありかた・・・人の死亡率はもれなく100パーセント。


「禅」という映画をDVDで見た。中村勘九郎が道元禅師を演じる。鎌倉時代の高級な武家に生まれついたが、幼い頃に両親を亡くす。14歳にして出家、その後中国にわたり、禅宗を習い、帰国後普及に努め、加賀は永平寺の住職として53年の一生を終えた。小さい子供を抱えた若い女性が「子供が死にかけているので助けて欲しい」と迫る。「それでは、里の村に行って、家族に不幸がない家を見つけて、アズキ豆を一粒だけもらってきなさい」と答える。しかし、どの家庭であっても不幸を抱えており、それでこそ新しい生命誕生の喜びがある。「ただありのままを受け入れる」ことの必要性を説く。只管打坐ーただ座禅をすることによって、自らの心の中にある仏性と対峙することが重要である。だれもが心の中に仏を持っていると説く。


されば、人、死を憎まば、生を愛すべし。存命の喜び、日々に楽しまざらんや。

生も一時のくらいなり、死も一時のくらいなり。たとへば、冬と春のごとし。


私はまだその悟りを得る心境にたっしていない。現在では最後を迎えてもいろいろな選択肢があるので、ガン患者は選別するのに困る。しかし、どれかを選ばなければならない。自分で決めることが肝要である。座禅を組んで、自分の心の中の仏さんに聞いてみよう。道元和尚であれはきっとこう言われるであろう。


ガンと闘わないという選択肢

2009年12月15日 | Weblog
ふたたび、ガン患者であることを忘れるような日々が戻ってきた。ガン細胞も私の遺伝子を持っているということを想う。のんびりした性格も受け継いでいてくれるのだろうかと。自分の遺伝子を持ったガン細胞を攻撃すれば、私の性格からしてきっと反撃を加えてくるだろうとも感じる。座右の書は丸山千里著「丸山ワクチン」と藤田敬四郎著「丸山ワクチンでガンに克つ」ともう一冊は石原結實著「ガンにならない食べ方、生き方」だ。


私の高校時代の同級生で、アメリカで鍼灸師として活躍しているK君が、痛みのない血尿があり、大学病院にいったところ、予想通り、膀胱ガンとの診断。手術までの3週間に、自宅で、毎日、朝昼夕にニンジン・リンゴジュースをコップ2杯ずつ飲用し、食事は玄米食を1日2回、副食は梅干、ヒジキの炒め物、ワカメの味噌汁、根菜の煮物という徹底的な小食にし、1口50回以上噛んで、一日1万歩のウォーキングや半身浴をして、いざ手術をするために大学病院へ行ったところ、「ガンが消えている」ことがわかり、大学病院の医師団が大騒ぎした、と電話をかけてきました。 (本文より)


玄米にはB-システロールという抗ガン物質を含む。先日、圧力なべを購入した。1週間前より、ひそかに玄米菜食を試みている。丸山ワクチンになにかプラスしなければ生き残れないと考えたからだ。しかし、夕食は家族と食べる。菜食は拒否された。玄米食も断わられた。もともと夕食での主食は焼酎だから、これは変えるつもりもない。朝はショウガ紅茶とポン菓子で、玄米菜食は昼限定だ。今まではコンビ二食か外食が主だった。前の晩から玄米を水に浸しておく、沸騰してから6分弱火で煮て、15分をそのまま蒸らす。天然塩か梅干だけで十分味わいがある。おこげが少しできる具合でちょうどいい。まだ1週間目だが、体調が変化してきたように感じる。体重もすこしずつ減ってきたように思える。なぜ、もっと早く、今まで実践しなかったのか悔やまれる。これがのんびりした性格ということになる。



「ほとんど食べずに生きる人」・柴田年彦さん著

2009年12月13日 | Weblog
標準体重よりちょっと太めの方のほうが長生きだという統計がある。その反対にネズミの実験からは、食べ放題に食べさせたネズミと、飢餓状態においたネズミとを比較した時、飢餓状態に食事制限をかけたネズミのほうに生存率が格段に高かったという。人間でも絶食療法という健康法がある。


人間が生きるために一日に摂取しなければならない基礎摂取カロリーというのが厚生省から定められており、成人男性の場合で一日に2500キロカロリーが最低限必要とされている。1944年生まれ、身長174センチ、体重76.6キロの男性。一日を500キロカロリーで過ごす日も含め、だいたい1500キロカロリーほどの生活を10ヶ月ほど続けた。10ヶ月目で止めたのは健康が害されたというわけではなく、はくズボンがなくなるという理由からだった。毎日体重を測り記録し、1ヶ月ごとには健康検査を受け、医師のアドバイスを受けながらおこなっていた。どんどん健康状態がよくなっていったという。


体質の変化を意識できたのは6ヶ月目のことだとある。寒さに強くなった。睡眠時間が少なくなった。疲労感が残らず、脳が活性化し、直感が働くようになった。肌のきめが細かくなって若返りを感じた。やる気が満ちてくるという感覚が出てきた。10ヶ月後の57.1キロに体重が減ったところでその体重を維持することにしたという。健康を維持するには良質のたんぱく質やミネラル、ビタミンは最低限必要。ポイントは玄米菜食でおこなったというところにある。 


免疫学者の安保徹先生によると「かすみを食べて生きる仙人」というのは本当のことだという。食べる以上のエネルギーを人間は作ることが出来る。その鍵はミトコンドリアにある。ミトコンドリア内部で放射性反応によってエネルギーが作られている。つまり人体の細胞のなかには原子力発電所が備わっているのだと主張する。
文章を転記する。
細胞のなかにはカリウムがやたらに多いでしょう。それは放射能を取るためだと考えられています。ふつうのカリウムは原子量が39だけど、それが40のカリウムがある。中性子の数が1個多い同位体。このカリウム40は、地球誕生と同時にできて、岩石にも海にも植物にもカリウム全体の0.012パーセントだけ含まれています。これが崩壊して、電子を出しながら陽子になる。そのときに放射能が出て、元素周期表の右となりに並んでいるカルシウムになるわけです。だから、カルシウムは以外と取らなくとも骨が丈夫な人が多いでしょう。私たちの体はエネルギーで動いているのだけれど、エネルギーの生成系が2本立てになっています。酸素を使わない解糖系と、ミトコンドリア内でエネルギーを作る系。ミトコンドリアのなかではクエン酸回路と電子伝達系から構成させているんだけど、電子伝達系が野菜などから取り込んだカリウムの放射線を使う。だから、ものを食べて燃焼した以上のエネルギーがでるわけだ。わかりやすく言うと(ミトコンドリアは)細胞の中の原子炉みたいなものです。


ちなみに、ミトコンドリアは分裂を盛んに繰り返す精子には含まれておらず、唯一つだけの卵子に無数に含まれている。子供が受け継ぐことの出来るミトコンドリアは母親由来のものだけ。これが、人が誰でもマザーコンプレックスを持っている理由だという説があることを付け加えたい。ガン細胞も盛んに分裂を繰り返す。ガン細胞にミトコンドリアは含まれているのだろうか?これを調べることがガン発生の仕組みの解明に繋がるかもしれない。