告知の日からのガン日記(上咽頭がんー丸山ワクチン日記)

08年7月の告知。5年生存率60%の標準治療を断わる。丸山ワクチンを決断。団塊世代、男性。試行錯誤の過程をリアルタイムで

健康補助食品に頼りたい気分

2010年03月30日 | Weblog
ガンが少しずつ成長していると追い込まれた気持ちから健康補助食品を試してみたくなった。いろいろ調べてみて興味が惹かれたのは海洋ミネラル結晶の MCMパウダー と ルミンA という感光色素製剤だ。海洋ミネラルはレモン100%のポッカからも売り出されている。


特にルミンAという健康補助食品が面白い。これはインターフェロンで有名な林原研究所で作られているもの。丸山ワクチンの病理学的研究で有名な川崎医科大学の木本哲夫教授は、林原研究所に移って感光色素製剤についての研究を始めたようだ。文献サイトで多くの研究論文がヒットした。花粉症のひとに薦められている。上咽頭ガンの患者としてはその作用機序に興味がわくところ。


赤や緑、黄色に紫、天然の野菜の色素部分にはそれぞれ薬効が認められている。アントシアニン、ベータカロチン、etc 黄色の色素から作られたアクリノールは消毒薬。藍で染められた着物には防虫効果がある。口内炎に使われる消毒薬にピオクタニンブルーというのもある。


食品だから、効果については書かれておらず微妙に高価である。今日はちょっと健康補助食品に頼りたい気分になったというだけ~


薬を止めれば病気は治る

2010年03月28日 | Weblog
痛みや発熱、炎症は治癒に向かうための反応である。したがって消炎剤を使うことで組織の破壊が進み、病状はさらに深刻になる。これが安保徹教授の理論である。新しい著作本を読むと、ますます考え方の過激さは増しているように感じるところ。特に非ステロイド系消炎鎮痛剤は顆粒球由来の炎症を悪化させるので使ってはいけないとある。


消炎剤を処方すると炎症がとれ痛みがなくなるのは当然だが、そのあと投薬を終えた後もスムーズに治癒に向かう症例がほとんどであるとの個人的な認識がある。これは私だけの感覚ではないだろう。 消炎剤を使うことで治らない、あるいは病状が長引くケースの方が多いのであれば、聡明な医師であれば、きっと過ちに気づくはず。その観点から対症療法がなぜ効果をあげるかについて考えてみた。痛みを抑えることで、筋肉の炎症であれば自立的な運動が活発さを増し、これにより血行がよくなることで治癒が早まることが考えられる。実際、骨折においても早期のリハリビが有効であると最近はそうなっている。


もう一つの考えうる理由は、白血球の存在だ。炎症が治まることで顆粒球が炎症部位に集積することがなくなることが考えうる。顆粒球は活性酸素を放出して外敵を攻撃するとともにその活性酸素が体の組織に害を及ぼすこともある。活性酸素は顆粒球にとって武器であると同時に身を守る成分でもある。顆粒球の回りに活性酸素のバリヤーが張りめぐられる。これにより顆粒球は長く活動する。役目を終えても活性酸素が除去されなければ顆粒球は活動を止めない。そして、顆粒球にはもうひとつの武器がある。たんぱく質を分解する酵素エラスターゼだ。 これが外敵のみならず体のタンパク質に障害を与えることがあるという。 この酵素を働かなくするエラスターゼ阻害薬( →  
エラスポールという薬
 )が小野薬品から発売され、全身性炎症性の肺疾患に対しての効果が認められている。これは炎症部位に顆粒球が集まり、体の組織に対して重大な障害を与えることを示唆している。まだまだ世界的には認知されていない薬のようだが、この薬が将来、日本発の画期的新薬になる可能性があるとのことだ。


結局のところ、安保教授の消炎鎮痛剤を使うべきでない理由とまったく同じ理由で、症状が長引く時にはすみやかに消炎鎮痛剤を使うべきだというのが、実際の医療現場・・・から外れた、動物医療の隅のほうで働くガンを患う一獣医からの意見である。



玄侑宗久さんの「ベラボーな生活」という本が面白い

2010年03月26日 | Weblog
1日のうち1回だけを玄米菜食にして3ヶ月ほどがたつ。玄米菜食といえばお寺さんが思い浮かぶ。坊さんは肉や魚を食べないというイメージがある。しかし、そうではないようだ。法事などに出かけた際に出される料理、托鉢に頂いた食べ物は精進料理だけとはかぎらない。食べ物を粗末にしないというルールがあり、出された料理は全てありがたく頂戴するという。


出された食事は全て平らげる。その上、器も水を加えて洗い、その洗い汁も飲み干すというのが禅宗でのならわしのようだ。カレーが出されたりしたときが困るとある。カレーの容器にお湯をいれて指でかき回して洗ううちに、お湯は水となり、油も浮いてくる。この黄色いだけの冷たい液体を飲み込むのにはかなりの覚悟がいるようだ。毎年、このカレーをご馳走してくれるのが同じ臨済宗の金閣寺というところだったというのがおちに繋がっている。冷たいカレー水と金閣寺。のちのちまで記憶に残りそうな話が面白い。カレーは小さいときからの大好物だったが、塩分が高めなのではと最近は遠慮している。次の日の血圧測定が必ず高くなるからだ。


先日、耳鼻科へ診察に出かけてきた。鼓膜の炎症はとれ、中耳に水もたまっていないようだと言われる。耳管は通常閉じているが、あくびや食べ物を食べた時の筋肉の動きで開く仕組みになっている。自覚症状的にも聴力はいくらか回復している。しかし、まだまだ違和感はある。金属音が響くような異常が続いている。内視鏡による検査でも、ガンのある上咽頭部はまだ腫れが収まっておらず耳管を圧迫しているようにみえるとのこと。マクロライド系の抗生物質と痰を溶かすムコダインを続けている。そして、今日も丸山ワクチンを打つ。


乳がんとたたかう女医・小倉恒子さんが死去

2010年03月23日 | Weblog
全身に転移したがんと闘いながら、がん医療の改革にあたってきた医師、小倉恒子さんが、19日、多臓器不全のため亡くなりました。57歳でした。 つい最近まで耳鼻咽喉科の医師として患者を治療し、生きがいのダンスを続けていた小倉恒子さん。34歳で乳がんが見つかり、その後、再発・転移してからは、抗がん剤をうまく使い分けてがんと闘ってきました。しかし、闘病23年。ついに国内で使える抗がん剤がなくなってしまいました。 「(がんと闘う)武器(=抗がん剤)がないという事態が『ドラッグラグ』。それを皆に知ってもらって、それは大変だ!と思ってもらいたい」 (小倉恒子さん、1月) 海外では、ほかに使える抗がん剤があるのにもかかわらず、国内では承認の遅れなどから使えないという「ドラッグラグ」。その解消を!と、運動を続けてきた小倉さんの遺志は、仲間のがん闘病者らに引き継がれるということです。  3月21日のニュースよりの抜粋


乳がんを発症した当初はピシバニールという免疫治療も平行して10年ほど続けていたとブロクには書かれてある。免疫治療をするのであれば、丸山ワクチンがお勧めです・・・と書かれた記事を目にしたことがある。だが、最後のほうでは抗がん剤にたよる生活だったようだ。抗がん剤のドラックラグを訴えていた。はたして有効な抗がん剤が使えない状況で彼女は亡くなったのだろうか? ともあれ、心よりのご冥福をお祈りします。5年ほどあと、できることなら10年先にお会いして意見を交わしたいものです。



エンディングノート用の学習ノート

2010年03月22日 | Weblog
子孫に美田を残さず。というよりも美田は持っていない。だから遺言書というよりエンディングノート。意思表示が出来ない状態に陥った時のために、残された家族に対しての伝達すべき事項をまとめて記入しておくノートのこと。

最初のページにはこれを記しておきたい。 妻や子に対する感謝の気持ち。楽しい人生を送ることが出来たのはあなたたちのお陰だと・・・そんな意味のことを書いておきたい。病気を抱えている人がそばにいるのは強いストレスであると逆の立場からは感じるところ。申し訳なく思っているなどと記しておくと、将来の好感度がアップするかもしれない。

その次のページには、もっとも伝えたいことを書きたい。

ガンを患ったからこそ書きたいこと。健康であるときにこそ、その健康に留意すべきだということを伝えたい。まずは食事の大切さ。人間はもともと草食動物だったと思われる。ガンを患ってから、いろいろな書物を読み、食の大切さに思いがいく。1日3食のうち、1回ぐらいは玄米菜食など粗食であるほうが健康によいと思う。こんなことを書いても、健康な状態にあれば、無視されるだろうが、将来、病気に侵されたときには思い出してくれるだろう。

延命治療は断る!というのを次のページに書いておく。患者が自分の希望を伝えることが出来ない状態になったときのために。

①人工呼吸器をつけない。 気管のなかにチューブを挿管する。気管切開によって強制的に呼吸をうながすことは終末医療の段階では断わりたい。

②心臓マッサージも断わる。 終末期において、改善の見込みがない段階での心臓マッサージは意味がない。これは儀式のようなものだ。

③胃ろうによる栄養補給を断わる。食欲がない患者に対して、皮膚から穴をあけ胃に直接に食物を送り込むことが開発された。その結果、高齢者の生存期間の延長につながっている。植物状態での生存ははっきり断わる。

④中心静脈栄養補給を断わる。鎖骨などから点滴用の管を挿入して栄養補強する医療行為。動物の医療においても、普通におこなわれている。回復が見込まれないガン患者に対しての意味はないと考える。

⑤輸血を断わる。 ガン患者における輸血を必要とする状態は、ガンの骨転移による造血が正常におこなわれない状態である。つまり、末期的な症状であることがわかる。輸血は延命効果でしかないのは明らかであり、その医療的な価値はないと考える。しかも、輸血によって、正常細胞のみならずガン細胞も活性化されることにより病状はさらに進行することになる。


エンディングノートにはいろいろ書きたいことが思い浮ぶ。

啓示された意味を考える

2010年03月20日 | Weblog
我が家には14歳になるミックス犬がいる。2~3年ほど前から耳が遠くなって、聞こえているのかどうか、まったく言う事を聞かなくなった。一日中寝ている時のほうが多い。散歩の時間のときだけはつれていくように催促する。


中耳炎を発症したのは3月5日の朝、寝起きのときから異常を感じた。耳鼻科へでかけたあと、悪寒と関節痛がして早く休みたくなった。しかし、毎日の日課、犬の散歩には出かけた。


早めに寝るが、熱があるのか眠りは浅い。ちょっと来てという声におこされた。午後10時ごろのことだった。 犬の様子がおかしいという。頸をかしげて、狂ったようにぐるぐる回っているという。 斜頚、旋回運動、眼震、という症状は老犬にみられる内耳前庭疾患といわれる病気だ。


ステロイドホルモンと鎮静剤を注射することで一旦は納まった。その後、点滴、抗生剤を加えて治療したところ、すこしずつ元気になった。しかし、頸は曲がったまま、ビクターの看板犬そのもの。平衡感覚がおかしいようだ。まっすぐに歩くことが出来ない。飼い主が中耳炎を発症したその日に飼い犬が同じような耳の奥の疾患をおこした。なぜだろう、とその意味を考えてしまった。この犬を死なしてはいけないと・・・

遺言書を書きたい気分

2010年03月18日 | Weblog
2度目の中耳炎発症からほぼ2週間、今回はまだ治っていない。ウィルスによる風邪が原因だった。 悪寒がして耳に痛みが走った。内視鏡での検査では、ガンのある上咽頭部が充血して大きく腫れている。腫瘍が耳管を圧迫しているようだと言われた。一週間後の検査でも、大きさはあまり小さくなっていないようだった。痛みは無くなったが、耳の閉塞感は不快な症状である。左耳の聴力は低下し、かすかに耳鳴りがする。一週間後の診察では鼓膜を切開し排膿を試みたが、あまり自覚症状的には変化がなかった。感受性試験で菌は検出されなかった。滲出性の中耳炎に移行した。このあと腫瘍は縮まってくれるだろうか?耳管は再び開通してくれるのだろうか? 


一日置きにブログを書くことで、丸山ワクチンを打ち忘れることがない。丸山ワクチンを続けることは生活の一部。丸山ワクチンの効果があるか、ないかを考える必要はないと感じている。丸山ワクチンでガンが消滅した大勢の人は確かに存在する。私のケースがそれに含まれるかどうかを考えてもしたかがない。もとより、標準治療を受けるという選択枝はなかった。丸山ワクチンがなければ、はたして標準治療を断ることができたかどうかということだけは考える。医学を学び医療を仕事にしてきたから近代医学を否定するつもりはない。告知から1年8ヶ月のあいだ、平穏な暮らしを続けておられるのは丸山ワクチンのおかげだと感謝している。


いよいよダメか・・・落胆の気持ちをときに感じるようになった。

エゴマ油とα―リノレン酸

2010年03月16日 | Weblog
いつも健康でいるために、ガンを患うことなく過ごすためには、どんな食事をすればよいのか。いつも思い悩む。これは絶対に体によいといわれる健康定説は、時代が経つといともかんたんにひっくり返る。端的なところでは、脂肪酸についてだ。一昔前には、コーン油などのリノール酸を積極的に摂取することが健康に良いとされていた。現在テレビコマーシャルで流れている。中鎖脂肪酸を多く含むオリーブ油やカノーラ油などが体によいとされている。これらの油にはオレイン酸含有量が多いとされている。しかし、それも否定されつつある。α―リノレン酸の摂取がもっとも重要だとある。

ω―3脂肪酸といわれるもので、シソ油、エゴマ油、亜麻仁油、さらに魚油に含まれるEPA、DHAが体内でα―リノレン酸に変化する。

ガンに関しては、オレイン酸、リノール酸は発ガン促進的に働く。リノール酸はアラキドン酸に変化して炎症メディエーターを亢進させる。そして、発ガンはピロリ菌やヘルペス、パピローマウィルスなどの感染によって炎症が持続することが原因のひとつとされている。エゴマ油は炎症をおこす物質、ロイコトリエンの産生を抑える。そして、エゴマ油が発ガンを抑制させる効果が報告されている。リノール酸からアラキドン酸へさらにロイコトリエン、プラスタグランディンなどへの炎症を抑える薬剤(ステロイドもしくは非ステロイド)は発ガンを抑えるとされている。、エゴマ油はロイコトリエンの産生をよく抑える。

金城学院大学教授 奥山治美著「油の正しい選び方・摂り方」より

ガンに対する免疫療法 BAK療法

2010年03月14日 | Weblog
BAK療法は、抗CD3モノクロナール抗体とインターロイキン-2、インターフェロン-α、の3つの生物学的製剤を使った治療法で海老名卓三郎医師が考え出した。ガンの患者さんから血液を20㏄採取し、その中白血球を3種の生物学的製剤で活性化増殖させ、患者さんの体内に戻す。培養の最後のところでインターフェロン-αを15分間だけ処理する点が重要、延命効果が高まった。この治療法の元になるのが生物製剤局所投与療法だった。生物製剤(BRM)とは、インターフェロンというサイトカインの一種を産生し、NK細胞活性を増強することを認めた微量物質で、免疫グロブリン抗体類、かわらたけ製剤のクレスチン、ピシバニール、インターロイキン1、インターフェロンα、腫瘍壊死因子、甘草抽出物、タマサキツヅラフジ抽出物のセファランチン、ナフトキノン(タヒボ茶)などをさす。これら生物製剤は従来あまり効果がないといわれてきたものも多いが、投与法を変えれば非常に良く効くことを実験で確かめた。すなわち原発腫瘍内に生物製剤を投与すると体内の免疫機能が高まることにより転移腫瘍まで治癒に至ることを確認した。今までは腫瘍内に薬剤を投与すると、腫瘍細胞を散らばらして良くないといわれていたが実際はちがっていた。


海老名卓三郎医師はやはりセンダイウィルスと関連が深かった。センダイウィルスを発見したのは東北大学の石田名香雄総長だった。海老名さんは、石田細菌学教室で免疫学の研究を始めた。最初はガンの化学療法について研究をしていたが、化学療法剤は全てガン細胞も殺すけれども、分裂している正常細胞、特に骨髄細胞の増殖を抑え、副作用がひどいことがわかってきた。さらに、免疫機能の低下がひどく、一時ガン組織が小さくなっても、すぐに化学療法剤に耐性になり、結局、生命の質、生活の質が不良のまま亡くなる例が多いことがわかってきた。今までの医療は患者さんの心の問題を含めた全人格的な治療を無視して結局患者さんは副作用がひどいままなくなっていたと考えられる。海老名さんが基礎医学から臨床の場に移った理由だった。


生物製剤の局所投与は、結核菌BCGによる膀胱内投与、溶連菌製剤ピシバニールの局所投与が実際に認められている。岡山大学の田中教授のグループではクレスチンを内視鏡下で胃ガンに直接注射した後、手術を行うことで第3期という重いガンでも5年生存率が68%との結果報告がある。BAK療法は保険対象外治療。


大きな箱と小さな箱

2010年03月12日 | Weblog
ハエは大きな箱に入れておいた場合と小さな箱に入れておいた場合と、どちらが長生きするか?長生きするのは小さな箱に入れておいたハエのようだ。あまり活動しすぎると寿命は短くなるようだ。たしかに、のろのろ動く亀やゾウは、早く動くウサギやネズミより寿命は長い。心拍数と寿命とは逆比例し、一生の間に打つ心臓の回数は、どの動物でも一定の数値になるとの説もある。生まれたときから15億回分だけ心臓が収縮すると、そのときが寿命となるそうだ。


人間の心拍数は60で寿命が約80年、馬の心拍数はだいたい40程度で寿命は約25年。犬も80前後の心拍数で20年を生きることはできない。まったく、確かなようで根拠がない話は世の中に多い。


ガンに関する本を読む。最初に著者の略歴欄のところを見る。そこには、著者の写真が貼り付けられていることが多い。満面の笑みをうかべている人がいる。ガンという病は克服されたとも錯覚してしまう。私のところに来ればガンはきっと治る。そう言っているように思える。小さな病室にじっとしていると長生きできるのかもしれない。