酔いどれにゃんこ

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オレステス06/10/13(金)S@シアタードラマシティ

2006-10-13 23:57:02 | 観劇記録:その他
今回の観劇の目的。

メインは、元四季の前川遙子ちゃん。

そして、中嶋朋子さんは、ドラマ『北の国から』の蛍ちゃんの頃から好きな女優さんなので、初めて生でお目にかかれるのが楽しみでした。

蜷川氏演出の舞台っていうのも初めてだったので、興味あり。

舞台は、いきなりはげしく雨が降っていて(本物の水です、かなり大量の水)、エレクトラの中嶋さんが雨に打たれていて、度肝を抜かれます。
エレクトラの叫びのようなセリフで、状況が説明されていきます。
物語を理解するに必要なことは把握できたけど、細部は右から左へ。複雑な家系図なので、一度で理解するのは不可能です・・・。

母親を殺してしまったオレステス。殺した理由は、母が不貞を働いた上、父を殺したから。
母殺しは、神アポロンの命によるものという。でも、オレステスはその罪におののき、狂気となる。
場面は、母殺しの日から6日目、市民の投票により、オレステスと姉エレクトラの処刑が決まる日。
創作の世界の登場人物は、死を恐れなかったりするのが常だけど、オレステスとエレクトラは、死にたくない、という。それがとても人間的。
オレステスも、母殺しの罪におののきながら、自己の行為を正当化して、命乞いする。

狂気のオレステス、藤原くん、熱演されてました。
その演技には圧倒されつつ、オレステスには感情移入できませんでした。
なぜかなぁ・・・?

対するエレクトラの中嶋さん、ステキでした~♪
小柄で細くて、顔がちっちゃくて、その小さな体から発せられるエネルギーがすごかった!
雨にも打たれるわ、叫ぶようなセリフも尋常じゃなく多いしで、過酷な舞台だと思いました。声がかすれ気味だったのは、喉を酷使させられるからでしょうか。
それでもセリフが聞き取れないことはなかったです。
表情、全身での表現に、エレクトラ、かっこいい~と。

あと、かっこいいなぁと思ったのが、ピュラデスの北村有起哉さん。
親友のために潔く命を投げ出すし、知恵もある。
役柄的にかっこいいのでしょうが、魅力的でした。

ヘルミネオの遙子ちゃん。最初のシーンで、母ヘレナに、オレステスが殺したヘレナの姉への墓参りを命じられ去っていき、ラストシーンではオレステスらの企みの犠牲者に。
セリフもありました。可愛かった~♪
剣を突きつけられ、怯える表情もよかったです。
プログラムによると、今年2月に四季を退団して、その後ニナガワスタジオのオーディションを受けたとか。
今後の活躍も、楽しみです。


ストーリー的には、ラストにようやく神アポロン(寺泉さんの声)が登場し、散々悪い女と描かれていたヘレナが、美しいという理由で女神となる。
おいおい・・・って感じですが。
オレステスはヘルミオナと、エレクトラはピュラデスと結ばれ、メネラオスにも国が与えられ・・・と、神によるハッピーエンド。
その結末が告げられると、客席の上から大量の紙が落ちてきました。世界のいろんな国の国旗の図柄と、その国の国歌(おそらく)の歌詞(日本語)が書かれた、A4サイズのペーパーです。
尋常じゃない量が降ってきて、ときには、ドサっと、100枚くらいの塊が落ちてきたりして、床は紙だらけになって、後の掃除が大変そうでした。

すごい中途半端な感想になってしまいましたが、貴重な体験でした。


【キャスト】
オレステス:藤原竜也
エレクトラ:中嶋朋子
ピュラデス:北村有起哉
メネラオス:吉田鋼太郎
ヘレネ:香寿たつき
プリギュア人:横田栄司
知らせの者:田村真
ヘルミオネ:前川遙子
アポロン:寺泉憲
テュンダレオス:瑳川哲朗
コロス:
市川夏江 江幡洋子 井上夏葉 羽子田洋子 難波真奈美
今井あずさ 栗田愛巳 松坂早苗 坪井理奈 江間みずき
さじえりな 植木彩子 成澤希見子 額田麻椰 村田京子
侍女:永野雪絵 茂手木桜子
従者:横田透 兼子和大
演奏:東佳樹 内田真裕子 山下由紀子 石橋知佳