れきしどころ真理庵

江戸時代の江戸を中心に、医学史・蘭学史を調べています。日々の暮らしを歴史からみた写真日記。

須藤元気 『幸福論』

2007-11-16 09:58:08 | 真理庵文庫・その他
数年前ですが、若い知人が修士論文に四国巡礼「お遍路さん」を
書きました。(彼女自身巡礼しました)
当時四国巡礼ブームで、
それまで中高年くらいしか行かなかった四国巡礼に
若い人も行くようになりました。
バブルが崩壊し、心の拠り所を求めたのかも知れません。

その四国巡礼に須藤元気が挑み、88ヶ所全てを踏破した記録です。
というと、すごく大変に聞こえますが、
彼は不思議な人で、悲壮感が全くないんですね。
当然かも知れない。
彼が最初に思ったのは、司馬遼太郎の空海の本を読んで、
「この人イイ!」と思ったという極めて単純明快なことだから。
勿論何度も道を間違え、山中で迷子になるという危険な思いもしています。
ですが、それでもやっぱり悲壮にならない。
アクシデントを楽しんで知るとさえ感じました。

「四の五の言ってないで行動しろよ!」ということにつきるのでしょう!
歩み出すことで見えてくることもある。
元気の面構えは修行僧のようで、
格好良かったです。


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