11月末、長崎歴史文化博物館経由で長崎県年金協会の広報誌「ながさき年金協会だより」が届きました。この号から長崎歴博の橋本正信さん(長崎県庁文化振興・世界遺産課)による連載「吉田初三郎が描いた長崎とその周辺」が始まり、私は企画協力・監修を担当しました。
歴博で今年、発掘初展示された「長崎市鳥瞰図」絹本肉筆画と、私が吉田初三郎ご遺族から譲り受けたもうひとつの「長崎市鳥瞰図」絹本肉筆画、そして印刷折本「景勝の長崎(1934年)」の関係と、比較・考察を連載でお届けします。
歴博で初展示された絹本肉筆画は、1934(昭和9)年に長崎市で開催された国際産業観光博覧会のPR用に制作されました。同肉筆画は長崎市役所に展示されて1945(昭和20)年8月6日の長崎原爆投下の難を奇跡的に免れ、1958(昭和33)年に市庁舎が火災全焼した際も他所に保管されて、まさに奇跡の連続で今日まで現存。経年劣化や痛みがあることから長く長崎市某所に保管されたまま忘れ去られ、歴博が完成した際に他の長崎市所蔵資料と一緒にまとめて歴博へ移管。その存在に興味を持つ方も居らず、展示機会もないままに2022年まで埋もれていたそうです。
第1回は歴博で発掘・初公開された絹本肉筆画の基本的な考察などが展開されています♫残念ながらサイト等では公開されていないようですが、「ながさき年金協会だより」を手にする機会があれば、ぜひご一読ください。
新刊『松永安左エ門と福岡の近現代史』
拙著「美しき九州〜大正広重・吉田初三郎の世界」残数わずか!
LOVE FM 76.1mHz「九電グループpresents 歴史ロマン街道」
にしてつWebミュージアム(企画構成を担当)