記憶探偵〜益田啓一郎のブログ(旧博多湾つれづれ紀行)

古写真古地図から街の歴史逸話を発掘する日々。ブラタモリ案内人等、地域の魅力発掘!まち巡りを綴ります。

夏が来ると思い出す、小さい頃の動物飼育記。

2007年07月26日 20時34分48秒 | 博多湾
 毎日暑い日が続く。朝から打合せで出歩き事務所に帰る時は汗だくである。
夜も蒸し暑い日が続き、寝不足も慢性化してきた。人間、嬉しくて興奮した時
と悩み事を抱えている時は睡眠不足になりがち。今、自分はその両方を抱えて
いるため、気持ちのバランスを取ることに集中しなければならない。考えるの
が仕事のため、ストレスが溜まると仕事は必然的に進まなくなるのだ。

 絵葉書の画像スキャン等「作業」として考えると楽しいものだ。朝のFMラ
ジオや好きなCDを聴きながら作業すれば、ストレスも小さくなる。しかし、
プランを練る際には音楽をシャットアウトする方が集中できるので、気が付く
と最近は一日作業場に籠もって黙々と作業していることも多い。仕事を終えた
頃にドッと疲れを意識する日々である。気付くと体重も4kg減っていた(笑)。

 夏になると毎年思い出すのは、子どもの頃から高校時代までの夏である。小
学生の頃は、とにかくかぶと虫やクワガタ採りに夢中だった。毎朝4時に起き
て数カ所を廻る。最初は6時だったが、ライバルが現れてから次第に時間が早
くなった。オオクワガタやミヤマクワガタなどもよく採った。友達の中には、
かぶと虫を大量に飼育しているヤツもいたが、それは邪道だと思っていた。

 数年前、小学校に上がったばかりの娘がかぶと虫を採りたいと言ったので、
福岡市近郊に採りに行ったことがある。情報を持っていた訳ではないが、子ど
も時代に培った「カン」は案外頼りになるもので、「地理的にあの辺りのクヌ
ギにはいそうだ」と目星をつけて結構捕まえた。今では子どもの頃に憧れた外
国のかぶと虫などもショップで売られているが、やはり野生の魅力には叶わな
い。

 子ども時代、たぶん私は普通では飼ったことの無いものを育てた経験を持っ
ている。犬・ネコに限らず、遊び場の神社でケガをしたカラスの子を拾ってき
たのは小学3年の頃。ケガした足を包帯でぐるぐる巻きにし、鶏舎で1週間飼
った。元気になって離したが、1週間の間毎日仲間のカラス達が我が家を囲み
泣き叫び大騒ぎとなった。

 その時助けたカラスは、高校2年の夏まで毎日、朝と夕方に我が家の前にあ
る電柱に、同じ時間にとまってこちらを見ていた。何か「恩返し」をしてもら
った訳ではないが、カラスの姿を見るとなぜかホッとした。

 ウサギ、ジュウシマツ、インコ等小動物はとにかく常時数種類飼っていた。
世話は全て自分でやり、インコに至っては最盛期(笑)の中学3年時には、な
んと100羽を超えて増えた。しかも全て手のり!高校卒業後、進学の際に知
人らに分けて引き取ってもらい、気に入っていた4羽は下宿先にも連れて行っ
た。その4羽は下宿先の火事で薫製になった。

 高校3年、受験の夏。この年は大好きだった祖母が亡くなった年でもあり、
様々な思い出がある。7月と8月の2ヶ月間、我が家にはなんとカワセミがい
た。土建屋の父が田んぼ畦の工事中にカワセミの巣を壊してしまった。一度壊
された巣には親鳥は近づかない。5羽の丸裸のヒナを父が持ち帰った。私は受
験勉強の最中に、カワセミを育てることになった。

 丸裸の5羽のヒナのうち、3日後に生き残っていたのは2羽だった。毎日、
餌となるメダカを求め、近隣の小川を探し回って与えた。最初の頃はすりつぶ
して与えたが、1週間もすると丸裸のくせにメダカを丸飲みするようになった。
2週間後には羽は揃い始め、1ヶ月を過ぎる頃には一人前のカワセミっぽくな
っていた。二羽は家の中を飛び回り、図鑑やTVで見聞きしていたように、一
秒間に羽を何百回も動かし空中静止するようになった。

 そして野生に返すために、餌の取り方を覚えさせなければならない。タライ
にメダカを放ち、空中からメダカを捕る練習をカワセミは繰り返し、2ヶ月後
の夏休みが終わる頃に、無事に里山へ放った。その時の写真を何枚か撮ってい
たのだが、火事の際にプリントは焼失しネガも紛れて判らなくなって残念だっ
た。成長するにつれ、メダカも大きなものを望むようになり、1匹づつ投げて
空中キャッチさせたことが懐かしい。食べた後、まるで亀の子ダワシのような
骨の固まりを口から出す。とにかく魚が主食なので家中が魚臭くなったのだっ
た。

 今も実家に帰ると、父は軍鶏や烏骨鶏などを大事に飼っている。軍鶏だけで
100羽、烏骨鶏も30羽くらいいるようで、帰るたびに手作りの鶏舎アパー
トが増えている。父の休みの日の楽しみは軍鶏のケンカ。ちなみに烏骨鶏の卵
も軍鶏の卵も高価で美味。烏骨鶏を飼っている理由、それは卵を温めない軍鶏
の代わり、ただそれだけ。以前はチャボがその役を担っていた。

 今の子ども達はどれくらい動物を飼ったことがあるのだろう。冬眠している
亀には水がいらないだろうと放っておいたら干からびて死んでいたという失敗
も小学校低学年の時に経験、大事に育てたジュウシマツを蛇に食べられた事な
ど日常茶飯事だった。

 今、自宅にはネコが二匹いるが、二匹とも私になついているので娘や妻は面
白くない。世話を怠る娘を叱咤するのも私の役目、水がヨゴレている、トイレ
が臭い等々、ネコ二匹は私に報告しに来る(笑)。なんとなく言っている事が
判る気がする訳だが、それは永い間動物と接してきたからだろう。近くの公園
や町中を歩いていてもネコが寄ってくる。

 いや、これはネコに限らず道を歩いていて道を尋ねられることは日常。他に
も人が歩いているのにである。時には自転車で通っていても声をかけられる。
最近は韓国などアジアからの方が多く、つたない英語で教えることも屡々だ。
声をかけやすい何か(無防備さか?)があるのだろう。

今日の写真は、福岡市西区のマリノアシティの観覧車2つ。
姪浜漁港側から撮影。漁港はネコの宝庫!飼い猫野良猫たくさん
うろついていて楽しい。能古島もネコの宝庫!アジやカニをいつも
食べている贅沢なネコもたくさんいて、飼い猫も野良ネコも地域で
一緒に可愛がられている。

一昨年、小田和正がライブで「マリノアシティの観覧車」について、
なぜ2つ必要なのかをしきりにトークで不思議がっていた。福岡人
の特長?目立ちたがり?しかし、しっかりスケッチした絵も紹介し
てくれていたことを思い出した。

アンティーク絵葉書に観る懐かしの風景・町並み
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鳥瞰図絵師・前田虹映

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