小さな日記

ワンクリック募金 毎日クリック!
http://clickbokin.ekokoro.jp/

シルヴィア・プラス

2010年07月19日 | 映画
2003年 イギリス・アメリカ合作。
20世紀アメリカの代表的詩人、シルヴィア・プラス(1932~1963)の短い生涯をグウィネス・パルトロウが演じる。夫のテッド・ヒューズ(著名詩人)を、007のダニエル・クレイグが。

彼女の長編小説「ベル・ジャー」は、女の子版の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」と呼ばれ、詩集と同様、読み継がれているが、生前は、夫の成功が早く、評価を気にする姿も描かれている。

まるで日本の、高村光太郎(詩人、彫刻家)と智恵子(洋画家1886~1938)の夫婦関係を彷彿させます。
社会的地位を確立する夫、経済を支えるために創造活動に打ち込めない妻、、、
シルヴィアは二人の子どもの世話と教師職に追われ、夫の女関係に苦しみます。

もったいないことに、シルヴィアはたった30歳でキッチンのガスオーブンに頭を突っ込み、生きることを止めました。智恵子は、45歳で統合失調症にかかり、精神病院で52歳まで油絵ではなく紙絵を作りました。

「男の助けになる女性」でありたい、「男に愛される女性」でありたい、という闇雲な願望が自分を傷つけていくのは、彼女たちがいわゆるお嬢様育ちで、そういう男女関係こそが幸福という図式を組み込まれてしまったからではないかと思いました。
残念です。。。

女のひと、、、そんなのは、幻想です。自分の中の自分が一致して自分であるように生きましょう。そうしていたら、結果的に、男を助けることになるかもしれない、男に愛されることになるかもしれない。でも、それは、結果であって、目標であってはならないことを肝に銘じましょう。そもそも、他人に期待するのは、理不尽です。

目標はいつも、自分のことだけ。自分が関わって変えていくことができるのは自分しかいないのです。自分が変わると世界に波及していくのです。愛するというのは、相手を幸福にしようとすることでも、相手を夢中にさせることでもなく、瞬間瞬間ただ愛することです。
長い長い歴史に育まれたDNAだか、記憶だかに幻惑されるのはやめましょう。

テッド・ヒューズは、まさにモテ男で、アイドルのような扱いを受けていたらしい。そんな容姿ですね。(画像は実際のシルヴィアとテッド)シルヴィアの死の直接の原因になった女性と結婚するが、後に彼女ももうけた子どもを道連れに自殺している。これはこれで、「据え膳くわずは、、」という男のDNAだか、記憶だかに翻弄された哀れと思います。

わたしたちは、愛の形や幸福になにかしら先入観や理想像を持っていて、それが現実の愛を壊すことを、文学でも歴史でも現実生活でも、たくさん見知っているはずです。いつも、新しい自分で新しい感覚で、初めてのようにひとと交わり、愛し合っていきましょう。古びた愛などないのです。

シルヴィアが、智恵子が、経験してくれたことにありがとう。感謝の気持ちは、同じことを繰り返さないことで伝えられます。

Sylvia Plath - Trailor - Sylvia 映画シルヴィア

最新の画像もっと見る