小さな日記

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ボーボワール

2010年02月28日 | Weblog
シモーヌ・ド・ボーボワールの「第二の性」は、中学時代背伸びしていたわたしの座右の書だった。今思うと恥ずかしいけれど。サルトルとボーボワールの関係は、右を見ても左を見ても不自由に見える結婚から逃れる良い方法だとその当時は思っていた。

今、入籍して改姓して型どおりの結婚をしているわたしだけれど、中学時代の拘束感はない。でも、それはわたし個人の心のことであって、やはり結婚制度というものは、国家の管理体制に組した都合のいい制度であることに変わりない。

バネッサ・パラディ(フランスの女優さん)は、わたしの好きなジョニー・デップのパートナーだが、今度、ボーボワールを演じる映画に出るそうだ。タイトルはMy American Lover。 ボーボワールはサルトルと事実上夫婦であったが、お互いを拘束しないと約束していて、双方がそれぞれの異性(同性も?)関係を謳歌していた。ボーボワールがアメリカに滞在していたときのマッチョな恋人役がジョニー・デップだそう。

無神論的実存主義なんて、さっぱり忘れていたけれど、ジョニー・デップが思い出させてくれたとは、不思議な気がする。
今、「招かれた女」を読むと何を思うのだろう。
今、中学時代のわたしが、我が家に遊びに来たら何を感じるのだろう。
「小市民!」とげっそりするのかしら?

そういえば、先日見た「五線譜のラブレター」のコール・ポーターの夫婦関係も、サルトルとボーボワールのようでもあったっけ。