呆然としながらも・・・

　まだまだ事務所関連の段ボールが部屋の隅っこにはある。　それでも自宅も完全に引っ越した。「まだあれを持ってこなきゃあ・・・とか、あれを処分しなきゃあ」と言うのがあって、すっきりしなかったが、依然の自宅へ行く口実になっていたのだと気づいた。

　大変だったけれど、そうしながら少しずつ慣れさせてもらっていたようにも思う。　本当に行く口実がなくなり、さびしくもあり、少しずつ「本当に転居したんだなあ」と実感し始めている。

　長女とよく言っていた「嘘みたいよね。　どこかを借りて住んでいるみたいだねぇ。　１か月間の仮の住屋のような・・・」そんな感覚で、どこか旅先か何かで、少し長めの期間を過ごしているような。　だから買い物に行くにしても、お泊り先のショッピングのようにも思える。
　今の住まいに移って２か月くらいは、買い物も以前のお馴染のところまでわざわざ行っていた。　少々遠くても車で行けばいいくらいに思っていた。


　それがようやく「ああ、やはりここが自宅になったんだぁ・・・」と思うようになってきた。

　ずいぶん遠い場所なら、これほどまでに行ったり来たりはできなった。　

　以前聞いたことがある。「年を取ってからの転居は肉体的にも精神的にも大変なことだと」。　慣れ親しんだ場所を離れ、新天地での生活は、若いうちはよい。　でも適応力もだんだんなくなる。

　用事で、以前の住まいのあったあたりへ行き久しぶりに買い物へ回った。　その感覚が、違ってきたことにふと気づき、「ああ他所の地になったなあ・・・」と。

　半年かかった。　この感覚になるのにやはり時間がかかるようになってきたんだなあと痛感。

　今は車にほとんど乗らなくなり、ほぼ徒歩で用事をこなしている。　足腰鍛えられる生活だ。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊　　
岩国市、周南市、下松市、光市、防府市、山口市、柳井市、その他周辺地域の不動産に関してはご相談ください。⇒山口県岩国市岡村不動産鑑定事務所