「グレート・インディア」で食べられるような、おいしいインド風のカレーが急に食べたくなった、けど、出かける暇がない(めんどくさい)、というわけで、自分で作ることにした。グレート・インディアにあるメニューでは、私のお気に入りはエビカレーとほうれん草のカレーだが、エビカレーはえらく手間がかかりそうなので、ほうれん草の方をチャレンジすることにした。
結果は、許容できる範囲だが失敗、というところか。ネットで検索して、自分にできそうなレシピを探して作ってみたのだが、どう贔屓目にみてもグレート・インディアの味には到底及ばない。料理で「失敗」ということがあまりない私であるのに(と、ちょっと自慢してみる)。う~む、恐るべし、インド料理。
一緒に作ったナンの方は、全く駄目。硬くて食べられたものではなかった。市販のナン・ミックスを使ったのに。指示にあったフライパンでなく、オーブンで焼いたのがいけなかったのか。
ところで、カレーを作るときにいつも思い出す、インド系のG君。留学していた頃、学内にInternational Students Organization という大学院生・神学校生の互助会的な組織があって、私はある時期その会の会長を押し付けられていた。学部生ならともかく、その組織は一応大人の集団ゆえ、イベントなどの活動らしい活動はほとんどなく、大学から割り当てられた予算はいつも余りがちだった。それで、その予算を使い切るために、日本での道路工事による年末調整よろしく、クリスマス休暇の前にカレーパーティーを開くことにした。(名ばかりの)会長の出身国・日本の、ポピュラーで安価な料理、といえば、市販のカレールーを使った、いわゆる欧風カレーが適当だったのだ。パーティーといっても、大鍋いっぱいのカレーを、誰彼かまわず振舞うだけであったが。
そのとき、学部生に向けて積極的に宣伝してくれたりしたのが、G君だった。実は私は、学部で日本語のクラスを持っていた日本人の先生とは偶然にも知己だったので、何回かアシスタントとして日本語の授業に参加していた。そのときにG君と知り合ったのだが、G君はとても日本びいきで、サークル「日本研究会」の会長で、キャンパス内で日本映画(主にアニメ)の上演なども手がけていた。
カレーパーティーで、そのG君が興奮した様子で「このカレー、母が作ってくれるのとほとんど同じだよ!」と言ってくれたのが忘れられない。小麦粉が練りこんである日本のカレールーで作るカレーが、インド人のお母さんが作るカレーの味と等しいとはちょっと思えなかったが、人懐っこい笑顔を浮かべながらカレーを頬張るG君を見て、こちらも嬉しくなってきた。
G君は、日本に関する勉強にとても熱心で、卒業したら英・印・日の言葉を駆使するエリートになるのだろうな、と思わせるような学生だった。「日本、大好き」オーラを全身から発していたにもかかわらず、キャンパスですれ違っても私には決して日本語で話しかけてくれることのなかった、照れ屋のG君。今、どんな仕事をしているのかな。
結果は、許容できる範囲だが失敗、というところか。ネットで検索して、自分にできそうなレシピを探して作ってみたのだが、どう贔屓目にみてもグレート・インディアの味には到底及ばない。料理で「失敗」ということがあまりない私であるのに(と、ちょっと自慢してみる)。う~む、恐るべし、インド料理。
一緒に作ったナンの方は、全く駄目。硬くて食べられたものではなかった。市販のナン・ミックスを使ったのに。指示にあったフライパンでなく、オーブンで焼いたのがいけなかったのか。
ところで、カレーを作るときにいつも思い出す、インド系のG君。留学していた頃、学内にInternational Students Organization という大学院生・神学校生の互助会的な組織があって、私はある時期その会の会長を押し付けられていた。学部生ならともかく、その組織は一応大人の集団ゆえ、イベントなどの活動らしい活動はほとんどなく、大学から割り当てられた予算はいつも余りがちだった。それで、その予算を使い切るために、日本での道路工事による年末調整よろしく、クリスマス休暇の前にカレーパーティーを開くことにした。(名ばかりの)会長の出身国・日本の、ポピュラーで安価な料理、といえば、市販のカレールーを使った、いわゆる欧風カレーが適当だったのだ。パーティーといっても、大鍋いっぱいのカレーを、誰彼かまわず振舞うだけであったが。
そのとき、学部生に向けて積極的に宣伝してくれたりしたのが、G君だった。実は私は、学部で日本語のクラスを持っていた日本人の先生とは偶然にも知己だったので、何回かアシスタントとして日本語の授業に参加していた。そのときにG君と知り合ったのだが、G君はとても日本びいきで、サークル「日本研究会」の会長で、キャンパス内で日本映画(主にアニメ)の上演なども手がけていた。
カレーパーティーで、そのG君が興奮した様子で「このカレー、母が作ってくれるのとほとんど同じだよ!」と言ってくれたのが忘れられない。小麦粉が練りこんである日本のカレールーで作るカレーが、インド人のお母さんが作るカレーの味と等しいとはちょっと思えなかったが、人懐っこい笑顔を浮かべながらカレーを頬張るG君を見て、こちらも嬉しくなってきた。
G君は、日本に関する勉強にとても熱心で、卒業したら英・印・日の言葉を駆使するエリートになるのだろうな、と思わせるような学生だった。「日本、大好き」オーラを全身から発していたにもかかわらず、キャンパスですれ違っても私には決して日本語で話しかけてくれることのなかった、照れ屋のG君。今、どんな仕事をしているのかな。