@幕張日記

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ISU ジュニア グランプリ フィギュアスケート 国際競技大会・SBC杯 2005 3日目

2005-10-22 23:37:17 | 柄にもなくスポーツ関係
 書類作りに追われて、やっと3日目から「ISU ジュニア グランプリ フィギュアスケート 国際競技大会・SBC杯 2005」を一般席から観戦した。

3回のオリンピックを経験している@幕張だが、実はフィギュアスケートを実際に見るのは3月にモスクワで開催された「ISU World Figure Skating Championships」に続いてこれが2回目。学校選抜選手だったのがスピードスケートで、仕事の方は主にスキーやスノーボードなどの雪上競技を中心に担当してきた@幕張にとって、フィギュアスケートは未だにサルコウもルッツもフリップも見ていて区別がつかない、全然縁がなかったスポーツだったのだ。

会場の観客席は60%~70%の入り。半分以上は選手の関係者かファンクラブの観客のようであった。世界大会とは言え、ジュニア大会のため、今ひとつ客入りが良くないのかと思ったが、それ以上に地元テレビが主催なのにPRがほとんどなかったのが原因かもしれない。

アイスダンスには間に合わなかったので、ペアスケートから観戦する。アイスダンスとペアスケートはどちらも男女がペアになって滑る競技だが、最近は社交ダンスに近いアイスダンスの方の人気があり、大きなワザを連発するペアスケートは競技人口も減少しているのだそうだ。今回もアイスダンスは13組出場しているものの、ペアスケートは8組しか出ていない。次の時代を担うジュニアと言いつつも、下位の中国チームと上位のロシアや米国チームとでは、リフトもジャンプもレベル差が歴然としていた。

ペアの後は女子シングルのフリー競技。
冬季競技の中でも女子フィギュアスケートは人気種目。なので競技選手の層も厚く、今回も22人の選手がエントリーしている。フィギュアスケート種目は今年からISUの採点方法が旧来の採点法(6点満点法)から新基準へと変更され、6点満点という枠の中での相対評価での採点が絶対評価に変わった。

そのため難度の高い回転や技に挑戦するよりも、難度が低い技でも確実にこなして得点を積み上げる選手が増え、大きな舞台になればなるほど選手は確実性を選ぶ傾向になった。なので、日本の選手は大技に挑むよりも小技で確実に得点を積み重ねる方法を選ぶ選手がほとんどで、対する海外の選手は下位の選手ほど大技で一発逆転を狙おうとより高く、難度の高いジャンプをしているように見える。ただ、それらのチャレンジは軒並み失敗してしまい、減点の対象になってしまっていた。

そんな中で日本の澤田亜紀選手はジャンプも高く、技もすべて成功して満面の笑みで競技を終えた。“Kiss & Cry”と呼ばれる待機ブースに戻ると、周囲で取材していたカメラが一斉に彼女の元に集まる。フリー競技の中で、作った表情(笑み)ではなく心から笑みが滲む滑り、というのはそうそうない。あの伊藤みどり選手がオリンピックで3回転半をガッチリ成功させた瞬間に見せた顔や米国のSarah Elizabeth Hughes選手が暫定4位からフリー競技で大逆転して優勝した時の滑りで見せた笑顔位しか@幕張も記憶にない。

自己ベストを更新して、ダントツの高得点で彼女の初優勝が決まった。1位はポイントが16点、2位は13点のポイントなので、11月下旬にチェコで開催されるジュニアグランプリ・ファイナルでは今回2位だった中国のBinshu XU選手等とランキングがどう変わるかが楽しみ。

今大会一番人気の浅田姉妹の姉、前日までのCurrent Rankで2位だった浅田舞選手はジャンプでの転倒が響き、ちょっと残念な4位に終わってしまった。

実は@幕張、会場の出入口で彼女とニアミスをしている。幾重にも仕切られたカーテンを潜って会場の外に出ようとしたところを、中に入ろうとした彼女と鉢合わせしたのだ。目が合った瞬間、キッと睨まれてビビッた@幕張が道を譲ると、まるで女王様のように悠然と通り過ぎていったのだが、その時は彼女の162cmの身長はもっと小さく見えた。

しかし、リンクで演技をする彼女は@幕張よりも遥かに大きく見える。日本人には少ない手足の長い身体での演技は上品で流麗。演技前にはカナダチームから声援が飛び、カナダの男子選手が夢中になってビデオを回している。この大会では一般観客席では関係者と言えども写真撮影やビデオ撮影を厳禁されていたので、自由に撮影できた関係者席は羨ましい限り。

彼女はシニアになってオリンピックや世界選手権でメダルを取る、記録に残る選手になるか否かはまだ未知数だけれど、間違いなく記憶には残る選手になるだろう。
     たぶん…、ね。

*写真イメージは下記のサイトからお借りしています。
      (C)PHOTO KISHIMOTO(http://www.kishimoto.com)
 

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