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浅田真央選手、フランス杯で初優勝

2005-11-20 23:16:36 | 柄にもなくスポーツ関係

               (C)DPPI / PHOTO KISHIMOTO

 先日、地元で開催された世界ジュニア選手権に出場した浅田舞選手の妹、浅田真央選手がフィギュアスケートGPシリーズ、フランス杯で182.42点という高得点で優勝してしまった。あの伊藤みどり選手がメダルをゲットした時の三回転半ジャンプを決め、続いて三回転ジャンプを3回連続して飛ぶ難易度の高い演技。

ここまできたら来年のトリノオリンピックに期待がかかるところなのだが、残念ながら出場のための年齢基準までたった2ヶ月足りないために出場資格がないのだそうだ。彼女が出場資格を得られる次のヴァンクーバーオリンピックは4年後の2010年、彼女は19歳になってしまっている。

選手のピークは個人によって違うので一概には言えないのだけれど、高得点に繋がる回転数の多いジャンプを飛ぶためには小さな身体+強力な筋力が必要。女性選手の場合は第2次性徴を経て身体に脂肪がつく前の15歳から18歳位、ちょうど高校生位の年齢が筋力が身体とのバランスが最高になるのだそうで、フィギュアスケートと似たアクロバティックな特性を持つ体操競技などもこの年代に活躍する選手が多い。
東西冷戦だった頃には、旧東側の国々が薬物で少女達の身体の成長を止め、薬物によって不自然なほどに小さな身体で強い筋力をもつ選手を作っているのではないか?という噂があったのも、選手としてはこの筋力と身体のバランスが理想だったためらしい。

そんな理想的な身体をしているのが今の浅田選手ではないかと思うのだけれど、たった2ヶ月の年齢差でオリンピックや世界選手権で活躍できないのは不運としか言いようがない。あの安藤美姫選手が4回転ジャンプを決めたのが14歳の時。17歳となった今シーズンは身体の成長が筋力を追い越してしまったため、4回転ジャンプに必要な高度が得られないからと封印してしまったらしい。難易度の高い技を連発するための身体のバランスのピークを過ぎてしまったのではないか?と@幕張的に感じている彼女の状況と同様に、4年後に19歳となっている浅田選手が現在よりも身体が成長していることは確実で、その時に現在のような難易度の高い技を連発できるか?と問われると、それはひどく不確実なことだからである。

もっともフィギュアスケートは採点方法の中に選手が繰り出した技のレベルに対する基礎点と、その繰り出した技に対する選手のレベルを評価を採点した演技点を合わせた技術点(Technical Score)、そして採点競技としては異例な、以前は表現点と呼ばれていた演技の美を競う総構成点(Program Component Score)も取り入れていて、これは経験を積んだベテランの方が高得点を得られやすく、これは今回の世界選手権で3位になった荒川静香選手が良い例で、長い手足と柔らかな身体から見せる演技はすごく華麗で上品。
よって難易度の高い技と美しい技をより高い次元で結実させた選手が勝者となるわけで、そこが年齢の若い選手ばかりが有利とは言えないところがあるのだが、今の浅田選手が選手層の厚い日本女子フィギュアスケート選手の中にあってトップレベルに入ったのも事実。

“世界選手権での金”よりも“オリンピックでの金”の方が扱いが大きくなる日本では、短い選手生活の中でどれだけオリンピックで活躍したかが引退後の生活にも係わってくるわけで、そんな事を考えると@幕張的にとても残念なのだ。

     もっとも、天真爛漫な彼女にそんな心配は杞憂かもしれない。

*写真イメージは下記のサイトからお借りしています。
      (C)PHOTO KISHIMOTO(http://www.kishimoto.com)/(C)DPPI


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