今月は読書にあまり身が入らず。読みかけの本が2冊程あるが、
読み終えたのは3冊のみ。『佐藤優』もそろそろ一段落したこと、
モンテの成績が芳しくなく、それが読書意欲まで減退させた(?)と自己弁護してみる。
1.『Jクラブ強化論 理想と現実』 (田中直希)
7人のクラブ強化担当者を取材した一冊。
いつの時代もサポーターはチームに結果を求める。監督がコロコロ変わるような
『短期政権』よりも同じアイデンティティのもとでチームを作り上げる
『長期政権』の方がチームが強くなりやすい。
指揮官がすぐ変わるようなクラブで強さを継続させることは困難。
相当の財力がないと成し得ない。これから強化部長の役割はますます大きくなる。
ということで、Jリーグを発展させてきた7人の強化担当者を紹介している。
以下目にとまった箇所を。
1.浦和レッズ 山道守彦氏
人件費は入場料収入を基本的に当てるという考え。よってシーズンチケットが頼りになるが、
「チーム体制や方針に抗議してシーズンチケットの購入を考える」という人がよくいるが、
その行動は次年度の選手補強に影響が出て、好きなクラブの首を自らで締めることになる。
2.ヴァンフォーレ甲府 佐久間悟氏
こだわったのはクラブコンセプト『プロヴィンチア(地方クラブ)の挑戦』の設定。
地方の小さなクラブが、誇りを持って『庶民に手の届く範囲の娯楽を提供しよう』
とリーグに挑む。「チーム強化、アカデミー運営、地域貢献活動、学校との産学協同、
教育、道徳などについてもクラブから発信するヴァンフォーレは、
地域のメディアになっていて、ヴァンフォーレを中心とした地域内産業循環モデルがあり、
多業種がクラブを支援するスキームがすでに完成。「魅力あるクラブにしたい。
それはクラブ自体が地域の誇りであり、皆のあこがれであること。
子供たちも含め、人生観を共有できるような集団になりたい。」
3.柏レイソル 小見幸隆氏
柏レイソルが強くなったのは09年就任したネルシーニョ監督にあるのは紛れもない事実。
しかし、立役者は小見氏でもある。「仲間意識」が勝つチームのエッセンス。
和のないところに優勝はない。現場をまとめるのは監督で、
監督が気持ちよくピッチに出られるかどうかは強化部の仕事。
監督、選手が何を考えているか把握する。監督に強化部の考えを伝えるのも仕事。
4.最後に、これからの強化部は、
・「ハイブリッドの強化部」すなわち確かなサッカー観に加え、経営視点を持つこと。
人を惹きつけるものがないといい人材は集まらない。
・強化費がままならない現状、下部組織から良い人材を排出するという、育成の重要性。
・サポーターミーティング等によってサポーターとの風通しをよくし、
クラブの現状を理解するサポーターを増やすこと。それがチームを支える輪を大きくする。
チームが上手くいくと選手監督のおかげ、うまくいかない場合は
往々にして強化部に非難が来る。成績が伸びても、人件費が削減され、
年棒がアップできないこともあり選手から不満が出ることも。
人事権を持つため、疎まれ、妬まれることも仕事の一つ。
身の丈経営を視野に入れつつ、結果を求めるための準備も進めるという、
二兎を追う大変な仕事のようだ。
◎◎◎
2.『医者に殺されない47の心得』
そろそろ自分も健康が心配になる年齢。こういう種類の本は、
立ち読みでも十分な気がするが、思わず時々買ってしまう。
そして読んで安心しておしまいということが多い。すぐにブック・オフ行きか。
手術をしなくてもいいものまで手術をし、かえって不健康にしている例がたくさんあるとか、
検診することによる悪影響とか、100歳まで元気に生きる食と暮らし方の心得とかが
書いてある。自分も90才位までは人の助けを借りることなく普通に暮らしていたいので
読んだときはそうしようと思うが、次の日からは忘れるという、
そんな繰り返しの日々だろうか。
自分はコーヒー好きだが、コーヒーを飲むと、糖尿病、脳卒中、認知症のリスクが
格段に下がり(40~60%)、シミの量が飲む人ほど少ないという。
健康、美容、長寿にいいコーヒー、これからも大いに飲みたい。
ついでにお酒も適量なら百薬の長というのは周知の事実。これも適量を大いに飲みたい。
◎◎◎
3.『予兆とインテリジェンス』(佐藤優)
再び佐藤優さんの本。東京新聞や雑誌(正論、現代、エコノミスト等)に掲載された記事を
まとめた物。2005年から2011年ぐらいまでに書かれたものだが、
今読んでもその価値を失っていない。第1章霞ヶ関と永田町、第2章外交について、
第3章自らと社会についてと3章に分かれている。
一番興味を引いたのは、第2章外交について。
その中でも、『対北朝鮮外交のプランを立てよと命じられたら』、
『もし核武装のためにアメリカ政府を説得せよと命じられたら』、
『竹島、遥かなり』等が特に面白かった。
いつもながら、氏の状況分析、情報分析の的確さ、
それを基にしての戦略の立て方、問題解決能力には感心させられる。
外務省からこの方が消えたのは国家の損失と言えるが、
逆に我々に様々な情報を提供してくれ、ありがたいとも言える。
◎◎◎◎
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読み終えたのは3冊のみ。『佐藤優』もそろそろ一段落したこと、
モンテの成績が芳しくなく、それが読書意欲まで減退させた(?)と自己弁護してみる。
1.『Jクラブ強化論 理想と現実』 (田中直希)
7人のクラブ強化担当者を取材した一冊。
いつの時代もサポーターはチームに結果を求める。監督がコロコロ変わるような
『短期政権』よりも同じアイデンティティのもとでチームを作り上げる
『長期政権』の方がチームが強くなりやすい。
指揮官がすぐ変わるようなクラブで強さを継続させることは困難。
相当の財力がないと成し得ない。これから強化部長の役割はますます大きくなる。
ということで、Jリーグを発展させてきた7人の強化担当者を紹介している。
以下目にとまった箇所を。
1.浦和レッズ 山道守彦氏
人件費は入場料収入を基本的に当てるという考え。よってシーズンチケットが頼りになるが、
「チーム体制や方針に抗議してシーズンチケットの購入を考える」という人がよくいるが、
その行動は次年度の選手補強に影響が出て、好きなクラブの首を自らで締めることになる。
2.ヴァンフォーレ甲府 佐久間悟氏
こだわったのはクラブコンセプト『プロヴィンチア(地方クラブ)の挑戦』の設定。
地方の小さなクラブが、誇りを持って『庶民に手の届く範囲の娯楽を提供しよう』
とリーグに挑む。「チーム強化、アカデミー運営、地域貢献活動、学校との産学協同、
教育、道徳などについてもクラブから発信するヴァンフォーレは、
地域のメディアになっていて、ヴァンフォーレを中心とした地域内産業循環モデルがあり、
多業種がクラブを支援するスキームがすでに完成。「魅力あるクラブにしたい。
それはクラブ自体が地域の誇りであり、皆のあこがれであること。
子供たちも含め、人生観を共有できるような集団になりたい。」
3.柏レイソル 小見幸隆氏
柏レイソルが強くなったのは09年就任したネルシーニョ監督にあるのは紛れもない事実。
しかし、立役者は小見氏でもある。「仲間意識」が勝つチームのエッセンス。
和のないところに優勝はない。現場をまとめるのは監督で、
監督が気持ちよくピッチに出られるかどうかは強化部の仕事。
監督、選手が何を考えているか把握する。監督に強化部の考えを伝えるのも仕事。
4.最後に、これからの強化部は、
・「ハイブリッドの強化部」すなわち確かなサッカー観に加え、経営視点を持つこと。
人を惹きつけるものがないといい人材は集まらない。
・強化費がままならない現状、下部組織から良い人材を排出するという、育成の重要性。
・サポーターミーティング等によってサポーターとの風通しをよくし、
クラブの現状を理解するサポーターを増やすこと。それがチームを支える輪を大きくする。
チームが上手くいくと選手監督のおかげ、うまくいかない場合は
往々にして強化部に非難が来る。成績が伸びても、人件費が削減され、
年棒がアップできないこともあり選手から不満が出ることも。
人事権を持つため、疎まれ、妬まれることも仕事の一つ。
身の丈経営を視野に入れつつ、結果を求めるための準備も進めるという、
二兎を追う大変な仕事のようだ。
◎◎◎
2.『医者に殺されない47の心得』
そろそろ自分も健康が心配になる年齢。こういう種類の本は、
立ち読みでも十分な気がするが、思わず時々買ってしまう。
そして読んで安心しておしまいということが多い。すぐにブック・オフ行きか。
手術をしなくてもいいものまで手術をし、かえって不健康にしている例がたくさんあるとか、
検診することによる悪影響とか、100歳まで元気に生きる食と暮らし方の心得とかが
書いてある。自分も90才位までは人の助けを借りることなく普通に暮らしていたいので
読んだときはそうしようと思うが、次の日からは忘れるという、
そんな繰り返しの日々だろうか。
自分はコーヒー好きだが、コーヒーを飲むと、糖尿病、脳卒中、認知症のリスクが
格段に下がり(40~60%)、シミの量が飲む人ほど少ないという。
健康、美容、長寿にいいコーヒー、これからも大いに飲みたい。
ついでにお酒も適量なら百薬の長というのは周知の事実。これも適量を大いに飲みたい。
◎◎◎
3.『予兆とインテリジェンス』(佐藤優)
再び佐藤優さんの本。東京新聞や雑誌(正論、現代、エコノミスト等)に掲載された記事を
まとめた物。2005年から2011年ぐらいまでに書かれたものだが、
今読んでもその価値を失っていない。第1章霞ヶ関と永田町、第2章外交について、
第3章自らと社会についてと3章に分かれている。
一番興味を引いたのは、第2章外交について。
その中でも、『対北朝鮮外交のプランを立てよと命じられたら』、
『もし核武装のためにアメリカ政府を説得せよと命じられたら』、
『竹島、遥かなり』等が特に面白かった。
いつもながら、氏の状況分析、情報分析の的確さ、
それを基にしての戦略の立て方、問題解決能力には感心させられる。
外務省からこの方が消えたのは国家の損失と言えるが、
逆に我々に様々な情報を提供してくれ、ありがたいとも言える。
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