マグロチャンピオンの料理道場

人気バラエティー番組、TVチャンピオンの「マグロ料理人選手権」優勝者が、本格料理を分かりやすく教えるブログ。

寿司・お造りのメニューを紹介しよう

2008年03月06日 | 寿司・お造り
これまで何回か「まぐろ料理」を紹介してきたが、今回からうちの店の「寿司・お造り」のメニューも紹介しよう。まぐろ料理はこれからも続けて紹介して行くつもりだ。

まず寿司飯に使う米だが、大連では中国産の「あきたこまち」等が既にかなり出まわっていて大きなスーパーマーケット等で売られているが、うちの店では、幾つもの米をテストして、今は“こしひかり心悦”という米を使用している。

この米は日本から「こしひかり」や「ひとめぼれ」等の品種を持ち込み改良したとのことだが、現在、大連で入手できる米の中では一番美味しいと思う。

次に寿司酢だが、以前は酢は店で合わせていたのだが、どうしても味がブレてしまうので、今は日本からミツカンの「E-27」という寿司酢を持ち込んでいる。この寿司酢の味なら関東の人にも関西の人にも合うだろう。

にぎり寿司というのは、ネタよりシャリの分量の方が多いので、どんなに鮮度の良いネタを使用してもシャリが美味しくなければだめだ。

尚、当然のことながら醤油は酒とみりんで割って使用している。

さて、うちの店では合わせ酢を日本から持ち込んでいるが、せっかくなので寿司酢の配合を紹介する。(自宅で手巻き寿司や、ちらし寿司を作ってみてはいかがだろう)

配合:
いつも一度に作っている量の1/10

酢     220cc
砂糖   150g
塩     50g

これらの分量をよく混ぜておこう。

今回は自宅用を想定して「お米」を3合程用意しよう。

米3合に加える寿司酢は120ccなので少し分量が多いが、冷蔵庫に保管しておけば半年以上はもつだろう。

寿司飯を作る時のポイントは、ご飯は少し硬めに炊くことだ。
そしてごはんの熱いうちに飯台に移し、上からまんべんなく合わせ酢120ccを掛けて、手早く「しゃもじ」で下から上に返すようにして合わせ酢と混ぜたら、ご飯を飯台の片側に寄せて、更に「しゃもじ」でご飯を切るようにしなから飯台に広げて行く。
そして「うちわ」で風を送ることで、ご飯に酢が入りやすくなる。
扇風機を「弱」にして当ててやるのもいいだろう。

さて、jjkenさん、いつもコメントを寄せてくれてありがとう。

今回から少し寿司の話をして行くことにするが、今、お店で使用している“こしひかり心悦”は、2.5㎏入りで18.5元だから、1kgは7.4元で日本円に換算すると、たったの111円だ。(1元=15円で換算)

中国では、ビールもタバコも日本に比べてかなり安い。

衣服も日本より安いので、中国人のマナーの悪さを少し我慢できれば、中国という国は住みやすい場所ではないかと思う。

今、日本のマスコミが中国のことを悪く書いていると中国側が批判しているが、中国に住んでいて感じるのは、フェアーな目で見ても、やはり日本のマスコミの報道はちょっと行き過ぎのように思える。

先日、日本の報道で「中国の昨年の食品での食中毒死が258名」とか書いてあったが、中国はこの広い国土に13億とも15億とも言われる人が住んでいるのだ。

それだけ多くの人が居て、たったの258名という見方もあるのではないだろうか?

日本では毎年、3万人もの人が自殺をしていると聞くが、その多くが私と同じ年代の男性とのことだ。日本は段々と住みにくい国になっているのだろう。

薬害エイズではいったいどれだけの人が犠牲になったのだろう。今では日本でこの事件はほとんど報道されなくなってしまったようだが、今でも病気で苦しんでいる患者がたくさんいる。本当に伝えなくてはならない事はたくさんあるはずだ。

中国に対する行き過ぎた報道は、日本にとって何のプラスにもならないと思う。

日本では中国産の食品のことばかり騒いでいるが、食べ物以外にも、すでに衣服等も含め、多くの中国生産品が無ければ生活できない状況になっているのではないだろうか?

面子を重んじる中国人のことを、もう少しは理解した方が得策ではないかと思う。。。




まぐろユッケ風

2008年03月03日 | マグロ料理
今回は「まぐろユッケ風」を紹介するが、まぐろの赤身をとても簡単に美味しく食べられる料理だ。

材料:
まぐろ赤身 1㎝のサイコロに切る 50g
万能ネギ  小口切り        少々
松の実                 少々
うずらの卵               1個

タレ:
甜面醤                 大匙1
米酢                   小匙1
水                    大匙1
豆板醤                  少々
生姜の絞り汁              少々

作り方:
①まぐろを1㎝のサイコロに切る。
②タレの分量をすべて合わせる
③器に①を盛り、万能ネギの小口切りと松の実を散らし、上からタレをかけて、天にうずらの卵の黄身を乗せる。

さて、中国のギョーザ事件だが、中国の公安(警察)と日本の警察との面子のぶつかり合いになって、思わぬ方向に行きそうで心配だ。

うちの店の日本人のお客さんには、大連で日本向けの食品を生産している人も多いのだが、現在、日本向けの商品の大連港での通関は検査で時間が掛かりほとんどストップしているという。

中国側にしてみれば、これ以上、日本で基準以上の農薬が検出されれば北京オリンピックに支障をきたすので止めているのだろう。

これは、日本向けに限らす、ヨーロッパやアメリカ向けも同じ状況のようだ。

今まで中国から日本にコンテナで送られた食品の日本での検疫は、農薬の検査に付いては冷凍のほうれん草や、ベジタブルミックスなど、野菜がメインの商品以外はほとんど行われていなかったが、ギョーザ事件もあり、これから農薬の検査が頻繁に行われるとなると、もっとたくさんの中国産の食品から農薬が検出されることになるだろう。

その前に中国側から商品を輸出禁止にしないと、中国の食の安全性の問題で北京オリンピックには、各国が選手の食事を持ち込むことになり、これでは中国の面子が丸つぶれになってしまう。

今回、ギョーザ事件があったからこそ、農薬という問題が出てきたが、なぜ、今まで日本の検疫が農薬検査をしなかったのか、ずいぶん批判も多いようだが、農薬検査というのは、ものすごい時間とコストが掛かってしまう。

農薬検査とは、この商品の野菜にはこの農薬が使われているだろうという前提で、実際にその農薬が使われているかどうかの検査しかできない。

つまり、農薬が特定できなければ、中国で一般に使われている農薬30種類程を調べなくてはならない。(実際には許可されている農薬の種類はもっと多いようだ)

そして、今回のギョーザ事件の農薬のように既に中国で禁止されている農薬は検査対象からは外されてしまうだろう。

これでは、いくら検査をしても絶対安全などということはありえない。

また、ギョーザのように単価の安い商品で、このような検査をしていたのではとてもコストが合わないだろうし、2種類も3種類もの野菜を使った商品の場合には、それぞれの野菜の検査ということになり、また、それを各ロット毎に行うとなると、検査コストだけでものすごい金額となるだろう。

以前、食品加工の仕事をしていたが、中国の農村では収穫された農作物を炎天下に平ボディーのトラックの荷台に乗せて運んでいたのを何度も見掛けたことがあるが、工場に運ぶ前に鮮度もかなり落ちてしまうだろう。

中国の野菜の問題は農薬だけではなく、鮮度の問題もあると思う。

農家はお金になる大切な農作物を害虫にやられないように、たくさんの農薬を使うだろうし、拝金主義の中国人にとっては、他人の健康より自分の稼ぎを優先するだろう。

実は、中国には日本からの食品も輸入されていて、今はそれらの食品の検査にも時間が掛かっている。中国側としては日本からの食品に同じように農薬が検出されれば、「日本の食品は危ない!」と世界にアピールし自分達の面子を立てるだろう。

しかし、そんなことをやっていても、中国の食品の安全性は永久に向上しない。

もっと、しっかり管理をすることを真剣に考えてもらいたいと思う。

それと、中国で食品を生産している日本の会社にも問題があると思う。

中国は、なんだかんだ言っても、未だに発展途上国で何があるか分からない国だ。

そういうことを理解した上で中国で食品を生産している会社も多いと思う。

それならば、委託加工などと言って中国側に任せるのではなく、野菜から自分達で作るくらいの覚悟が必要だと思う。

中国で使用できて日本で使用できない農薬や添加物もあり、またこの逆もある。

今、日中間が警察の面子のぶつかり合いになっているようだが、今こそ、日本と中国が農薬や添加物で共通の基準をつくったり、安全な食品の生産に付いてお互いに協力すべき時ではないかと思う。。。

何か意見や質問のある人はメールを送って欲しい。