マグロチャンピオンの料理道場

人気バラエティー番組、TVチャンピオンの「マグロ料理人選手権」優勝者が、本格料理を分かりやすく教えるブログ。

多少銭は「ドアチェーン」で通じるか?

2011年07月29日 | 中国人
上海は毎日、毎日、38℃を超える猛暑が続いている。

こう暑いと家に帰ってシャワーを浴びて、「冷たいビール」となる訳だが、クーラーをガンガンにかけた部屋でビールを飲むせいか、ついに夏風邪を引いてしまったようだ。

上海でも風邪薬の「コンタック」を置いている薬局が多いのだが、価格は1箱(10錠入り)で約250円と日本より安くて中身は本物のようだ。

さて、家に置いてある「コンタック」も残り1錠だったので、今朝、薬局に買いに出かけた。

コンタックは中国語で「康泰克」(kāng tài kè )と言うのだが、この発音がとても難しい。

もちろん、そのまま「コンタック」と言っても通じる訳もなく、「カン タイ クァ」と何度言っても通じない。

少しづつ、発音を高くしたり、低くしたり、語尾を上げたり下げたりして、「カン タイ クホァ」とか微妙に音を変えてもまったく通じる気配が無い。

そろそろ薬局の店員もあきれた顔から、怒りバージョンの顔になりかけてきたので、持参した空き箱を出して、なんとか薬はゲットしたが、もし空き箱がなかったら見放されていたところだろう。

このように、中国語の、特に「外来語」は、音だけを似させた漢字が多くて、漢字を見ても意味不明だし発音がとても難しい。

マクドナルドは中国語で「麦当劳」mài dāng dàng láo となり、業務用スーパーの「麦龙」は、mài dé lóng なのだが、未だにどちらを発音しても通じたことがない。

ちなみにマクドナルドのビックマックは「巨无覇」で、チーズバーガーは「吉士汉堡包」、そしてフィレオフィッシュが「麦香鱼」となるが、今まで行った多くの国では「ビックマック」と言えばほとんど通じたものだ。

TVでサッカーを見ていても国名が漢字表記なので、いったい、どこの国とどこの国が戦っているのか分からないので、これでは応援のしようもない。

もっと分からないのは、なんでフランスが「法国」でドイツが「徳国」そして、中国人があまり良く言わない国のアメリカが「美国」なのだ。

「熱狗」はホットドッグだが、「狗=犬」で、この漢字を見たらいきなり食べる気が失せてしまう。

ところで、先日、上海の情報誌(フリーペーパー)を見ていたら、面白いエッセイがあった。

相原 茂さんという、NHKの語学番組やラジオ講座で先生をしている方が、中国語のやさしい覚え方の紹介で、

これ幾ら?(多少銭?)と聞く時には「ドア チェーン」と言えば通じるというのだ。

多少銭 (duō shǎo qián) は、「ドゥ シャオ チェン」だが、これはもしかして行けるのではないか?と思った。

それは、以前、アメリカのニューヨークのマンハッタン島の日本料理店に暫く滞在していた時に、当時の仲間が冗談で、今何時(What time is it now)は、「ほったいもいじるな」と言えば通じるよ!と言うので、実際に試したことがあるのだが、2人に1人は通じたのだ。

同じように、「問題ない」(Monday night)や「知らんぷり」(Sit down,Please)や「はまち」(How much?) も、かなりの確率で通じる。

もしかしたら、多少銭?「ドア チェーン」も通じるのではないかと思い、早速、店の若い女性ホールスタッフ連中相手に使ってみることにした。

彼女達の持っている携帯電話や、ネックレスを指さして「ドァ チェーン」と言うのだが、『いったい何言ってるのこの人』状態で皆、キョトンとした顔をしている。

しまいには、皆で話をして、その中の一人が誰かを探しに行ったようだ。

きっと、もっと日本語の分かるスタッフを呼びに行って、『この人何言ってるの?』と通訳してもらう為だろう。

ところが暫くすると、調理場のスタッフが一人向こうからやってくるではないか。彼は日本語はほとんどしゃべれないはずなのになぜ?と思ったとたん、なぜ、彼が来たのか理由が分かった。

彼の名前は「徳 全」といい、「ドア チェーン」だったのだ。



















中国人は数字の「8」が好き

2011年07月10日 | 中国人
今回は中国人の好きな数字について話しをしよう。

日本人が好きな数字となると、まず頭に浮かぶのが「7」だろう。

ラッキーナンバーは「7」で、特に777と3つ7が並ぶと、とってもラッキーのような気がする。

しかし、中国では「7」という数字は嫌われている。それは、「7」の発音(チー)が(怒らせる、腹が立つ)の発音に似ているからだ。

また、中国でも「4」は発音が(スー)(死)の発音ににているから日本と同じように嫌われる数字だ。

特に、この「4」と「7」が一緒になって「47」となると、(スー)が(死)、そして、(チー)がと(期)で、これと同じ発音の単語が「死期」となる。

「死期」の意味は中国でも日本語と同じ「死期(しき)」でとても縁起の悪い数字だ。

では、中国人が好きな数字となると、「8」だろう。

これは、中国語の「8」の発音が「發財」の「發」の部分の「ファー」と発音が似ているからだ。

中国語では「發財」は、お金を儲ける、財産を集めるという意味で、拝金主義の中国人にとっては「8」という数字への執着は想像以上だ。

そして、「8」 の次に中国人の好きな数字は「9」だが、これは、9の発音 (ジュ)が(長生きするなどの意味を持った久)と発音が似ているからとなる。

その次に中国人の好きな数字は「6」で、特に66は中国ではすべての事が順調に行くことを意味する。

さて、今回、数字の話しをするのは、料理の値段を付ける時や、盛り付けの数で、時折、この数字の問題で頭を悩ませるからだ。

実は、値決め(値段を幾らにするのか決める)ことは、とても重要なことだと思う。

たとえば、990円と1000円では、10円しか違わないのに、1000円の方がとても高いように感じてしまう。

そこで、値決めを考える訳だが、以前は、中国人の好きな数字、嫌いな数字が分からずに大失敗をしたことがある。

「刺身の盛り合わせ」の値段を13点盛り、250元として大ひんしゅくをかってしまった。

まず、13点だが上海語で(アホ)の意味となる。また、250は二百五で同じく(バカ)の意味となる。

アホとバカを重ねてしまったのだから、これはもう、どうしようもない大失態だった。

それからは、値決めの際には十分に気を付けるようにしている。

下の写真は「前菜8種盛り」だが、あえて8種で価格は138元にした。


中国で縁起が良いとされる「8」点盛りで、価格の138元だが、(138)は「一生發」という意味となる。

さて、明日から「インジェクションビーフ」を作りに青島の工場に行くので、3日~4日間、上海を離れる。

「インジェクションビーフ」に付いては、賛否両論あると思うが、この件は上海に戻ってからゆっくり話したいと思う。



ネットが復旧してよかった。

2008年04月27日 | 中国人
一週間程前にインターネットが突然つながらなくなって、今日、やっと復旧した。

中国では1年分を先に電話会社に振り込むのだが、どうやら1年が経ったようで、お金さえ振り込めば直ぐにつながると思っていたのが、お金を支払っても全然つながらず、結局は原因が分からないまま一週間も待たされることになってしまった。

中国人というのは、原因が自分のところにあっても、絶対に非を認めないところがあり、しばしばこういう問題が起こる。

うちの店では北京の日本料理店に「まぐろ」や「タラバガ二」等を販売していて、支払いは銀行振り込みにしてもらっているのだが、いつもは翌日には送金してくれるのに銀行に問い合わせても入金の確認が取れない。
それから2日程して、もう一度銀行に確認しても振込みは無いと言う。

北京の日本料理店の財務に確認したところ、振込みの控えがあると言うのでFAXしてもらい、それを持って銀行に行ったところ、それでも振り込まれてないと言い張る始末だ。
そして、翌日、再度確認したところ『昨日、振込みがあった』との返事で、決して自分たちのミスは認めないのだ。

この銀行は中国でも1、2の銀行で日本で言えば東京三菱UFJクラスだろう。

その時も確か、電話線がおかしいようなことを言っていたが、インターネットが一週間つながらないということが利用者にとってどんなにたいへんなことなのかを考えるような人種ではないのだから、一週間でよかったと思わなければこの国ではとても生活できないだろう。

しかし、この一週間の間に、魚の宅配カタログがかなり出来上がった。

このカタログとは、店のマグロなどを分けて欲しいというお客様が多く、大連市内のお客様の家庭への宅配を検討中なのだが、この一週間で作業がかなり進んだ。

このブログを見に来てくれた方には、長い間お待たせして申し訳ない。

これからも、また、少しづつ料理を紹介して行こう。。。