マグロチャンピオンの料理道場

人気バラエティー番組、TVチャンピオンの「マグロ料理人選手権」優勝者が、本格料理を分かりやすく教えるブログ。

穴子をふっくら煮てみよう

2008年03月07日 | 寿司・お造り
今回は「穴子」を煮てみよう。

大連では今は一年中活けの穴子があるので、毎日仕入れて店内の生簀に移し、いろいろな料理に使っている。

煮穴子はあらかじめ仕込みをしておくが、穴子の刺身や穴子の天ぷら、白焼き等はオーダーが入ってから活の穴子を捌いて調理をしている。

実は大連に来て生まれて初めて穴子の刺身を食べた。

大きなサイズの穴子があったので薄造りにしてみたのだが、河豚に引けをとらない味でビックリした。プリプリした食感がなかなかいける。

ポン酢と刺身醤油で試してみたが、わさびを少し乗せて刺身醤油がだんぜん旨い。

ぜひ、穴子の刺身を食べてみると良いだろう。

さて、それでは穴子を煮て行こう。

調味料の配合だが、いつも通リ「お玉」が基準だ。

材料:
活け穴子 2㎏
穴子だし 2,300cc(頭と骨を焼いて出しを取る)
酒     お玉で1杯
砂糖   お玉で2杯
醤油   お玉で4杯
みりん  お玉で2杯

①まずは活きた穴子を割いてしっかり洗う。背びれと腹びれも取り除こう。
②まな板の上に①の穴子を皮を上にして並べ、上から熱湯を掛けて皮が白くなったら、直ぐに冷水に取る。
③穴子の皮についている「ぬめり」を包丁の背などでしっかり取り除く。
④頭と中骨をよく洗い血を取り除いて、カリッとなるまで焼いてから出汁を取る。
⑤鍋に④の穴子出汁、酒、砂糖、みりんを入れて火に掛ける。注:醤油を入れない
⑥穴子を一本づつ鍋に入れて行き、まずは醤油を入れないで10分煮る。
⑦次に醤油を加えて更に10分煮る。
⑧火を止めて、穴子が取り出せる温度になったら、身を崩さないように注意しながら引き揚げて、ザルに並べてつゆ切りする。

さて、このタレだが2度めに使用する時には、酒をお玉で4杯加える。一度目の時の穴子のエキスが出ているので、頭や骨を入れる必要は無い。

2度目のタレだが、これを半分まで煮詰め「中づめ」とする。このタレを温めて、鍋から引き揚げた穴子をさっとくぐらせて使うのも良いし、穴子丼にしても旨い。

そして、このタレを更に煮詰めて醤油と砂糖を足すと「本づめ」となる。
最後にタレの表面に紙を置いて、余分な脂とアクを取り除くと艶のある「ツメ」になる。

尚、煮上げた穴子だが、冷めてから1本づつラップに包んで冷蔵庫で保管しよう。できれば2日~3日で使い切ってしまうのが良い。

さて、次回はコハダとサバの酢〆の仕方について説明しよう。。。