マグロチャンピオンの料理道場

人気バラエティー番組、TVチャンピオンの「マグロ料理人選手権」優勝者が、本格料理を分かりやすく教えるブログ。

いろいろなヤムサラダを作ってみよう。(1)鯵ヤム

2013年05月02日 | タニア店の新メニュー
また暫くご無沙汰してしまったがバンコクで鮮魚店(魚屋)を始めることになり、その準備に追われる毎日になってしまった。

この国では時間の概念が日本人とはちょっと違い、何をするにも半日掛かり、1日掛かりとなってしまう。

下記が準備中の鮮魚店の写真だが、部屋の中央に置いてある「冷蔵ショーケース」のサイズがドアの幅より大きくて中に入らずに、ドアのある正面のガラスを半分以上外すことになったのだが、冷蔵ショーケースは珍しく時間通りに来たものの、ドアを外す職人が約束になってもなかなか来ない。

何度も確認の電話を入れても担当者は不在。

結局1時間半以上も待たされたがこれでもタイでは優秀な方だろう。


写真の左側の物件(まだ何も搬入されていない。)


ドアの幅が狭い為に「冷蔵ショーケース」が入らない。


ショーケースを搬入後。

小さな店舗だが主に鮮魚や「鮭の粕漬」「自家製塩鮭」「鯖の塩麹漬け」「サワラの西京漬」等の自家製の漬魚を売るにはちょうど良いスペースだと思う。

特に日本から直送の「本まぐろ」は100g単位で販売して、家でのパーティーやお誕生会の時にでも食べてもらえたらと思う。

価格も抑える予定なので、これで皆さんのバンコクでの生活がもっと楽しくなってくれれば幸いだ。

さて、今回から数度に渡ってタイのちょっと変わったサラダを紹介したいと思う。

それは日本の塩辛を使ったサラダや、鯵の酢〆を使ったサラダで正統派のタイ料理店ではお目に掛かれないと思うが、星の数程のカラオケ(クラブ)があるタニア通りのホステス達には大人気のサラダだ。

タイではサラダの事を(ヤム)と言うので、今回はまず鯵の酢〆のサラダ「アジヤム」を紹介しよう。

◆アジヤムの作り方。

<用意する物>

写真手前の左から「米酢」、「新鮮な鯵」。写真中央の左から「ホムデーン」(紫玉ねぎ)、万能ネギ、「カー」(タイの生姜)、「ナンプラー」(タイの魚醤)。写真奥の左から「唐辛子」「パクチーファラン」、ライム(マナオ)。

<作り方>
①アジの皮を剥く。(中骨は抜かなくてもよい)


②アジを米酢に入れる。


③そのまま10分程、米酢に浸けておく。(今回はアジを2本用意)


④ボウルにナンプラーを大さじ2入れる。


⑤「カー」(タイの生姜)を大さじ1加える。


⑥万能ネギを一掴み分加える。(2㎝~3㎝幅に切ってある。)


⑦ホムデーン(紫たまねぎ)のスライスを一掴み分加える。


⑧生の唐辛子の小口切りを大さじ1加える。(辛さはお好みで)


⑨パクチーファランを一掴み分加える。


⑩アジの血合いの部分を切り取り斜めにスライスする。


⑪ボウルの中にアジも加える。


⑫ライム(マナオ)を1個分絞って加える。


⑬お好みで「味の素」を小さじ1程加える。


⑭よく混ぜ合わせる。


⑮皿に盛り付ける。


⑯パクチーを上から散らして出来上がり。


この「アジヤム」はタイの猛暑で食欲のまったく無い時(そんな時があったらもっと痩せてるか?)にでも作って食べてみるといいだろう。

さて、昔からの友人の「ぶんたろう」さんからコメントが届いている。
           ↓

TVの動画が入手できたら、是非、送付して下さい。楽しみにしています。
イタリア人でも食べられる「味噌おでん」開発中です。何か良い案(味噌=ソ-ス)がありましたらご伝授下さい。
煮込みではなく、「田楽」系で「ODEN SAKE」の店を考えています。
タイでもいかが?  

まず、動画はまだ番組から届いていないのと、日本と方式が違うので下記で見ていただきたい。

http://www.watchlakorn.in/เชฟกระทะเหล็กประเทศไทยวันที่15เมษายน2556-video-30730

尚、イタリア人でも食べられる「味噌おでん」は面白いと思うしとても興味をそそられる。

次回も「ヤムサラダ」をとも思ったが、これに挑戦してみたいと思うので少しだけ時間をいただきたい。

それから大阪の清水さん、いつもコメントをありがとう。

またタイにお越しの際は、是非、魚やす「トンロー店」、魚やす「タニア店」にお立ち寄りいただきたい。。。








タニヤ店用新メニュー(1)メキシコ料理のQuesadilla(ケサディーヤ)

2013年04月14日 | タニア店の新メニュー
タイのソンクランのお休みも2日目に入ったが昨夜の「水かけ祭り」のバカ騒ぎに疲れたのか今朝のバンコクは静まりかえっている。

さて、このソンクランのお休み中はタニヤ店用の新メニューを考えているが、まずはメキシコ料理のQuesadilla(ケサディーヤ)をアレンジした物を新メニューに加えたいと思う。

現在、「魚やす」のあるトンロー日本村は駐在員の住むマンションが密集している場所なので、お客さんはファミリー客が多いが、タニヤは日本で言えば「新宿歌舞伎町」のような場所でタニヤ通りにはクラブ(カラオケ)が星の数程あり、また日本料理も密集している。

下がタニヤの写真


以前、中国での5年の生活の前(約7年程前)には、プーケットのマグロ工場でマグロの加工をしていた時があったが、夏場はマグロの水揚げが少ないので、タニヤの日本料理店を手伝っていたことがあるが、当時は観光客と駐在員の接待で毎晩どこのお店も盛況で、タニヤ通りだけは気温が他よりも2℃程高いのではないかと感じられた程だ。

しかし、その後のタニヤは衰退の一途をたどっていく。

中国での5年の生活に終止符を打ち、バンコクに戻ってきて物件探しをしていた時期に、もちろん昔のタニヤを知っている自分にとってはタニヤはまず最初に候補に挙がった。

しかし、多くの知り合いから『今のタニアは昔のタニヤとは違う、タニヤはやめた方がいい』との助言をもらった。

それでは何がタニヤを衰退させたのかについて多くの人に尋ねてみたところ、タニヤに星の数ほどあるクラブ(カラオケ)の質が悪くなりお客さんがタニヤから遠のいていったようだ。

そして、その原因はお客である日本人だと言う。

昔のタニヤのクラブ(カラオケ)は、大人のスマートな遊びを知っているお客さんが多く、また「接待の場所」でもあった。

高級店になるとホステスの質も高く、日本の銀座の高級クラブのような風格を持つお店も少なくなかった。

しかし、日本から遊びに来る観光客や若い駐在員にとってのタニヤは単なる性的なはけ口でしかなく、性交渉だけを目的にお店に行く。

そうすると、ちゃんとした接客をするホステスは必要なくなって、店の質もだんだん落ちて行く。

そして、悪い評判ばかりが伝わって行き誰もタニヤに遊びに行かなくなったと言う。

今回、そんなタニヤに大型店を出店することになり、その店の料理長も兼ねることになったが、やはり、どうしてもタニヤで勝負してみたいと言う気持ちがある。

なぜなら『腐ってもタニヤはタニヤ』なのだ。

幸い、タニヤ通りのほぼ中央に5階立てのビルがあり1階をBar(ビストロ)、2階、3階を「魚やす」、そして4階、5階、をクラブ(カラオケ)に貸すことになったが、このタ二アという近くにオフィースの集中するシーロム通りで本物の料理を提供し、また、4階、5階のクラブ(カラオケ)には大人の社交場として良いお店が入ってくれることを期待したいと思う。

今のスケジュールでは、1階のBarのOPENが5月1日、2階、3階の「魚やす」のOPENが6月1日の予定になっている。

そして、1階のメニューにはいろいろな食材を使用した多国籍料理を出して欲しいとのオーナー達の依頼もあり、このソンクランのお休み返上で新メニューの作成に取り掛かっている。

今回紹介するQuesadilla(ケサディーヤ)はメキシコ料理だが、南米の多くの国で同じような料理がある。

ケサディーヤの語源についてはスペイン語の「Queso」(ケーソ)で、「チーズ」だと思われるので、「チーズを使った小さな料理・かわいい料理」と訳すことができると思う。

また、「dilla」(小さい物・かわいいもの)は、ディージョとも発音できるので、「ケサディージョ」と発音しても間違いではないだろう。

実はこの料理一つを取っても何度も何度も試作を繰り返している。

トルティージャの皮(とうもろこし原料)を使うことは最初から同じだが、中の具材に付いては、アボカドディップやサルサソース、チリコンカルネなど、様々な物を入れてみたが、それではメキシコ料理その物と言った味で、これを食べるならメキシコ料理店に行けばいいだろう。

そこで、最終的には中の具材はチ-ズとハムだけとシンプルにすることにした。

チーズも「チェダーチース」等も試してみたが、やはり「モッツアレーラチーズ」が一番トルテージャの皮に会うようだ。

この料理はメキシコ料理のケサディーヤと、イタリアのピザ、そしてフランスのクロックムッシュが融合した(ヒュージョン)のような料理だが、作り方も簡単でとても美味しいので、ぜひ、作ってみて欲しい、材料はバンコクに住んでいる人なら「ビラマーケット」ですべて入手することができるし、日本ならばネットの通販などで簡単に入手できるだろう。

さて、それでは早速、作ってみよう。

◆シンプルだけど美味しいケサディーヤ(トルティーヤ生地のチーズ挟み焼き)の作り方

<用意する物>

写真手前の左から、ハム、トルティーヤ生地(市販品)、モッツアレーラチーズ。写真奥の左から、塩、オレガノ、バジル、ブラックペッパー、オリーブオイル(ピュア)、オリーブオイル(EXバージン)。

①ハムを食べやすい大きさに切る。


②トルティーヤ生地の上にハムをならべる。


③モッツアレーラチーズをたっぷり乗せる。


④塩を振る


⑤ブラックペッパーを振る。


⑥バジルを振る。


⑦オレガノを振る。


⑧EXバージンオイルを掛ける。


⑨上からもう一枚、トルティーヤ生地を被せる。


⑩フライパンを弱火に掛けて、オリーブオイル(ピュア)を薄く敷く。


⑪トルティージャをフライパンに入れる。


⑫蓋をして弱火でじっくり焼く(中のチーズが十分に溶けるように)


⑬蓋ごとひっくり返して焼き色を確認する。


⑭裏面もじっくり焼き、綺麗な焼き色を付ける。


⑮トルティージャをまな板に取り出し切り分ける。


⑯更に食べやすい大きさに切る。


⑰皿に盛って完成。(お好みでオリーブ等を添える)


さて、実はタイ版料理の鉄人「IRON CHEF Thailand」に2度目の出場をした。

そして、明日(4月15日)が放映日となる。

http://www.facebook.com/ironchefthailand (コピぺして見てもらいたい)


IRON CHEF Thailand(Facebook)からの写真。

放映日:4月15日(月)AM 9:00 BBTV Channel 7

お時間のある人は、ご笑覧いただきたい。

尚、次回のブログだがソンクラン休み中に集中して「新メニュー」に取り組みたいのでソンクラン明けにしようと思っている。

「新メニュー」か、又は「IRON CHEF Thailand」出場時に作った料理を再現して紹介してみよう。。。