1995年1月17日、午前5時46分。
この日この時間
悪魔が神戸の街を切り裂いた。
マグニチュード7.2
犠牲者 6434人。
家屋の全半壊 25万棟。
あれから11年が経つ。
神戸市中央区の東遊園地では地震発生時刻の
午前5時46分に合わせて「1.17のつどい」が開催される。
震災をきっかけに病死するなどした
「遠因犠牲者」161人を含めた6595人分の竹灯籠を
「1・17」の文字に並べてロウソクをともし
遺族らが黙とうする。
阪神・淡路大震災の災害復興住宅で亡くなった
一人暮らしの「独居死」が昨年一年間で69人だった。
そのうち65歳以上は約74%を占める。
公的な支援者らによる見守り活動は今も続いているが
入居者の高齢化が進み、コミュニティーづくりは難しさを増している。
先週末から神戸ではたくさんの追悼行事が行われている。
11年経った今もなおあの日のことは忘れない。
被災者の人たちは生涯の記憶としてこれからも背負い続ける。
ライフラインが完全に断ち切られ、水がなく、物資もなく
冬の寒空に凍えながら必死で生き残った。
そんな中でボランティア活動の人たちの支えは大きかった。
人はこれほどまでに人に尽くせるのかとも思ったし
これほどまでに優しくなれるのかと感動した。
そしてさまざまなことを学んだ。
多くの犠牲者を出し、未だ心の傷は癒えない遺族。
けれど残された人生、生かされた人生を
これからも精一杯生きていってほしいと思う。
街の復興は10年でメドがついた。
この先10年。
心の復興を目指してがんばってほしいと思う。
心の傷は10年経っても20年経っても決して消えないけれど
亡くなられた人たちの分まで強く生きてくださいとお伝えしたい。
犠牲者の「鎮魂の鐘」を鳴らすのはご遺族の方。
空にいる愛する人のために
どうか鳴らしてあげてください。
そして「私はあなたの分まで生きていく」と
しっかりと空に向かって伝えてあげてください。
犠牲者の方のご冥福を心から祈りながら
私もここに黙祷を捧げます。