週1日以上運動 成人53％どまり 19年度調査 スポーツ庁「もっと気軽に」

2020年令和2年3月29日、日曜日
読売新聞朝刊、スポーツ面、文字起こし

週1日以上運動　成人53％どまり
19年度調査　スポーツ庁「もっと気軽に」

子どもの体力低下が心配される中、スポーツ庁の2019年度調査で、
成人の週1日以上のスポーツ実施率が前年比1.5ポイント減の
53.6％にとどまり、積極的に体を動かす大人の数も
伸び悩んでいることがわかった。同庁は、スポーツの定義を
堅苦しくとらえ過ぎる傾向があるとして、気軽に
取り組むよう広く呼びかけていく方針だ。(横井美帆)


調査は昨年11月から12月、18歳から79歳
(18歳19歳は参考値扱い)の男女を対象にウェブ上で行った。
2万件の回答を集計した結果、「週1回以上、運動・スポーツをした」
のは男性の40、50歳代と女性の60歳代で前年度を上回り、
そのほかは下回った。特に20歳代は男女合わせて
4.4ポイント減の45.7％と、大幅に下降した。

スポーツに親しむ頻度を増やせない理由で、目立ったのが
「仕事や家事が忙しい」だ。同庁は、仲間を集めてサッカーなどの
球技をしたり、シューズやウェアをそろえてランキングをしたりと、
本格的な競技に近い活動だけを「スポーツ」
と解釈しがちだと分析。経費や時間の面で負担が大きいと誤解し、
敬遠していると見て、「電車を1駅前で降りて歩く」
「勤め先の階段を上り下りする」といった行為もスポーツだと訴える。

同庁は「(成人で)週1日以上が65％程度」を目標に掲げる。
鈴木大地長官は「生活の中に自然とスポーツが取り込まれている
『スポーツ・イン・ライフ』が実現できるよう
取り組みたい」と話している。


成人のスポーツ実施率
週1日以上
16年度、約42％
17年度、約52％
18年度、約55％
19年度、約53％

週3回以上
16年度、約20％
17年度、約27％
18年度、約29％
19年度、約28％



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