製作年度:2006年
上映時間:129分
監督:オリヴァー・ストーン
出演:ニコラス・ケイジ 、マイケル・ペーニャ 、マギー・ギレンホール 、マリア・ベロ 、スティーヴン・ドーフ 、ジェイ・ヘルナンデス
オススメ度:★★★☆☆
ストーリー:
2001 年9月11日の早朝。いつものように家を出て署へと向かう港湾警察のジョン・マクローリン巡査部長。彼は署に着くと部下たちを集め“お互いを守り合い、事故のないように”と言葉をかけ、それぞれの現場へと送り出す。ところが間もなく、世界貿易センタービルの北棟に旅客機が激突する大惨事が発生、港湾警察官たちに緊急招集がかけられる。すぐさまマクローリンを班長とした救助チームが結成され、現場へと急行する。現場の惨状に言葉を失う彼らだったが、新人警官のヒメノを含む4人の警官が、マクローリンと共にビル内に入ることを志願する。しかし、彼らがビルに潜入した直後、大音響と共にビル全体が崩れ始めるのだった。
コメント:
9.11事件はちょうど僕が大学生の夏休みのときに起こったもので、実家のテレビに釘付けになったのを覚えている。
これは現実なのか?夢なのか?
本当に自分の目を疑うほど信じられない光景だった事件だ。
こんなに悲惨な事件が『ユナイテッド93』同様、まさかこんなにも早く映画化されるとは思っていなかったので、かなり驚きながらも鑑賞してみた。
生存者から話を聞いて製作したということもあり、かなり忠実に映像化されていたと思う。
また命の大切さ、愛する者の大切さを観客に強く訴えかけているのもわかった。
だがこの映画の気に食わないところ…というより危険だと思ったところは、完全に”アメリカ視点”で描かれてしまっているところだ。
9.11事件で攻撃されたアメリカはその後、躊躇することなくイラク戦争へと持ち込んだ。
「傷ついた国のため、犠牲者のため」という自分たちだけの考えで相手国に同様のことをしてしまったのだ。
本当に報復を願った人はどれくらいいるのだろうか?
本作は報復を願った人のために作られた映画に思えてしまったのだ。
あくまで自国だけがやられたということを前面主張し、イラク戦争に至ったことには全く触れていない。
正直、このやり方にはがっかりさせられた。
これで終わってしまっては、戦争を支持するだけの映画になってしまう。
所詮、犠牲者は戦争をするための言い訳に過ぎず命の大切は上っ面な考えなのだろう。
そう取らざるを得ない作品に仕上がってしまっているのだ。
途中までとても貴重な映画だと思っていただけにとても残念な終わり方だった。
この映画を観ていてふと思い出した映画が『パール・ハーバー』。
ご存知の通り、日本軍の真珠湾攻撃を題材にした映画だがこちらも完全に”アメリカ視点”で描かれている。
「日本軍が先に攻撃したから自分たちも攻撃してもいい」
というような、明らかに戦争を幇助する発言が散りばめられているのだ。
この映画にもがっかりさせられたことを覚えている。
アメリカは一体いつまでこのような映画を支持するのだろう?
事実に基づいた映画に何らかの脚色をしてしまうと、様々な捉え方ができてしまうということを製作者はもっと考えるべきだ。
この手の映画は見せるだけで大きな影響を与える。
なぜ最後に意味もないナレーションを入れてしまうのかが僕にとって謎なのである。
映画としてはとても心に響く作品なのでたくさんの人に観てもらいたい。
あとは観る人の捉え方次第でこの映画の価値が決まると言える。
上映時間:129分
監督:オリヴァー・ストーン
出演:ニコラス・ケイジ 、マイケル・ペーニャ 、マギー・ギレンホール 、マリア・ベロ 、スティーヴン・ドーフ 、ジェイ・ヘルナンデス
オススメ度:★★★☆☆
ストーリー:
2001 年9月11日の早朝。いつものように家を出て署へと向かう港湾警察のジョン・マクローリン巡査部長。彼は署に着くと部下たちを集め“お互いを守り合い、事故のないように”と言葉をかけ、それぞれの現場へと送り出す。ところが間もなく、世界貿易センタービルの北棟に旅客機が激突する大惨事が発生、港湾警察官たちに緊急招集がかけられる。すぐさまマクローリンを班長とした救助チームが結成され、現場へと急行する。現場の惨状に言葉を失う彼らだったが、新人警官のヒメノを含む4人の警官が、マクローリンと共にビル内に入ることを志願する。しかし、彼らがビルに潜入した直後、大音響と共にビル全体が崩れ始めるのだった。
コメント:
9.11事件はちょうど僕が大学生の夏休みのときに起こったもので、実家のテレビに釘付けになったのを覚えている。
これは現実なのか?夢なのか?
本当に自分の目を疑うほど信じられない光景だった事件だ。
こんなに悲惨な事件が『ユナイテッド93』同様、まさかこんなにも早く映画化されるとは思っていなかったので、かなり驚きながらも鑑賞してみた。
生存者から話を聞いて製作したということもあり、かなり忠実に映像化されていたと思う。
また命の大切さ、愛する者の大切さを観客に強く訴えかけているのもわかった。
だがこの映画の気に食わないところ…というより危険だと思ったところは、完全に”アメリカ視点”で描かれてしまっているところだ。
9.11事件で攻撃されたアメリカはその後、躊躇することなくイラク戦争へと持ち込んだ。
「傷ついた国のため、犠牲者のため」という自分たちだけの考えで相手国に同様のことをしてしまったのだ。
本当に報復を願った人はどれくらいいるのだろうか?
本作は報復を願った人のために作られた映画に思えてしまったのだ。
あくまで自国だけがやられたということを前面主張し、イラク戦争に至ったことには全く触れていない。
正直、このやり方にはがっかりさせられた。
これで終わってしまっては、戦争を支持するだけの映画になってしまう。
所詮、犠牲者は戦争をするための言い訳に過ぎず命の大切は上っ面な考えなのだろう。
そう取らざるを得ない作品に仕上がってしまっているのだ。
途中までとても貴重な映画だと思っていただけにとても残念な終わり方だった。
この映画を観ていてふと思い出した映画が『パール・ハーバー』。
ご存知の通り、日本軍の真珠湾攻撃を題材にした映画だがこちらも完全に”アメリカ視点”で描かれている。
「日本軍が先に攻撃したから自分たちも攻撃してもいい」
というような、明らかに戦争を幇助する発言が散りばめられているのだ。
この映画にもがっかりさせられたことを覚えている。
アメリカは一体いつまでこのような映画を支持するのだろう?
事実に基づいた映画に何らかの脚色をしてしまうと、様々な捉え方ができてしまうということを製作者はもっと考えるべきだ。
この手の映画は見せるだけで大きな影響を与える。
なぜ最後に意味もないナレーションを入れてしまうのかが僕にとって謎なのである。
映画としてはとても心に響く作品なのでたくさんの人に観てもらいたい。
あとは観る人の捉え方次第でこの映画の価値が決まると言える。