シネブログ

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『プラダを着た悪魔』

2007年06月30日 01時41分55秒 | 映画レビュー
原題:THE DEVIL WEARS PRADA
製作年度:2006年
上映時間:110分
監督:デヴィッド・フランケル
出演:メリル・ストリープ 、アン・ハサウェイ 、エミリー・ブラント 、スタンリー・トゥッチ 、エイドリアン・グレニアー 、トレイシー・トムズ
オススメ度:★★★★☆

ストーリー:
大学を卒業し、ジャーナリストを目指してニューヨークへとやって来たアンディが就いた職業は、一流ファッション誌 “RUNWAY”の編集長ミランダ・プリーストリーのアシスタント。オシャレにとことん疎い彼女は、それが次へのステップになればという程度に考えていた。だから、ミランダが何者かもまるで分かっていなかった。彼女こそは、その絶大な影響力に誰もが恐れおののくファッション界のカリスマだった。朝も夜もなく四六時中浴びせられるミランダの理不尽な命令に、いつしかアンディの私生活はめちゃくちゃに。恋人ネイトともすれ違いが続いてしまう。こうして、早くもくじけそうになるアンディだったが…。



コメント:
タイトルに『プラダを着た悪魔』と付いているだけに、”プラダ”を中心として観るのか、”悪魔”を中心に観るのかで本作の後味が変わってくることだろう。

もし”プラダ”を中心にして観た場合、ファッションに全く興味がない僕のような人間からすればちょっと退屈な映画かもしれない。実際、劇中で出てくる数々のファッションも、どれがプラダなのかすれわからないのだから…情けないものだ。とはいえ、アン・ハサフェイらが着こなした衣装姿を見れるだけで男としては十分満足な内容である。ブランドものに興味がある人であれば、より本作を楽しめるということがいえるだろう。

僕はどちらかというと”悪魔”に重点を置いて観た。正直、本作でいう”悪魔”が実際何を指しているのかはわからない。メリル・ストリープ演じる一流ファッション誌“RUNWAY” の鬼編集長ミランダを指すのか?それともファッション界を裏で牛耳る世界中のカリスマ全てを指すのか?見方は人それぞれだと思う。社会人としてまだ2年目の僕からすれば、ファッション界というひとつの業界を例に、おもしろい裏社会を見せてくれたなというのが率直な感想である。

僕はエリート路線からは程遠い人生を送っているためアン・ハサウェイ演じるアンディのような頑張りは絶対できないとはっきりいえる(笑)もし自分の会社にミランダのような鬼上司がいたら絶対耐えられないだろうなぁと思いながら鑑賞していた。だからといって、のほほんと仕事をさぼってるわけではないので悪しからず。僕も小さいながらも夢は持っているので、アンディの一生懸命な姿には心を打たれた。

ちょうど先程、お気に入りレビュア諸星大五郎さんの『トキワ荘の青春』のレビューを読んで”夢”というものについて考えさせられたところだ。たとえどんな夢だろうが、小さな積み重ねがあってこそ夢の実現への第一歩なんだということ。周りから評価されることが夢ではない。自分の夢に向かって努力することが一番大事である。どんなに辛いことでも若いときに苦しみぬくことで道が開けるのだということに気付かされた。

そういった意味でも、本作のアンディはまさに自分の夢に突き進む若者そのものだと思う。ファッションにも興味がないのに偶然採用され、自分の夢とはかけ離れた雑用ばかりやらされるが、一度掴んだ大チャンスを自分の夢へと繋ぐ様は、僕のような若者からすれば憧れの的である。

”夢”はブランドじゃない

どんなに地味な夢でもそれを叶えたいという意志が大事である。夢もファッションと同じで、見た目だけでなく信念を持ってやり遂げるからこを美しく見えるのだと思うのだ。

本作は、昔の自分の夢を忘れかけてる人、またこれから夢を追いかけていく人にオススメしたい一本だ。

『手紙』

2007年06月27日 22時50分06秒 | 映画レビュー
製作年度:2006年
上映時間:121分
監督:生野慈朗
出演:山田孝之 、玉山鉄二 、沢尻エリカ 、吹石一恵 、尾上寛之 、田中要次
オススメ度:★★★★★

ストーリー:
川崎のリサイクル工場で働く青年、武島直貴。積極的に話しかけてくる食堂の配膳係・由美子とも打ち解けることなく、人目を避けて生きる彼にはある秘密があった。兄・剛志は、弟を大学に行かせるため学費欲しさに盗みに入った邸宅で、誤って人を殺してしまったのだ。無期懲役で服役している剛志からは毎月手紙が届いていた。しかし、それが元でリサイクル工場でも兄のことが明るみとなると、直貴は工場を後にする。やがて、大好きなお笑いでプロになる夢を抱き、徐々に頭角を現していく直貴だったが…。



コメント:
近年の映画(特に戦争映画)では、人を殺めることを正当化している(正当化しているように見える)作品が多い。この手の作品は、たとえそういうつもりがなくても、演出ひとつで観客にそう感じさせるものができてしまうという難しさがあるといえるだろう。人を殺してしまうという罪の重さを、社会的観点や家族の立場を通して描いた本作。決してラストはハッピーエンドで終わらせることなく、多少の希望は見えるにしろ、最後まで殺人者としての罪を重さを痛烈に描ききっているといえる。

原作者の東野圭吾の作品は『白夜行』しか見たことがない。それもドラマのみである。『手紙』も『白夜行』も殺人事件が絡んでいるためかなり暗い内容だ。普段あまりドラマにはまらない僕だが、この『白夜行』には病み付きのように毎週テレビに釘付けだった。なんというか…それまで人間の”闇の部分”をここまで鮮明に描いた作品には出会ったことがなく、これを見て自分の中の”ダークサイド”が呼び覚まされるような異様な気分で鑑賞していた(原作はもっとダークらしいが…)。

そして『手紙』でも久々に同じような感覚に陥ったのだ。まあ一番の要因といえば主演の山田孝之の演技が大きいといえる。正直『手紙』と『白夜行』では内容に共通点はあまり存在しない。だが山田孝之のこの暗い演技が妙にリアルで怖く感じる。普段からこんな暗い性格なんじゃないだろうか?と疑ってしまうほどだ。一言で言ってしまうと、彼は主人公の”武島直貴”そのものになりきっているということである。お笑い芸人のシーンでも、コントなかなかうまいなぁと思わせつつ、武島直貴の暗い部分もちゃんと演じているところがすごい。彼はただの芸人を演じているのではなく、武島直貴が夢見る芸人を見事演じているシーンだといえるのだ。

僕が本作で一番心に残っているシーンは、吹越満が演じる被害者の息子を武島直貴が訪問して会話をするシーン。ここでやり取りされる会話にはとても説得力があった。たとえ加害者が刑務所で罪を償っていようとも、被害者にとってはなんの慰めにもならない。被害者にとって、加害者から送られる手紙は怒りを彷彿させてしまうものに過ぎず、加害者の存在すら罪に思えてしまう。それは加害者の弟武島直貴にとっても同じことが言えるのだ。加害者の弟であるというだけで社会からは大きな差別を受け、まともな人生を送ることが出来ない。だがある人からは「それは受けて当然の差別」と言われてしまう。なんとも理不尽な扱いが直貴を直撃し、どうしようもない感情に晒されてしまう。

本作は、被害者・加害者という社会的立場をとてもストレートに描いた作品である。殺人という行為がどれだけ多くの人を悲しませるか。たとえどんな理由があろうとも、人を殺すという行為は決してやってはいけないということを『手紙』を通じて考えさせてくれるだろう。

『大脱走』

2007年06月24日 02時48分30秒 | 映画レビュー
原題:THE GREAT ESCAPE
製作年度:1963年
上映時間:168分
監督:ジョン・スタージェス
出演:スティーヴ・マックィーン 、ジェームズ・ガーナー 、リチャード・アッテンボロー 、ジェームズ・コバーン 、チャールズ・ブロンソン 、デヴィッド・マッカラム
オススメ度:★★★★★

ストーリー:
第二次世界大戦下、ドイツのルフト第3空軍捕虜収容所。脱出不可能と言われたこの捕虜収容所から、脱出を試みる連合軍の将兵、ヒルツ(スティーヴ・マックィーン)、ヘンドレー(ジェームズ・ガーナー)、シリル(リチャード・アッテンボロー)らがいた。彼らの計画した脱出計画を基に、前代未聞の、総勢 250名にも及ぶ集団脱走が実行されたが……。



コメント:
まず鑑賞して一番驚いたこと、それは、本作の最初から最後の至るシーンで使用されているあの有名な曲。僕が小さい頃からよく耳にしていたこの有名な曲が、実は『大脱走マーチ』 (The Great Escape March) という曲名で本作のメインテーマだということを知ったときはかなり衝撃だった。この一曲が本作の核になっていると思っていいほど、インパクトを与えるものになっている。普通に見たら単なる戦争映画として捉えがちな内容を、この曲だけで万人受けの娯楽作品に仕立て上げてしまうアイディアがすごい。時を経た現在においてもこのテーマ曲が使用されていることをみると、本作が映画史にどれだけの功績を残しているかが伺える。

もちろんすごいのは音楽だけではない。オールスターキャストが命を掛けて見せる『大脱走』劇は、168分という長尺に最後まで余すことなく詰め込まれ、観る者全てをスリルと興奮の絶頂へとのし上げてくれるに違いないだろう。

収容所で脱走のプロ集団が見せる脱走の技&知識の豊富さといったら計り知れないものがある。独房王のヒルツ大尉、調達屋のヘンドリー、ビッグXのバートレット、製造屋のセジウィック、トンネル王のダニーとウイリー、偽造屋のコリン、土処理屋のアシュレー・ピット、情報屋のマクドナルド中尉、測定屋のカベンディッシュ、先任将校のラムゼイ、モグラのアイヴス、収容所長のフォン・ルーゲル大佐、白イタチのウェルナーなどなど、敵味方入り乱れた攻防戦はとにかくおもしろい。それぞれのキャラがどんな活躍を見せてくれるのかを想像しただけで胸がワクワクしてくるのではないだろうか?これだけのキャラを全て重要人物として、手を抜くことなく描ききっているので安心してみて欲しい。まあここでそれらの活躍を全部書き出すときりがないので、観てからのお・た・の・し・みということで(笑)

だがこの『大脱走』は実際の話に基づく話らしく、意外にもラストで描かれる内容は悲劇的なものである。背景には当時の戦況などをリアルに感じとることができるため、”映画”の一言で片付けてしまっては、あまりに軽率であるといえるだろう。本作を楽しむに当たって忘れてはならないのは、これは現実に起こった話であり、背景には戦争という人の命に大きく影響する出来事があったということ。脱走した兵の中でも、ナチス親衛隊に逮捕された捕虜とドイツ陸軍に逮捕された捕虜とでは、その後の運命に雲泥の差があったこと。等など、掘り下げてみればとても大きな意味を持つ作品だといえるのだ。

まあそれはともかく、今となっては名シーンで知られるマックィーンのバイクアクションなど、映画として楽しめる映像も随所に散りばめられているのでまずは気楽に楽しんでみるといいだろう。

とにかく僕にとっては、映画として史実としてとても記憶に残る作品になったということは間違いない。

『リトル・ミス・サンシャイン』

2007年06月20日 00時35分41秒 | 映画レビュー
原題:LITTLE MISS SUNSHINE
製作年度:2006年
上映時間:100分
監督:ジョナサン・デイトン 、ヴァレリー・ファリス
出演:グレッグ・キニア 、トニ・コレット 、スティーヴ・カレル 、アラン・アーキン 、ポール・ダノ 、アビゲイル・ブレスリン
オススメ度:★★★★★

ストーリー:
アリゾナ州に住むフーヴァー一家は、家族それぞれに問題を抱え、崩壊寸前。パパのリチャードは独自の成功論を振りかざして “負け組”を否定し、長男ドウェーンはそんなパパに反抗して沈黙を続ける。9歳の妹オリーヴはとうてい無謀なミスコン優勝を夢見て、ヘロイン常習のグランパは勝手言いたい放題。さらにはそこへゲイで自殺未遂の伯父フランクまで加わる始末。ママ、シェリルの孤軍奮闘も虚しく家族はバラバラ。そんな時、オリーヴに念願の美少女コンテスト出場のチャンスが訪れる。そこで一家は旅費節約のため、オンボロのミニバスに家族全員で乗り込み、はるばる開催地のカリフォルニア目指して出発するのだった。だがその道中、彼らは各々の問題と直面してその現実と向き合う羽目になるなど、散々なドライブに。そして、一家に衝撃的な出来事が起きてしまう…。



コメント:
本作で描かれる家族は見ていてとてもイライラする。お父さん、お母さん、息子、娘、伯父、おじいちゃん…みんな好き好きにやりたい放題言いたい放題で、とにかく協調性がないのだ。もし自分がこの家族の一員だったら発狂するに違いないと思いながら見ていた。しかし、この家族にはなんだか妙な親近感を感じる。なんでだろうなぁと思ったら、今自分が一緒に住んでいる家族がいつもこんな感じじゃん!ってことに気づいたからだ(笑)

僕を本作の登場人物に例えると、夢に向かって意志を貫き通すがあまり、多少周りが見えなくなっているが、最後は家族のために頑張ろうとする息子のドウェーンかな(ちょっと自意識過剰…)。

僕は現在嫁の実家でマスオさんをやっている。一緒に住んでいるのは波平さん、フネさん、サザエさん、カツオくん、僕の5人だ…おっと忘れてた、ペットのタマ(うちで言うと猫10匹+犬1匹+熱帯魚数十匹)も大切な家族の一員だ。

実は家族というのはそれぞれが立場というものを持っており、いざというときには無意識にその役割を果たしている。本作の家族も僕の家族も同じようなものだ。

本作の登場人物はとにかく口論のオンパレード。誰かが口を開けばそれに対して誰かが嫌みを言い放ち収拾のつかない状態へ発展していく。こんな状態はうちでもよく見る光景だ。うちの場合、事の発端はほとんどが波平さんとサザエさんの口論。内容はここで書くのすら馬鹿らしいほどしょうもないものだ。しかし、しょうもないことだとわかっているのに喧嘩してしまうのが親子というものなのだろう。その口論を止めようとするのが、フネさんとカツオくんである。だが時にはその口出しが余計傷を深めることに…(僕はしばらく傍観)。こうなっては止める人が誰もいなくなってしまう。

こんなとき一番効果を発揮するのが、実は動物なのである。本作で言うと娘のオリーヴはその立場だといえよう。ドウェーンが実は色弱だとわかりあまりの悔しさから暴走してしまうシーンがある。このときオリーヴが近くに寄り、何と声を掛けるのかドキドキしながら観ていたのだが…予想に反しオリーヴはドウェーンの肩を抱くだけで言葉は一切発しなかったのである。

動物も言葉を発しない生き物。何か悩みを抱えた人間が近くにいると、ただ近づいてきて寄り添ってくれるという経験をしたことはないだろうか?つまり愛情さえあれば言葉はいらない。人間も動物も身近な人の愛情が一番の癒しになるということを本能でわかっているのだろう。

バラバラに思える家族でも、何かをきっかけに力を合わせて夢に突き進むことができる。『リトル・ミス・サンシャイン』はそんな家族像をドタバタ旅行を交えながらコミカルに描いた作品だ。

なんだかめちゃくちゃ話が脱線したレビューになってしまったが、結局言いたいのは”家族って本当にいいものだ”ってこと(笑)こんなグダグダなレビューを最後まで読んでくれてありがとうございます!!

『黒猫・白猫』

2007年06月17日 23時54分12秒 | 映画レビュー
原題:CHAT NOIR, CHAT BLANC/CRNA MACKA, BELI MACOR
製作年度:1998年
上映時間:130分
監督:エミール・クストリッツァ
出演:バイラム・セヴェルジャン 、スルジャン・トドロヴィッチ 、ブランカ・カティッチ 、フロリアン・アイディーニ 、ザビット・メフメドフスキー 、サリア・イブライモヴァ
オススメ度:★★★★☆

ストーリー:
ジプシーのマトゥコは、自称ダマしの天才。ある日、彼はロシアの密輸船から石油を買うが、見事に騙されて大金を失う。金に困ったマトゥコは、息子のザーレとともに、“ゴッドファーザー”グルガに石油列車強奪の計画を持ちかけ資金援助を乞うが……。



コメント:
実は僕は現在、猫を十匹飼っている。離れに猫専用の部屋があるほどの数だ。その中に黒猫が二匹、白猫が一匹混ざっており、みんないつも仲良く暮らしている。僕はそんな猫好きな人間であるため、このタイトルには妙に惹かれるものがあった。いったい黒猫と白猫がどんな騒ぎを起こしてくれるのか?いろんな期待を胸に鑑賞してみたのである。

ところがどうしたことか、随所に猫の出現はあるもののストーリーとは全くの無縁状態なのである。増してや猫の騒ぎどころか登場人物のハチャメチャどんちゃん騒ぎな展開が優先しすぎて、すでに猫の出演という次元を通り越えたハイテンション・ムービーなままラストへ繋がっていく。まさに大爆笑傑作ヒューマン・コメディーの代名詞的存在といっていいほどの映画に完成しているのだ。

ドナウ川のほとりに暮らすジプシー一族に起こる数々のエピソード―
若者の恋愛や石油列車強盗計画など、国の文化を強く感じさせるブラック・ユーモアなネタが満載で、日本人の僕からしたらいろんな意味で大きな衝撃を与えてくれる内容であった。登場人物、恋愛感、風習、音楽、映像など様々な観点から本作の魅力を掘り出すことができるだろう。最初から最後まで話の展開が読めず、ラストは思わぬ方向に進んでいくのでとてもおもしろい。ジャンルがただのコメディとなっているが、そんなジャンルで片付けてしまうのはもったいない作品だといえよう。

で、やっぱり猫好きな僕からすればタイトルにもなっている黒猫・白猫の意味が気になるのだが…いったいどういう意味なんだろうか?これについてはいくら考えてもわからなかった(笑)まあそんなことは気にしなくても十分楽しめる作品なのでオススメの一本だ。

『ムーラン・ルージュ』

2007年06月16日 22時31分19秒 | 映画レビュー
原題:MOULIN ROUGE!
製作年度:2001年
上映時間:128分
監督:バズ・ラーマン
出演:ニコール・キッドマン 、ユアン・マクレガー 、ジョン・レグイザモ 、ジム・ブロードベント 、リチャード・ロクスバーグ 、ギャリー・マクドナルド
オススメ度:★★★★★

ストーリー:
1899 年、夜のパリを象徴する魅惑のナイトクラブ“ムーラン・ルージュ”。その豪華で華麗なショーは人々を魅了した。しかし、実のところ派手な電飾にカネをかけすぎ経営は火の車。そこでオーナーのジドラーは、新たな投資家として資産家の公爵に狙いを定め、新しいショーの主役サティーンをあてがうことでその資金を引き出そうと考えていた。一方、本格的な女優を目指していたサティーンもパトロンを必要としていてジドラーの申し出に不満はなかった。しかし、ジドラーから言われて客席を覗いたサティーンは青年舞台作家クリスチャンをパトロンと勘違いしてしまう。それがきっかけで二人は互いに愛し合うようになるが、公爵には決して知られてはならなかった。二人は女優と作家という関係を装わねばならなかった……。



コメント:
僕は先日 20世紀FOXのあるアンケートに答えた。ほんの数項目しかないアンケートだったのだが、そのお礼としてもらえたのが本作のDVDである。最初は別に自分でレンタルしてまで観ようともしなかった作品だが、鑑賞後20世紀FOXに対してとてつもない感謝の気持ちでいっぱいになってしまった。こんなすばらしい作品をタダでくれるなんて本当にありがたい!!

と、まあほんの余談で始まった本編の感想だが、これほどまでに妖艶でコミカルなミュージカルには初めて出会ったというのが正直なところだ。主演のニコール・キッドマンとユアン・マクレガーのルックスだけでなく、予想外にすばらしい美声に酔いしれること間違いなしの内容である。

前半はどちらかというとコメディタッチで、後半は真面目な純愛ドラマに展開していく。全編を通して流れる楽曲のすばらしさといったらこの上ないだろう。必ず自分の好きな音楽を見つけることができるはず。これらの曲を聴くだけでも本作の価値があると言える。とにかく細かいことは気にせずただミュージカル映画の好きな人に鑑賞してもらいたい作品である。

確かに全体的に観て、全てが大きなステージ上を舞台にした流れなので、いかにも作り物という感覚は否めない。そのためミュージカルが苦手な人にとっては好き嫌いの分かれる作品だろう。しかしそんな中においても、工夫されたカメラワークや演出の数々が随所に見られ、またそれぞれのキャラクターを生かしたストーリー展開などは楽しめる点だといえる。いかにも現代版『ロミオ&ジュリエット』を手掛けたバズ・ラーマンらしい演出が盛りだくさんである。個人的にはジョン・レグイザモのコミカルな演技が一押し!

男から観た本作の一番の魅力といえば、なんと言ってもニコール・キッドマンの妖艶な演技だ。娼婦役とか女優という枠を超え、択一された女性としての振る舞いが世の男性を魅了するに違いないのだ。逆に女性から観ればユアン・マクレガーの美形・美声ぶりは文句のつけようがないものだろう。まさにこのミュージカルを演じきった主演二人の功績が認められる作品だといえるのだ。

この『ムーラン・ルージュ』はミュージカルが好きな人にとっては最高の作品。ミュージカル好きの僕が言うのだから絶対後悔はさせない。ぜひ一度は観てもらいたい作品のひとつである。

『リトル・ダンサー 』

2007年06月07日 22時31分52秒 | 映画レビュー
原題:BILLY ELLIOT
製作年度:2000年
上映時間:111分
監督:スティーヴン・ダルドリー
出演:ジェイミー・ベル 、ジュリー・ウォルターズ 、ゲイリー・ルイス 、ジェイミー・ドレイヴン 、ジーン・ヘイウッド 、スチュアート・ウェルズ
オススメ度:★★★★★

ストーリー:
1984 年、イギリス北部の炭坑町。11歳のビリーは炭坑労働者のパパと兄トニー、おばあちゃんと暮らしていた。ある日、ビリーの通うボクシング教室のホールにバレエ教室が移ってきた。ふとしたことからレッスンに飛び入りしたビリーは、バレエに特別な開放感を覚えるのだった。教室の先生であるウィルキンソン夫人もビリーに特別な才能を見出した。それからというものビリーはバレエに夢中になるのだが……。



コメント:
夢に向かっていく息子-
そしてその姿を見守る家族-
まさに愛と希望に満ち溢れた最高のハートフルドラマだ。

1984年、イギリス北部の炭坑町を舞台に、バレエに夢中になる11歳のビリーと炭坑労働者の父と兄、そして昔はプロのダンサー(?)だったおばあちゃんが織り成す感動のドラマ。もう”すばらしい”の一言に尽きる最高の映画である。

幼くして母を亡くし、父と兄は炭坑夫としてストライキの真っ只中。ビリーはやりたくもないボクシングジムに通いながら寂しい日々を送っていた。そんなある日、ひょんなことからビリーはバレエの魅力へ取り付かれてしまう。先生に素質を認められたビリーは名門ロイヤル・バレエ学校へ入学するため父には内緒で猛特訓をはじめる。

ここまではよくある展開だが、徐々にバレエダンサーへ惹かれていく様子がなかなかおもしろい。家族には内緒にしながらも、自分の夢を見つけた少年が必死に練習する姿、上達していくダンスを見るのはとても微笑ましい。またビリーの友達でちょっとおかま気のあるマイケルとの友情もなんかリアルで笑える。

で、本作の見所といえばここからである。

不審に思った父がボクシングジムに行ってみると、なんと自分の息子がバレエを踊っている姿を目撃してしまう。男がバレエだなんてみっともない、と父は猛反対。更に追い討ちをかけるように、ストに参加していた兄が警察に逮捕されてしまい、バレエどころではなくなってしまう。一時バレエダンサーの夢も諦め、静かな日々を過ごしていたビリーだが、やはり一度夢見たものを諦めることなんてできない。欲望が一気に爆発して彼は渾身のダンスを踊りだす。そこへ偶然通りかかった父は息子の希望に溢れた姿を見せ付けられ、ある決意をしたのだった。

今まで頑固で我が道一筋だった父が、これをきっかけに全てを変える姿はなんとも感動的である。息子の夢のため、今まで頑なに拒んだスト破りにまでなり、周囲の目を憚らず入学資金を集めだす。まるで自分の夢を果たすかのように、息子へ対して最大の応援と愛情を注ぐ姿、これぞ本作の一番のテーマであると言えるだろう。

ラストのシーンでは、バレエダンサーの夢を叶えたビリーの公演を観に行く父と兄が映し出される。年老いた父の姿には、長年息子のために一生懸命働いた苦労と、最後まで応援してきた最大の愛情が見て取れる。舞台に立つ息子の姿こそ、父の求めた一番の夢だったに違いない。目を滲ませたその涙が全てを語っていると言えるだろう。

それにしても主演のジェイミー・ベルのダンスにはとても素晴らしいものがある。完璧とは言えないそのダンスだが、魂と情熱のこもった姿に一層魅了されること間違いなしだ。ダンスだけでなく、純粋な少年を見事に演じきった俳優としての才能も申し分ない。どれをとってもすばらしい作品に仕上がっていると言える。


余談だが、『フラガール』は間違いなく本作をリスペクトした作品だと言える。炭坑の町、ダンスの魅力、支えてくれる人々、厳しい先生など共通している要素がとても多いことに気付いた。例え似ている作品だとはいえ、どちらもかなりいい作品なので、比較して観てみるのも面白いのではないだろうか?少なくとも『フラガール』が好きな人にはオススメの作品だと言える。

『インビジブル2』

2007年06月06日 00時48分12秒 | 映画レビュー
原題:HOLLOW MAN 2
製作年度:2006年
上映時間:91分
監督:クラウディオ・ファエ
出演:クリスチャン・スレイター 、ピーター・ファシネリ 、ローラ・レーガン 、デヴィッド・マキルレース 、ウィリアム・マクドナルド 、ソーニャ・サロマ
オススメ度:★☆☆☆☆

ストーリー:
ライズナー研究所で謎めいた殺人事件が発生する。捜査に当たるターナー刑事は現場を引き継いだ国防総省から締め出しをくらい、代わりに犯人の次の標的と目される科学者マギー・ダルトンの警護を命じられる。事件の真相について堅く口を閉ざすマギーだったが、見えない犯人の襲撃を受けたことでターナーにすべてを打ち明ける。事件の背後には、軍による究極の武器“姿なき戦士”を作る極秘研究が存在した。そして、透明化による最大の懸案だった副作用を抑える緩和剤が開発され、特殊部隊のマイケル・グリフィンが被験者として透明人間となるが、そこには思いも寄らぬ陰謀が隠されていた…。



コメント:
あまりのデキの悪さにビックリした~~!!何が一番ビックリしたかって、主演のクリスチャン・スレーターの顔が二度しか出なかったこと。こんなメジャーな俳優がよくこんな役引き受けたなぁと驚きを隠せなかった。これが人気の落ちた俳優の歩む道なのだろうか…。

また全体的な映像の手抜きにも驚いた。前作を観ている人にとっては、かなり物足りなさの残る作品だろう。なんたって観客が一番期待している透明人間の映像がほとんどないからだ。むしろこの作品に透明人間という設定なんかなくてもよかったんじゃないだろうか?

前作では透明化する人間のCGにかなり力を入れて作り上げていたが、今作ではすでに透明化している人間が襲ってくるという設定。まあ確かに前作と同じような映像を見せて観客を退屈させるというミスは犯したくなかったのだろう。それなら他の場面で驚きの映像を見せてくれるのだろうと期待していたのだが、最後まで前作を超える映像があるわけでもなかった。全体的に夜の場面が多く、敢えて透明人間を映したくないという演出がほとんどなのである。

そういった映像的な問題もあってか、ストーリー的な問題も浮上してくる。透明人間の体に光を通すと寿命が縮まるという設定は後付けされたものではないのだろうか?あまりにCGのレベルが下がったため明るい場所での登場を避けたとしか思えない。また国防総省と刑事の攻防が全面に出すぎて、そこらへんの在り来たりなサスペンスドラマを見せられている感じであった。

とにかく本作に期待できるものは何もないといってもいい。全くオススメできない作品である。

『スネーク・フライト』

2007年06月03日 13時19分41秒 | 映画レビュー
原題:SNAKES ON A PLANE
製作年度:2006年
上映時間:107分
監督:デヴィッド・R・エリス
出演:サミュエル・L・ジャクソン 、ジュリアナ・マーグリーズ 、ネイサン・フィリップス 、ボビー・カナヴェイル 、フレックス・アレクサンダー 、トッド・ルイーソ
オススメ度:★★★★★

ストーリー:
リゾート地ハワイで青年ショーン・ジョーンズは、偶然、ある殺人を目撃してしまう。それは、大物ギャング、エディ・キムが自らを刑務所に送ろうと腐心していたロサンジェルスの著名な検事を殺害する現場だった。唯一の目撃者ショーンをLAの大陪審で証言させるため、ベテランFBIエージェントのネヴィル・フリンが護衛につく。しかし、キムはショーンの口を封じるため、彼が乗り込んだLA行きの便に大量の毒ヘビを積荷として忍び込ませていた。やがて、飛行機が遥か上空に達するや、時限式の箱が開き、ありとあらゆる種類、サイズの毒ヘビたちが一斉に解き放たれるのだった。



コメント:
これは最高におもしろいおかしい映画だ!!
本格B級パニック・ムービーと銘打っているだけあって、まさにその道を徹底的に作り上げた作品である。飛行中のジャンボ機内で数千匹の毒ヘビが乗客たちに襲いかかるという、今まで観たことがありそうで意外となかったストーリー展開に存分と楽しませてもらうことができた。

本作はとにかく蛇が襲ってくるパニック映画。ツッコミどころ満載なので、鑑賞中にツコッミ入れながら観ると数倍楽しめること間違いなしだ。B級映画とはいっても、映像の出来はとてもよくできているし、また最後まで”蛇”ネタ満載で飽きることがなく気楽に楽しめる。まだ観てない人にはぜひ鑑賞して頂きたい作品だ。


-----以下、完全ネタバレなので鑑賞後に読んだほうがいいかも-----



個人的にオススメな、ツコッミどころというかおもしろネタをいくつか紹介しよう。

おもしろネタその①
なぜ機内に大量の蛇が搭乗することになったのか?それは殺人事件を目撃されたある組織のボスが、その証人を殺すべく飛行機ごと始末しようとしたからである。蛇は変温動物だから搭乗チェックに引っかからず乗せることができたらしい。いや…あり得ない。たとえ温度チェックを通過したからってその後箱の中身を確認するでしょ。ってか飛行機を落としたいなら爆弾しかけりゃいいじゃん(笑)

おもしろネタその②
ホラーではおきまりの機内エッチ。まさに『スクリーム』でもネタになっているホラー映画で生き残るための3つのルールの1つ”セックスはご法度”というのがピッタリの演出だ。機内のトイレに入ってエッチしまくりのカップル。おいおい、そんなに激しくやったらバレるだろ。ってやっぱり客室乗務員にはバレちゃったし(笑)しかもその乗務員のツッコミが「この男はなかなかやり手ね…」って言ってる場合かよ!実はカップルは中で蛇と格闘中なのでした。しかも蛇が噛み付いたところが女の乳首!?まさにパイオツなシーンであった(爆)

おもしろネタその③
でた!『グレムリン』以来の電子レンジ爆死シーン。見事に蛇が破裂してくれます。

おもしろネタその④
乗客が蛇に殺されるシーンはどれも見もの。トイレ中に急所を噛まれたり、丸呑みにされたり、ゾンビ映画さながらの集団攻撃だったり、あらゆるネタを出しつくしたと言ってもいいほどバラエティに富んでいるのだ。そして蛇に殺されたあとの死体がなんともグロテスクなこと。

おもしろネタその⑤
まあこれもおきまりな展開なのだが、パイロットは蛇に殺されてしまう。搭乗者の中で操縦できる人は?って展開になるのだが、意外とあっさり操縦の経験者を見つけることができる。だが、この人何か様子がおかしい。いざ、着陸態勢に入ったときその実務経験の詳細が判明。なんと操縦の経験はPS2(プレイステーション2)でのゲームだったというオチ。このときのサミュエル・L・ジャクソンとの会話のやりとりがおもしろい。

おもしろネタその⑥
蛇を一掃した方法は?機体に銃で穴を空け、全てを吸い出すというやり方。こんなことって可能なの?という疑問が残るが、この大胆なやり方には観ていてドキドキするものがあった。なかなか奇抜な発想でウケルこと間違いなし。

おもしろネタその⑦
エンドクレジットに流れるのは、コブラ・スターシップというバンドの『Snake on a plane』という曲のPV。個人的にはこれがなかなかお気に入り。いかにもバンドの宣伝って感じがしたが、映画のテーマに合った歌なので別に許してもよい。


僕が気に入ったネタはこれくらいかな。他にも随所におもしろネタがあるのでお気に入りのシーンが必ず見つかるはず。ま、ぶっちゃけ蛇が苦手な人はこの映画観れないだろうけど…。

『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』

2007年06月02日 02時38分29秒 | 映画レビュー
原題 PIRATES OF THE CARIBBEAN: AT WORLD'S END
製作年度:2007年
上映時間:170分
監督:ゴア・ヴァービンスキー
出演:ジョニー・デップ 、オーランド・ブルーム 、キーラ・ナイトレイ 、ジェフリー・ラッシュ 、ジョナサン・プライス 、ビル・ナイ
オススメ度:★★★☆☆

ストーリー:
デイヴィ・ジョーンズの心臓を手中に収め強大な支配力を得た東インド会社のベケット卿は、世界制覇を目論み次々と海賊たちを撃破、ついに海賊の時代は終焉を迎えようとしていた。そこで海賊たちは、最後の望みである“伝説の海賊”9人を招集し、世界中の海賊たちによる全面対決に挑むことに。しかし、その9人のうちのひとりが生死不明のジャック・スパロウだと判明。やがて、ウィルやエリザベスたちは、溺死した船乗りが囚われているという“デイヴィ・ジョーンズ・ロッカー”にジャックがいると確信し、救出に向かうのだが…。



コメント:
僕がこの映画を観たかった一番の理由は、チョウ・ユンファのキャスティングがあったからだ。昔から彼のファンだったのでこの大作への出演は兼ねてから喜んでいた。とりわけ前2作も好きな作品であったし、前作ではかなり中途半端な終わり方をしていたので観ずにはいられなかったというのが鑑賞へ至った動機である。

だが、それなりに期待していた割には全て裏切られてしまったと言わざるを得ない結果であった。

まず一番楽しみにしていたチョウ・ユンファの活躍…これがかなり中途半端。結構主要人物として名が挙がっていたのでもっと活躍の場が用意されていると思ったのに、あっけなく死んでしまう役にはがっかりだ。早い段階で出てきたのでもっと波乱を起こしてくれると期待しただけに…う~~ん残念!!

その他9人の伝説の海賊も出番が少なすぎる。無駄に登場だけさせておいて、戦いの場面が一切ないというのもどうなのか?もっとそれぞれのキャラを全面に押し出す演出が欲しかった。おもしろそうなキャラがたくさんいただけにもったいなすぎる。

そして本作で一番問題だと思ったのは、ストーリーが無駄に冗長すぎるということだろう。内容はとにかく裏切りの連続で話の展開がややこしすぎる。あっちとこっちが手を組んだと思えば、裏であっちと組んでたり、はたまたあっちに寝返って…と、とにかく全てのキャラの行動がぐちゃぐちゃ。頭の回転が悪い僕にとってはなんとも難解なストーリーであった。しかもその裏切りの合間に、ジャック・スパロウのコントが挿入されていて更に展開が複雑に。この人気キャラをいろんな形で登場させたかったのはわかるが、なんだか無意味なシーンが多かったような気がする…。ジャック・スパロウが何人かでコントのようなやり取りをするシーンは必要だったのだろうか?僕にとってこのシーンはちょっと理解できない部分であった。しかも中盤あたりからはやけにエリザベスの活躍が目立ち、他のキャラを呑み込んでしまったように見える。ラストはウィルとエリザベスの独壇場で、スパロウの活躍が徐々に乏しくなっていく…。こりゃジョニー・デップが今後もまだジャック・スパロウを演じたいと言い続ける訳だ(笑)

まあ全体的に観ると駄作のように感じる作品ではあったが、褒めるべき点もいくつかある。それはやはり画像のクオリティや音質、そして手に汗握るアクションシーンの構成だろう。できれば作品のほとんどをアクションシーンにしてしまえばよかったのに、と思ってしまうくらい映像は楽しめる内容だった。船上での戦闘は本シリーズならではのテンポの良さを随所に垣間見ることができ無駄が一切感じられない。ストーリーをもっとコンパクトにまとめることができていれば最高の映画と言えていただけに残念な結末だった。

とりあえずこの『パイレーツ~』シリーズは今作で完結したと言える。もし続編があるとすれば今まで以上におもしろい脚本ができるかどうかに掛かっているだろう。とはいえジョニー・デップという役者が出演する限り本シリーズはいつまでも人気を保ち続ける作品なのかもしれない。だが彼のファンでない人間にとってはやや海賊映画に飽きが来ていることは否めないだろう。そろそろ海賊映画の終焉がくるのだろうか?ジャック・スパロウというキャラに運命を託した本シリーズ、いったいいつまで続くのか今後が楽しみなシリーズである。