原題:-
製作年度: 2006年
別題:-
製作国・地域: 日本 上映時間: 121分
監督:山田洋次
製作:久松猛朗
プロデューサー:深澤宏、山本一郎
製作総指揮:迫本淳一
原作:藤沢周平 「盲目剣谺返し」(「隠し剣秋風抄」文春文庫刊)
脚本:山田洋次、平松恵美子、山本一郎
撮影:長沼六男
美術:出川三男
衣裳:黒澤和子
編集:石井巌
音楽:冨田勲
音楽プロデューサー:小野寺重之
スチール:金田正
監督助手:花輪金一
照明:中須岳士
装飾:小池直実
録音:岸田和美
出演:木村拓哉、檀れい、笹野高史、岡本信人、左時枝、綾田俊樹、桃井かおり、緒形拳、赤塚真人、近藤公園、歌澤寅右衛門、大地康雄、小林稔侍、坂東三津五郎
オススメ度:★★★☆☆
ストーリー:
三村新之丞は東北の小藩に仕える三十石の下級武士。剣術の覚えもあり、藩校でも秀才と言われながら、現在の勤めは毒味役。張り合いのない役目に不満を持ちながらも、美しく気立てのいい妻・加代とつましくも笑いの絶えない平和な日々を送っていた。ところが、そんな平穏な生活が一変してしまう。貝の毒にあたった新之丞が、一命は取り留めたものの失明してしまったのだ。絶望し、自ら命を絶とうとする新之丞を、加代は懸命に思い留まらせるのだった。しかし、武士としての勤めを果たせなくなった以上、藩の沙汰次第では生きていくことも叶わない。そこで加代は、嫁入り前からの顔見知りだった上級武士の島田藤弥に相談を持ちかけるのだったが…。
コメント:
『武士の一分』という大層なタイトルがつけられている割には、そのセリフを口にするキムタクの演技が追いついていない感があったように思う。一言で言ってしまえば演技が軽すぎるのだ。例えば『HERO』のような、いわゆるヒーローものの作品であればこれくらいの軽さで演じても、キムタクのかっこよさが生かされていいと思うのだが、本作のような、ましては武士という厳格な役を演じるに当たってこの程度の役作りではかなり不満が残ってしまう。
この作品が良かったと感じる点は、加代役の檀れいのすばらしい演技だ。しとやかながらも力強い女性を見事に演じきっており、一番の存在感を醸し出していたように思う。彼女の存在が本作を支えていたと言ってもいい。
ストーリーは思ったより単調で、一番盛り上がるのはラストで見せる三村新之丞と島田藤弥の果し合いだけだろう。まあこれに関しても『座頭一』ほどの緊迫感は演出しきれてはおれず、いまいちな展開なまま終わってしまったと言える。もう少し全体的に新之丞の武士らしさを感じさせるシーンを撮って欲しかったというのが正直なところだ。
演出に問題があったのか?配役に問題があったのか?おそらくどちらにも問題があったように思う本作。山田洋次がキムタクを絶賛して撮った作品と言われていただけに、結果的に残念な内容であったと言えるだろう。
製作年度: 2006年
別題:-
製作国・地域: 日本 上映時間: 121分
監督:山田洋次
製作:久松猛朗
プロデューサー:深澤宏、山本一郎
製作総指揮:迫本淳一
原作:藤沢周平 「盲目剣谺返し」(「隠し剣秋風抄」文春文庫刊)
脚本:山田洋次、平松恵美子、山本一郎
撮影:長沼六男
美術:出川三男
衣裳:黒澤和子
編集:石井巌
音楽:冨田勲
音楽プロデューサー:小野寺重之
スチール:金田正
監督助手:花輪金一
照明:中須岳士
装飾:小池直実
録音:岸田和美
出演:木村拓哉、檀れい、笹野高史、岡本信人、左時枝、綾田俊樹、桃井かおり、緒形拳、赤塚真人、近藤公園、歌澤寅右衛門、大地康雄、小林稔侍、坂東三津五郎
オススメ度:★★★☆☆
ストーリー:
三村新之丞は東北の小藩に仕える三十石の下級武士。剣術の覚えもあり、藩校でも秀才と言われながら、現在の勤めは毒味役。張り合いのない役目に不満を持ちながらも、美しく気立てのいい妻・加代とつましくも笑いの絶えない平和な日々を送っていた。ところが、そんな平穏な生活が一変してしまう。貝の毒にあたった新之丞が、一命は取り留めたものの失明してしまったのだ。絶望し、自ら命を絶とうとする新之丞を、加代は懸命に思い留まらせるのだった。しかし、武士としての勤めを果たせなくなった以上、藩の沙汰次第では生きていくことも叶わない。そこで加代は、嫁入り前からの顔見知りだった上級武士の島田藤弥に相談を持ちかけるのだったが…。
コメント:
『武士の一分』という大層なタイトルがつけられている割には、そのセリフを口にするキムタクの演技が追いついていない感があったように思う。一言で言ってしまえば演技が軽すぎるのだ。例えば『HERO』のような、いわゆるヒーローものの作品であればこれくらいの軽さで演じても、キムタクのかっこよさが生かされていいと思うのだが、本作のような、ましては武士という厳格な役を演じるに当たってこの程度の役作りではかなり不満が残ってしまう。
この作品が良かったと感じる点は、加代役の檀れいのすばらしい演技だ。しとやかながらも力強い女性を見事に演じきっており、一番の存在感を醸し出していたように思う。彼女の存在が本作を支えていたと言ってもいい。
ストーリーは思ったより単調で、一番盛り上がるのはラストで見せる三村新之丞と島田藤弥の果し合いだけだろう。まあこれに関しても『座頭一』ほどの緊迫感は演出しきれてはおれず、いまいちな展開なまま終わってしまったと言える。もう少し全体的に新之丞の武士らしさを感じさせるシーンを撮って欲しかったというのが正直なところだ。
演出に問題があったのか?配役に問題があったのか?おそらくどちらにも問題があったように思う本作。山田洋次がキムタクを絶賛して撮った作品と言われていただけに、結果的に残念な内容であったと言えるだろう。