原題: PLANET OF THE APES
製作年度: 1968年
別題:-
製作国・地域: アメリカ 上映時間: 113分
監督:フランクリン・J・シャフナー
製作:アーサー・P・ジェイコブス、モート・エイブラハムズ
原作:ピエール・ブール
脚本:ロッド・サーリング、マイケル・ウィルソン
撮影:レオン・シャムロイ
特殊効果:L・B・アボット
特殊メイク:ジョン・チェンバース
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
出演:チャールトン・ヘストン、キム・ハンター、ロディ・マクドウォール、リンダ・ハリソン、モーリス・エヴァンス、ジェームズ・ホイットモア、ジェームズ・デイリー、ロバート・ガナー、ルー・ワグナー
オススメ度:★★★★★
ストーリー:
宇宙飛行士のテイラーは、猿が世界を支配している惑星に不時着した。そこではなんと人間が猿の奴隷にされていた……。
コメント:
今までに何回も観たことがある作品だが、昨日たまたまBSで放送されていたのでレビューを書くことにした。やっぱりあのラストは何度観ても鳥肌が立つな~というのが率直な感想である。
まあ誰もが知るあの衝撃的なラストは僕が言うまでもなく映画史に残る名場面となっているが、それ以上に本作で一番称えるべきなのは精巧な猿の特殊メイク技術だと思う。僕がこの映画を初めて観たのが小学生のときだったが、そのときはあのリアルな猿の姿にやけに恐怖を感じたのを覚えている。子供にとっては作り物なのかどうかすらわからなくなるくらいよく出来ているメイクなのだ。個人的には、ティム・バートンによるリメイク版よりも断然こっちの方が好きだと言える。実際、当時のレベルからすれば飛び抜けた技術であり、この作品の影響によってアカデミー賞にメイクアップ部門が設立されたというのだから間違いなくすごいものだと言えるのだろう。
またその技術があったおかげで、猿と人間を逆転させるという奇抜な発想の脚本が映像化できたというのも忘れてはならない。
本当にこんなことがあったらゾッとしてしまう内容なのだが、これは我々人間が実際起こしている問題をそのまま映し出しているだけなのだ。つまり映画では現在の地球の人間と猿が入れ替わっただけであり、普段人間が猿に対して行なっている行為を痛烈に批判したものである。本作を観て衝撃を受けるとかどうとか言ってるが、それは自分たちが起こしている行動に対する感情だということを意識しなければならない。
これは人間の持つ支配力が生み出した錯覚だと言える。
普段自分たちが何かを支配することに対しては何の違和感も持たないのに、何かに支配されることに対しては嫌悪感や衝撃が伴う。本作が残すメッセージとは、結局人間は全てを支配したい生き物であり、所詮自然や動物は人間の支配下に存在するものだということを辛辣に描いた風刺作品だと言えるのだ。
とりあえず本作を観て、もっと動物や自然を大切にしなきゃと思ってもらえるとうれしい。きっと動物も人間に支配されることは嫌がってると思う。動物が人を襲うことがあるのは、きっと人間に対する何らかのメッセージがあるからだ。それを狂気として観るのではなく、同じ生き物の立場から考える必要があるのだと思う。
余談だが、テイラーは猿が”英語”を話している地点で何か疑問を感じるべきだ。全く未知の惑星で自分と同じ言語を喋る生き物がいるはずがないではないか(笑)
製作年度: 1968年
別題:-
製作国・地域: アメリカ 上映時間: 113分
監督:フランクリン・J・シャフナー
製作:アーサー・P・ジェイコブス、モート・エイブラハムズ
原作:ピエール・ブール
脚本:ロッド・サーリング、マイケル・ウィルソン
撮影:レオン・シャムロイ
特殊効果:L・B・アボット
特殊メイク:ジョン・チェンバース
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
出演:チャールトン・ヘストン、キム・ハンター、ロディ・マクドウォール、リンダ・ハリソン、モーリス・エヴァンス、ジェームズ・ホイットモア、ジェームズ・デイリー、ロバート・ガナー、ルー・ワグナー
オススメ度:★★★★★
ストーリー:
宇宙飛行士のテイラーは、猿が世界を支配している惑星に不時着した。そこではなんと人間が猿の奴隷にされていた……。
コメント:
今までに何回も観たことがある作品だが、昨日たまたまBSで放送されていたのでレビューを書くことにした。やっぱりあのラストは何度観ても鳥肌が立つな~というのが率直な感想である。
まあ誰もが知るあの衝撃的なラストは僕が言うまでもなく映画史に残る名場面となっているが、それ以上に本作で一番称えるべきなのは精巧な猿の特殊メイク技術だと思う。僕がこの映画を初めて観たのが小学生のときだったが、そのときはあのリアルな猿の姿にやけに恐怖を感じたのを覚えている。子供にとっては作り物なのかどうかすらわからなくなるくらいよく出来ているメイクなのだ。個人的には、ティム・バートンによるリメイク版よりも断然こっちの方が好きだと言える。実際、当時のレベルからすれば飛び抜けた技術であり、この作品の影響によってアカデミー賞にメイクアップ部門が設立されたというのだから間違いなくすごいものだと言えるのだろう。
またその技術があったおかげで、猿と人間を逆転させるという奇抜な発想の脚本が映像化できたというのも忘れてはならない。
本当にこんなことがあったらゾッとしてしまう内容なのだが、これは我々人間が実際起こしている問題をそのまま映し出しているだけなのだ。つまり映画では現在の地球の人間と猿が入れ替わっただけであり、普段人間が猿に対して行なっている行為を痛烈に批判したものである。本作を観て衝撃を受けるとかどうとか言ってるが、それは自分たちが起こしている行動に対する感情だということを意識しなければならない。
これは人間の持つ支配力が生み出した錯覚だと言える。
普段自分たちが何かを支配することに対しては何の違和感も持たないのに、何かに支配されることに対しては嫌悪感や衝撃が伴う。本作が残すメッセージとは、結局人間は全てを支配したい生き物であり、所詮自然や動物は人間の支配下に存在するものだということを辛辣に描いた風刺作品だと言えるのだ。
とりあえず本作を観て、もっと動物や自然を大切にしなきゃと思ってもらえるとうれしい。きっと動物も人間に支配されることは嫌がってると思う。動物が人を襲うことがあるのは、きっと人間に対する何らかのメッセージがあるからだ。それを狂気として観るのではなく、同じ生き物の立場から考える必要があるのだと思う。
余談だが、テイラーは猿が”英語”を話している地点で何か疑問を感じるべきだ。全く未知の惑星で自分と同じ言語を喋る生き物がいるはずがないではないか(笑)