シネブログ

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『ディパーテッド』

2007年01月30日 00時39分19秒 | 映画レビュー
製作年度:2006年
上映時間:152分
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオ 、マット・デイモン 、ジャック・ニコルソン 、マーク・ウォールバーグ 、マーティン・シーン 、レイ・ウィンストン
オススメ度:★★★★☆

ストーリー:
マサチューセッツ州ボストン。犯罪組織との繋がりを持つ自らの生い立ちと決別すべく警察官を志したビリー・コスティガン。一方、マフィアのボス、コステロによって育てられ、スパイとなるべく警察に送り込まれたコリン・サリバン。同じ警察学校に学んだ2人は、互いの存在を知らぬまま、共に優秀な成績で卒業する。やがて、コリンはマフィア撲滅の最前線に立つ特別捜査班に抜擢され、コステロを標的とした捜査活動に加わる。一方ビリーは、その優秀さを買われ、マフィアを内部から突き崩すべくコステロのもとへ潜入するという極秘任務を命じられるのだった。こうして、それぞれに緊張の二重生活を送るビリーとコリンだったが、ついに警察、マフィア双方ともに内通者の存在をかぎつけ、いよいよ2人は窮地に追い込まれていく…。



コメント:
やはりリメイク版となるとどうしてもオリジナル版と比較してしまうのが人間である。
そしてその評価は大抵の場合、オリジナル版の方に軍配があがる。
この映画でも同じことが言えると思う。
しかしそれは最初に観た作品の方がインパクトが強いため、そう感じてしまうのがほとんどだろう。

この作品をただオリジナルと比べて駄作と言ってしまうのはあまりにもったいなすぎる。
これから観る人にはそういった先入観を全て捨て去って観て頂きたい。
ストーリーの大筋は同じだがとても完成度の高い作品に仕上がっているのは確かだから。

特に俳優陣の演技はすばらしいと思った。
レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソンの演技は最初から最後まで緊迫感を保っていて気が抜けない。
ジャック・ニコルソンはやけに自然体で、いつ何をやらかすかわからいような狂気を帯びていた。
これだけでもこの映画をみる価値はあると思う。
音楽や映像もアメリカらしい雰囲気が出ていておもしろかった。

映画の評価をするということは、他の映画と比べて良し悪しを決めるということなので比較はしょうがないことだと思う。
しかし、そこを一歩引いて観てみると作品ひとつひとつのいい所が見えるということを改めて実感した。
正直リメイクというのは好きではないが、撮影手法や演出などの比較をするととても面白みが出てくる。
たまにはそういう映画の観方もいいのではないだろうか。

『マイアミ・バイス』

2007年01月29日 02時05分39秒 | 映画レビュー
製作年度:2006年
上映時間:132分
監督:マイケル・マン
出演:コリン・ファレル 、ジェイミー・フォックス 、コン・リー 、ナオミ・ハリス 、エリザベス・ロドリゲス 、ジョン・オーティス
オススメ度:★★☆☆☆

ストーリー:
マイアミ警察の特捜課(バイス)で働く刑事コンビ、ソニー・クロケットとリカルド・タブス。彼らは潜入捜査官として犯罪組織の中に深く潜り込む危険な任務に挑み続けていた。そんなある日、FBIなど合衆国司法機関が行なっていた合同捜査の極秘情報がドラッグ密輸コネクションに漏洩してしまう。合同捜査に従事していた関係者全員の命が危険に晒される中、合同捜査と関係のないクロケットとタブスのコンビに情報の漏洩ルートを突き止める重要な任務が託される。そこで2人は南米の危険地帯に乗り込み、北米のドラッグ・ディーラーになりすますと、さっそく犯罪組織への接触を開始するのだったが…。



コメント:
とりあえず全てが中途半端に感じる作品である。
途中で流れる音楽は結構好きな感じだったが、ただ全体的にそれで誤魔化してるような気が・・・。
麻薬の密売組織との駆け引きをメインにしたお話も、かなりありきたりな展開で盛り上がりに欠けている。
コリン・ファレルとコン・リーの無駄に長いラブシーンにもテンポの悪さを感じた。
特に印象に残るシーンもなく、だらだらと終わってしまったという感じだ。

主演の息がピッタリだと思っていただけにとても残念な結果に終わっている。

『キル・ビル Vol.2』

2007年01月29日 01時42分02秒 | 映画レビュー
製作年度:2004年
上映時間:136分
監督:クエンティン・タランティーノ
出演:ユマ・サーマン 、デヴィッド・キャラダイン 、ダリル・ハンナ 、マイケル・マドセン 、ゴードン・リュウ 、マイケル・パークス
オススメ度:★★★★☆

ストーリー:
かつて結婚式のリハーサル中にビルの襲撃を受け、愛する夫とお腹の子どもを殺された“ザ・ブライド”。昏睡から奇跡的に目覚めた彼女はビルへの復讐を誓い、襲撃に関わったかつての仲間たちを次々と仕留めていった。残るはバドとエル・ドライバー、そしてビル――。さっそく彼女は次なる標的のバドを倒すため、テキサスの荒野へ向かう。一方バドは、もはや殺し屋としての面影もなく、アル中に落ちぶれていた。彼にも与えられた服部半蔵の刀は質屋に出したと言い放ち、兄ビルの忠告も空しく聞こえるばかりだったが…。



コメント:
とてもすばらしい映画だ。
前作がグロくておもしろくなかったからと言って、この作品を観ないという中途半端なことはやめて欲しい。
『キル・ビル』は1と2を合わせて観て初めて完結する映画なのだ。

1では激しいアクションシーンが目立っていたが、2ではかなり大人しめ。
それでもタランティーノのこだわりは随所に健在で、マニアック度は引き続き堪能できる。

ストーリー的には『愛』を主とした内容になっていて、この復讐劇が始まる前の関係やここに至るまでの過程が丁寧に描かれている。
そして最後はこの映画に相応しい終わり方になっていると言えよう。
欲を言えば、もう少しアクションはあってもよかったのではないかと思う。
1と比べるとかなり大人しすぎて退屈だった。
まあ全てを1本の映画として観るとそれは全然問題にはならないだろう。

とにかく最後までタランティーノ節を味わってもらいたい。

『キル・ビル Vol.1』

2007年01月27日 02時59分24秒 | 映画レビュー
製作年度:2003年
上映時間:113分
監督:クエンティン・タランティーノ
出演:ユマ・サーマン 、デヴィッド・キャラダイン 、ダリル・ハンナ 、ルーシー・リュー 、千葉真一 、栗山千明
オススメ度:★★★★★

ストーリー:
ひとりの女が長い昏睡状態から奇跡的に目覚める。女の名は“ザ・ブライド”。かつて、世界中を震撼させた暗殺集団の中にあって最強と謳われたエージェント。5年前、彼女は自分の結婚式の真っ只中に、かつてのボス“ビル”の襲撃に遭い、愛する夫とお腹の子どもを殺された上、自らも撃たれて死の淵をさまよった。いま、目覚めた彼女の頭の中はビルに対する激しい怒りに満たされていた。ビルに復讐することだけが彼女の使命であり運命となった。復讐の鬼と化したザ・ブライドは、自分の幸せを奪った者すべてを血祭りに上げるため、たったひとりで闘いの旅へと向かうのだった…。



コメント:
これぞB級映画の超最高傑作!!
タランティーノのマニアック度がここぞとばかりに発揮されている。
映像、音楽、演出どれも"キレ"があってめちゃくちゃかっこいい。
しかしこれは好き嫌いが真っ二つに分かれる映画であると思う。
最初から最後まで血は飛び散りまくるし、外人が片言の日本語しゃべって何言ってるのか分からないし、音楽はその場その場で適当に使ってるような感じだし…おそらく真面目に映画を観ようとした人には全く理解できないものばかりだろう。
でもそこがこの映画のすばらしいところなのである。

こんなむちゃくちゃな映画を誰が思いつくだろうか?
こんなむちゃくちゃな映画を誰が真面目に作れるだろうか?

それが出来るのはやっぱりタランティーノだけだろう。
たぶん彼の頭には最初っからこれらの映像が頭にあったに違いない。
突然思いついて撮れる映像には思えないからだ。
とにかく細かいところにまでこだわっていて、彼なりに最大限にカッコいいものを作ろうという野心が伺える。
僕が今まで観た映画の中で、全ての演出にいろんな意味で驚かされてしまった映画はこれが初めてだ。
最後まで度肝を抜かれる映画、それがこの『キル・ビル』だと思う。

念を押しておくが、これはB級映画の最高傑作である。
血が苦手な人、ある程度真面目に映画を観たい人は観るだけ時間の無駄だということを頭に入れておいてもらいたい。

『きみに読む物語』

2007年01月25日 02時27分30秒 | 映画レビュー
製作年度:2004年
上映時間:123分
監督:ニック・カサヴェテス
出演:ライアン・ゴズリング 、レイチェル・マクアダムス 、ジーナ・ローランズ 、ジェームズ・ガーナー 、ジョーン・アレン 、ジェームズ・マースデン
オススメ度:★★★★★

ストーリー:
とある療養施設に独り暮らす初老の女性。彼女は若かりし情熱の日々の想い出を全て失っていた。そんな彼女のもとへデュークと名乗る初老の男が定期的に通い、ある物語を読み聞かせている。それは古き良き時代、アメリカ南部の夏の恋物語だった――。1940年、ノース・カロライナ州シーブルック。裕福な家族とひと夏を過ごしにやって来た少女アリーは、そこで地元の青年ノアと出会う。その時、青年のほうは彼女こそ運命の人と直感、一方のアリーもまたノアに強く惹かれていくのだった。こうして、2人の恋は次第に熱く燃え上がっていくのだが…。



コメント:
ラブストーリーを観てこんなに胸がドキドキしたのは初めてだ。
今まで観たラブストーリーの中で一番と言っても過言ではない。
話の流れは至ってシンプルだが、それを惹き立てているのは映像、音楽、そして主役の二人だろう。
ノアを演じるライアン・ゴズリングとアリーを演じるレイチェル・マクアダムスの息はこの上ないほどピッタリと言えよう。
実際この映画の撮影のあと二人は交際もしていたが、まさに本物の恋人のように自然な演技で魅せてくれていると思う。
自分も恥ずかしいことに「こんな恋してぇなぁ~」と思ってしまった程だ・・・
ま、それはさておき、ストーリーは過去と現在が交錯しながら進んでいくので最後まで飽きさせず見せてくれる。
ただのラブストーリーで終わってないところにも注目だ。

夫婦や恋人同士で観て、愛することのすばらしさそして愛されることの喜びを考えるきっかけになる作品だと思う。
間違いなく好きな人と一緒に観ることをオススメする。

『ミュンヘン』

2007年01月23日 02時19分52秒 | 映画レビュー
製作年度:2005年
上映時間:164分
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:エリック・バナ 、ダニエル・クレイグ 、キアラン・ハインズ 、マチュー・カソヴィッツ 、ハンス・ジシュラー 、ジェフリー・ラッシュ
オススメ度:★★★★☆

ストーリー:
1972 年9月5日未明、ミュンヘン・オリンピック開催中、武装したパレスチナのテロリスト集団“黒い九月”がイスラエルの選手村を襲撃、最終的に人質となったイスラエル選手団の11名全員が犠牲となる悲劇が起きた。これを受けてイスラエル政府は犠牲者数と同じ11名のパレスチナ幹部の暗殺を決定、諜報機関“モサド”の精鋭5人による暗殺チームを秘密裏に組織する。チームのリーダーに抜擢されたアヴナーは祖国と愛する家族のため、車輌のスペシャリスト、スティーヴ、後処理専門のカール、爆弾製造のロバート、文書偽造を務めるハンスの4人の仲間と共に、ヨーロッパ中に点在するターゲットを確実に仕留めるべく冷酷な任務の遂行にあたるのだが…。



コメント:
正直当時の時代背景を知らない人がこの映画を観たところで、とても理解できる内容ではないということを最初に言っておきたい。
実際僕も、この事件について全く無知と言っていいほどの状態で鑑賞した。
そんな僕でも、正にこれがあのミュンヘン・オリンピックで実際に起きた事件なんだ、と信じざるを得ないほどのリアルな作品に仕上がっている。
それくらいストーリー的にはかなり濃い内容で、ここまで完璧に再現した(完璧かどうかはあくまで予測)スピルバーグはやはりすばらしい監督だと思った。

この事件は一種の戦争のようなもので、ただ愛国心という信仰を持った人間が終わりのない戦いを続け、そしてやがて生きていくことの苦しさを味わっていく。
自分は誰のために戦って、何のために生きているのか?
関わった人間のそれぞれの葛藤が丁寧に表現されていた。

はっきり言って、暗いし切ないしそして難しい。
僕たち日本人には当事者の気持ちを理解することなんて絶対無理だろう。
それでも何か考えさせられる映画だということは確かだ。
歴史を学ぶといった意味でも観て損はない映画だと思う。

『サイレントヒル』

2007年01月21日 23時46分34秒 | 映画レビュー
製作年度:2006年
上映時間:126分
監督:クリストフ・ガンズ
出演:ラダ・ミッチェル 、ショーン・ビーン 、ローリー・ホールデン 、デボラ・カーラ・アンガー 、キム・コーツ 、ターニャ・アレン
オススメ度:★★★★☆

ストーリー:
ローズとクリストファーの夫婦は、9歳になる娘シャロンの奇妙な言動に悩んでいた。しばしば情緒不安定になり、“サイレントヒル”とつぶやくシャロン。彼女を救う手掛かりを探すローズは、やがてサイレントヒルという街が実在することを突き止める。そこは、30年前に大火災に見舞われた忌まわしい過去のため今では誰も近づかないゴーストタウンと化していた。ローズはクリストファーの制止を振り切り、シャロンを車に乗せその街を目指す。しかしサイレントヒルへと続く狭い道の途中で事故に遭い、ローズは気を失ってしまう。彼女が意識を取り戻したとき、そこにシャロンの姿はなかった。ローズはシャロンの行方を追って、サイレントヒルの奥深くへと彷徨い込んでいくのだが…。



コメント:
ゲームをそのまま映画にしたような世界。
実際にこのゲームをしたことはないが、十分世界観を体感できた。

観客を恐怖に陥れる演出もかなり工夫されていたと思う。
闇の世界が襲ってくるとき、街に鳴り響くサイレンの音…そして映像のフェードアウト。
見ている側からすればこれから一体なにが起こるのかわからない。
その直後に不気味なクリーチャーによる襲撃。
これぞまさにこの映画の恐怖のどん底に落とすための演出である。
全部で4度ほど闇の世界のシーンがあるのだが、回を重ねるごとに観客に「何かくるぞ!」という意識を持たせて、恐怖の体感度を増してくる演出には恐れ入った。
それだけでもこの映画を観る価値はあるだろう。
闇の世界の映像は最新のCG技術が使われていて今までに見たことのないような恐怖を体感できた。
クリーチャーの動きもそれほどわざとらしさがなくうまく表現できてたと思う。

問題なのはこの映画の終わり方。
最後はどう理解したらいいのかわからなかった。
続編に続くのか?なんか納得のいかない終わり方だったので残念。
それでも全体的にホラー映画としてのポイントはおさえているので十分楽しめる内容だろう。

『パルプ・フィクション』

2007年01月19日 01時57分18秒 | 映画レビュー
製作年度:1994年
上映時間:154分
監督:クエンティン・タランティーノ
出演:ジョン・トラヴォルタ 、サミュエル・L・ジャクソン 、ユマ・サーマン 、ハーヴェイ・カイテル 、ティム・ロス 、アマンダ・プラマー
オススメ度:★★★★★

ストーリー:
強盗の計画を立てているカップルを導入部に、盗まれたトランクを取り戻そうとする二人組のギャング、ビンセントとジュールス。ボスの情婦と一晩のデートをするハメになるビンセント。ボクシングの八百長試合で金を受け取るボクサーのブッチ。誤って人を殺し血塗れになった車の処理に右往左往するビンセントとジュールス。ギャングのボス、マーセルスを軸としたこれらの物語がラストに向けて収束していく。



コメント:
タランティーノはやはり天才だ。
映画でこんなに楽しませてくれる監督は世界中を探してもほとんどいないだろう。

話自体はまさに『パルプ・フィクション』なのだが、映像、セリフ、音楽それらの演出で全て完璧に纏め上げている。
今となっては全て主役級となっている俳優を、まだそんなに売れていない当時にこれだけうまく使っているというのも感激もんだ。
お気に入りのシーンはなんといっても、ジョン・トラヴォルタのツイスト。
これは見ているだけで真似をしたくなるほどカッコよすぎる!
そして最後のサミュエル・L・ジャクソンによる熱演。
最後の最後まで目が離せないこのシーンには本当に強いパワーを感じた。

とにかくあらゆる要素が絡み合った名作の一本。
たくさんの人に観てもらいたい!

『終わりで始まりの4日間』

2007年01月17日 01時17分24秒 | 映画レビュー
製作年度:2004年
上映時間:103分
監督:ザック・ブラフ
出演:ザック・ブラフ 、ナタリー・ポートマン 、ピーター・サースガード 、イアン・ホルム 、ジーン・スマート 、メソッド・マン
オススメ度:★★★★☆

ストーリー:
感情の起伏が極端に乏しく、精神安定剤を常用している売れない役者アンドリュー。ある日彼は母の死の報せを受け、9年ぶりに故郷のニュージャージーへと帰郷する。父とは折り合いが悪いままで、旧友たちとの再会にも、彼らとの距離を感じてしまうばかり。そんな時、アンドリューはひょんなことから天真爛漫でちょっとエキセントリックな少女サムと出会う。そして、サムと一緒の時間を過ごすことで、アンドリューは忘れかけていた感情を少しずつ取り戻していく…。



コメント:
この作品は観る人の年代によって感じ方が変わる映画だと思う。
僕はちょうど主人公と同じ年代ということもあって、とてもリアルに感じることが出来た。
自分を投影できる青春映画としては最高の出来だ。

ある日突然、母親が死んだことにより9年ぶりに故郷に帰ってきた青年。
そこで昔ながらの友人やある女性と出会ったことにより、今までの人生を振り返る機会に恵まれる。

誰にでも起こりえる展開なだけに感情移入がしやすかった。
全体的にコメディタッチで描かれているので笑いあり涙ありで十分楽しめる。

監督兼出演のザック・ブラフはこの作品で監督デビューを飾った。
彼の見た目はかなり普通の青年なためなんとなく親近感が湧いてくる俳優だ。
そしてこの映画で欠かせないのがナタリー・ポートマン。
彼女の魅力が最大に引き出されていて、観ているだけで微笑ましい。
笑っている顔、泣いている顔、彼女が出ているシーンは全てが最高だ。
これだけでも観る価値のある映画に仕上がっている。

とにかく今人生を突っ走り過ぎている人に観て息抜きしてもらいたい映画だ。

『時計じかけのオレンジ』

2007年01月15日 02時04分26秒 | 映画レビュー
製作年度:1971年
上映時間:137分
監督:スタンリー・キューブリック
出演:マルコム・マクダウェル 、パトリック・マギー 、エイドリアン・コリ 、オーブリー・スミス 、マイケル・ベイツ 、スティーヴン・バーコフ
オススメ度:★★★★★

ストーリー:
近未来、毎日のように暴力やセックスに明け暮れていた不良グループの首領アレックスは、ある殺人事件で仲間に裏切られ、ついに投獄させられてしまう。そこで彼は、攻撃性を絶つ洗脳の実験台に立たされるが……。



コメント:
映像・音楽どれをとっても最高の出来と言ってもいい。
特に音楽の使い方がうますぎて衝撃的だった。
暴力とセックスをここまで芸術的に描いたキューブリックはさすがだ。

オープニングでインパクトのある音楽と共にアレックスのドアップシーンから始まり、最後はこれでもかと言わんばかりの映像と「完璧に治ったね。」というセリフで締めくくった作品。

これが1971年に製作されたというのが信じられないほど新鮮で斬新。
なんだかとてつもなく心に焼きつく内容だった。
そして改めて映画を好きだと感じさせられた。

『ロード・オブ・ウォー』

2007年01月14日 23時34分08秒 | 映画レビュー
製作年度:2005年
上映時間:122分
監督:アンドリュー・ニコル
出演:ニコラス・ケイジ 、イーサン・ホーク 、ブリジット・モイナハン 、ジャレッド・レトー 、イアン・ホルム 、ドナルド・サザーランド
オススメ度:★★★★☆

ストーリー:
ソビエト連邦崩壊前のウクライナに生まれ、少年時代に家族とともにアメリカに渡ったユーリー・オルロフ。やがてニューヨークにレストランを開いた両親を手伝い、そこで働くユーリーはある時、ギャング同士の銃撃戦を目撃する。この時彼は、食事を提供するレストランと同じように、いまの世の中では武器を必要としている人に武器を提供する仕事が求められていると気づき、弟のヴィタリーと2人で武器売買の事業を始める。危険と隣り合わせの裏社会で天性の才覚を発揮し、世界有数の武器商人へと成長していくユーリー。しかし、そんな彼にインターポールのバレンタイン刑事が迫ってゆく…。



コメント:
陽気な音楽に語りを入れて淡々と進んでいく映画かと思いきや、言っているセリフにはやけに説得力があり、戦争の実態をまざまざと見せつけられる内容でした。

よく考えたら戦争では武器がないと戦えない。
ではその武器は誰がどこでどうやって入手しているのか?
そんな世界を見せてくれる映画でしょう。

実話に基づいて製作されているらしいが、どこからどこまでが本当に現実なのかわからない。
でも確かに言えるのはこの映画で描かれているような世界が本当に実現すること。
武器商人が存在する限り戦争がこの世からなくなることはないのかもしれません。

戦争の裏側をストレートに描ききったこの作品は一度は観ていて損はない映画だと思います。

『イーオン・フラックス』

2007年01月14日 23時26分00秒 | 映画レビュー
製作年度:2005年
上映時間:93分
監督:カリン・クサマ
出演:シャーリーズ・セロン 、マートン・ソーカス 、ジョニー・リー・ミラー 、アメリア・ワーナー 、ソフィー・オコネドー 、フランシス・マクドーマンド
オススメ度:★★★☆☆

ストーリー:
西暦2011年、人類は新種のウィルスにより99%が死滅、科学者トレバー・グッドチャイルドが開発したワクチンのおかげでなんとかぎりぎりのところで全滅を免れた。生き残った500万人は汚染された外界から隔てられた都市ブレーニャで安全かつ平和な生活を送るようになる。しかし西暦2415年、トレバーの子孫と科学者で構成された政府は秩序維持の名の下に圧政を敷いていた。そんな政府に強い疑いを抱く反政府組織“モニカン”は、最強戦士イーオン・フラックスに君主暗殺を命じ、政府の中枢である要塞へと送り込むのだった…。



コメント:
この映画の見所はシャーリーズ・セロンです!!
彼女が出ていなければ全く観る価値がない映画です。
それにしても美しすぎ☆
近未来的衣装やアクションがスタイリッシュに決まっていて最高でした。

でもよかったのはそれだけ。
内容はウィルスやクローンといった在り来たりの話で特にひねった展開もなし。
上映時間も90分とかなり短く人物の紹介もないため、感情移入も全くできません。

シャーリーズ・セロン。
ただその美しさに酔ってください。

『トラウマ』

2007年01月14日 01時10分40秒 | 映画レビュー
製作年度:2004年
上映時間:93分
監督:マーク・エヴァンス
出演:コリン・ファース 、ミーナ・スヴァーリ 、ナオミ・ハリス 、ケネス・クラナム 、トミー・フラナガン 、ブレンダ・フリッカー
オススメ度:★☆☆☆☆

ストーリー:
ベンは交通事故を起こし昏睡状態から目覚めるが、そこで妻を失ったことを知る。立ち直るために新しい生活をスタートさせるベン。しかし身の回りで不可解な出来事が起こり、霊能者には「妻はまだ生きている」と告げられる。事件の真相を探ることにしたベンだが…。



コメント:
へ?終わり?意味わからん!

これが僕が観終わったときの感想です。
冒頭から意味のわからないシーン&気持ちの悪い効果音の連続で退屈でした。
途中眠すぎて内容を覚えてないし・・・
最終的に何がどうなったのかもわかりませんでした。

僕みたいに理解力のない人には観る意味のない作品と言えるでしょう。

『ユナイテッド93』

2007年01月13日 23時57分15秒 | 映画レビュー
製作年度:2006年
上映時間:111分
監督:ポール・グリーングラス
出演:ハリド・アブダラ 、ポリー・アダムス、オパル・アラディン 、ルイス・アルサマリ 、デヴィッド・アラン・ブッシェ 、リチャード・ベキンス
オススメ度:★★★★★

ストーリー:
2001 年9月11日、アメリカ国内の空港を飛び立った旅客機4機が、ほぼ同時にハイジャックされる。うち2機はワールド・トレード・センターに、もう1機は国防総省ペンタゴンに激突炎上した。しかし残る1機、乗客40人を乗せたユナイテッド航空93便は、なぜかターゲットに到達することなく、ペンシルヴェニア州に墜落した。



コメント:
正直、この映画が真実を描いているものなのかどうかは定かではない。
観る前まではどうせ金儲けの映画だろうと思っていた。
しかし、そんなことは全く気にならないほど臨場感の溢れる内容で、当時の恐怖が痛いほど伝わってくる作品に仕上がっていた。

この映画を観れば、テロがいかに残酷で悲惨なものであるのかということは誰の目にも映るだろう。

このテロに対しての政府の対応はいつまでも問われるだろうが、私たちが考えなければいけないのは『命』の大切さだと思う。
そういった意味で、この映画はたくさんの人に観てもらって素直に感じてもらいたい。

DVDでは特典映像としてこの映画ができるまでの軌跡やテロで亡くなった人たちの紹介がされている。この映画に協力した遺族の方々はとても勇気のある行動をとっていると感じた。
こういった人達が先頭に立って命の大切さを伝えることにより、今の世の中も少しずつ良い方向に変わっていくことを信じたい。

『ミリオンダラー・ベイビー』

2007年01月05日 11時47分02秒 | 映画レビュー
製作年度:2004年
上映時間:133分
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド 、ヒラリー・スワンク 、モーガン・フリーマン 、アンソニー・マッキー 、ジェイ・バルチェル 、マイク・コルター
オススメ度:★★★★☆

ストーリー:
ロサンジェルスのダウンタウンにある小さなボクシング・ジムを営む老トレーナー、フランキー。その指導力に疑いのない彼だったが、選手を大切に育てるあまり、成功を急ぐ優秀なボクサーは彼のもとを去ってしまう。そんなある日、31歳になる女性マギーがジムの門を叩き、フランキーに弟子入りを志願する。13 歳の時からウェイトレスで生計を立てるなど不遇の人生を送ってきた彼女は、唯一誇れるボクシングの才能に最後の望みを託したのだった。ところが、そんなマギーの必死な思いにも、頑固なフランキーは、“女性ボクサーは取らない”のひと言ですげなく追い返してしまう。それでも諦めずジムに通い、ひとり黙々と練習を続けるマギー。フランキーの唯一の親友スクラップはそんなマギーの素質と根性を見抜き、目をかける。やがてマギーの執念が勝ち、フランキーはついにトレーナーを引き受けるのだが…。



コメント:
人生はいつ何が起こるかわからない。
もし絶望的な状況になったとき愛する人はどうやって自分を救ってくれるのか?
これらをテーマに、ボクシングに希望を見い出そうとする女性とそのトレーナーを通じて描かれる人間ドラマ。

結論から言うと、この映画で語られる物語が救いようのあるものなのかどうか判断することなんてできない。
最終的には自分が決断すべきことだから。

客観的にみると、マギーとフランキーの人生は不幸のどん底だろう。
しかし二人の歩んできた人生をみればこの結果は仕方ないものなのかもしれない。
死は突然やってくるときもあれば自分で決断するときもある。
そんなメッセージが心にヒシヒシと伝わってくる映画だと思う。

とても重い映画なので生と死について考えたくない人は観ないほうが無難だろう。