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メルニボネの皇子~エルリック・サーガⅠ~

2012-06-08 | 
 ※内容について若干ネタバレ☆がありますので、一応ご注意くださいねm(_ _)m


 エルリック・サーガのメルニボネの皇子を読みました♪(^^)

 いえ、なんかもーやっと……っていう感じですねww

 内容的にめっちゃ面白いので、読むのはあっという間だったんですけど、この場合の「やっと☆」というのは、当然そういう意味ではなく。。。

 十代の頃にファンタジーを書きたい!と思って、自分でも小説を書きはじめるようになり、でもその頃にあったいわゆる<ファンタジー・ブーム>というののお陰で、むしろ逆に「リアルを書いたほうがいい」ってならなかったとしたら――たぶん、この名作を読むのはもっと早かったんじゃないかと思います(^^;)

 とはいえ、あまりに有名すぎる話ゆえに、中・高生くらいの頃にはすでに、内容についてはある程度知ってました。

 主人公のエルリックが白子で、魔剣ストームブリンガーがなければ、ろくに立つことも出来ないくらい病弱であること、またそうであればこそ続く悲劇として、愛する従妹を殺す運命となってしまったことなど……。

 というのは、なんとなく風評(?)として伝え聞いてたんですけど、今回実際に読んでみると、自分がそう思ってたのとは若干違っていたかな~なんてww

 このⅠ巻の後半へ至る前までは、エルリックは一種の麻薬によって体の弱さを補うことが出来ているし、<従妹殺し>の悲劇もまだ起きてはいません。というか、いつそれが起きるんだろう……と思って、かなりのところドキドキ☆しながら読み進んでいったんですけど、このⅠ巻は割とハッピーエンドといっていい終わり方なんですよね(^^;)

 従弟イイルクーンとの、宿命的な対立も、「最後はイイルクーン死ぬのかな」と思いきや、彼にメルニボネの統治を任せて、エルリックは一年の旅に出るという。。。

 まあ、その結果として生まれる悲劇が、物語の冒頭からすでに予言されているわけで、この白子の王であるエルリックに読者として強く惹きつけられながらも……「嗚呼、バカだなあ、エルリック。イイルクーンのことなんかとっととぶっ殺して、そのままサイモリルと幸せに暮らせばよかったのに」と思わずにはいられなかったりww

 この物語を今回読もうと思ったきっかけはカルなんですけど、エルリックって性格の一部がカルとも重なるところがあるような気がするんですよね(^^;)

 エルリックの従妹殺しといった悲劇性は、カルの母様に対するそれにも重なるような気がするし、本人が「よかれ☆」と思った選択こそが、さらなる悲劇を招いてしまう……といったところとか。

 このⅠ巻ではまだ、エルリックのほうが魔剣ストームブリンガーを制しているように見えるんですけど、何しろ<魔>剣ですから、これからストームブリンガーのエルリックに対する支配力のほうが強くなっていくのではないかといったところとか、Ⅱ巻目以降の展開が、今からすごく楽しみです♪(^^)

 今回図書館で借りてきたのって、Ⅰ巻のみなんですけど、他に一緒に「ダークエルフ物語」のⅡ巻も借りてきてて……こっちはまだ読んでないので、これ読み終わったらまた図書館で続きを借りてこようと思ってたり。。。

 えっと、エルリック・サーガもたぶん、分類としてはダーク・ファンタジー系なのかなって思うんですけど、バスタードやダークエルフ物語も、ジャンルとしてはダーク・ファンタジーに入ってますよね。

 いえ、わたし、明るい(?)ファンタジーというのか、そーゆーのももちろん好きなんですけど、「指環物語」にしても「ゲド戦記」にしても、あるいはハリー・ポッターシリーズにしても……やっぱり物語を魅力的にしてるのは、この<闇>の部分なんじゃないかという気があらためてします(^^;)

 わたしにしても、「光の帝国○△◇」なんていう本があったとしても、別に心惹かれないにしても、これが「闇の帝国○▽◇」っていうことになると、ちょっと読んでみようかなっていう不思議さがあったり(笑)

 なんにしても、エルリック・サーガの登場人物としては、主人公エルリックと対立しているイイルクーンも(好き嫌いは別として・笑)魅力的だと思うし、竜使いのディヴィム・トヴァー、混沌の神アリオッチ、<赤き射手>ラッキールといった登場人物もみな、キャラとしてすごく立ってると思うんですよね♪(^^)

 特にラッキールは、イイルクーンとはまったく別の意味でエルリックと好対照をなしているというか。

 エルリックの性格が、静的で哲学的で、カラーとしては白や青といった印象であるのに対し、ラッキールはどっちかっていうと陽気で動的な性格ですよね。しかも、カラーとしては全身赤ずくめといったあたり……う゛~んでもストームブリンガーって、所有者の愛する者の魂を奪うって聞いてるので、ラッキールやサイモリルがこれからどうなるのか、最初から悲劇が待っているとわかってるだけに、続きを読むのが今からドキドキ☆です(^^;)

 それではまた~!!





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