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BASTARD!!~闇の中の影なる者たちよ~

2012-04-07 | 
「BASTARD!!~闇の中の影なる者たちよ~」を読みました♪(^^)

 いえ、今日届いたばかりなので、他に2編収録されてる、「魍魎たちの鎮魂歌」と「死霊の叫びと囁き」は、まだ読んでなかったり

 でも最初の「闇の中の影なる者たちよ」を読んだだけで、やたら興奮してしまったので、今こうして感想を書こうと思ったというかww

 わたしがバスタの小説版を読もうと思ったのって、実はそれだけカルに飢えてるからなんです(^^;)

 読んだのはⅡの「悪魔の褥に横たわりて」が先なんですけど、この中でカルがアエリア以外にもキスした女性がいる!!っていうことがわかり、それでⅠも購入を決意したという(笑)

 もちろん、Ⅱを最後まで読んですぐ、その相手がネイだっていうのはわかってたんですけどね

 コミックス11巻の最後に、ノベルカット集が収録されてて、そこ見てても「あ、これのことかな☆」っていうのは一応想像がついてました。。。

 んで、全然期待しないで読んだら、この「闇の中の影なる者たちよ」、自分的にすっごく面白かったです!!(^^)

 といっても、他の原作ファンの方に超ススメるかといえば、それとこれとはちょっと違ってて……特にオススメはしないけれど、でも自分的にはすごく面白かったんですよ(特に萌えを刺激されるという意味で・笑)

 うん、岸間さんってわたし的にすごく、カルのことを大切に描いてくれてる気がするんですよね♪(^^)

 え~と、わたしは一応性別的に女☆なので、それでカルのことをすんごく好きなわけですけど……男の人から見てカルってどのくらい魅力的なのかっていうのは、正直よくわからなかったり

 でも岸間先生のカルの描き方って、わたしはかなり好きなんです(^^)


 >>ネイは、カルの蒼白の顔を覗きこんだ。
 長い睫毛が女のようだった。その睫毛のさきにまで、滴が粒になって光っていた。このままの美しさで死ねるとしたら、それはそれで羨ましい気もする。
 一度だけだが、カルはネイを抱こうとしたことがあった。
 BAZUSU(バズスー)という闇の魔人に、その心をたぶらかされ、ダーク・シュナイダーを倒すためには、己れがダーク・シュナイダーにならなければとカルは思いこんでいた。
 そのためネイを蹂躙して、ダーク・シュナイダーに一歩でも近づこうとしたのだ。
 しかし、カルはネイを抱けなかったばかりか、どうあがいても永久にダーク・シュナイダーとはなれない自分を思い知らされたのだ。
 あのとき、いっそカルに抱かれていたら、ダーク・シュナイダーの呪縛から逃れることができただろうか、とふとネイは思った。
 が、思ったそばから首を横に振って否定していた。
 彼女にとってダーク・シュナイダーは、苦痛に満ちた楽園である。

(BASTARD!!Ⅱ~悪魔の褥に横たわりて~より)


 え~とですね、ここだけ読むとたぶん、多くのファンの方にとって、「ハイ?」っていう感じだと思うんですww

 っていうか、カルがネイのことを抱こうとするとか、原作を普通に読んだ場合、ぜってーありえねーしみたいな。。。

 でも、今回Ⅰを読んでみて、カルがある部分洗脳されてて、D・SになりきらなければD・Sのことを倒せないと思いこむっていうのは、なんかすごくわかる気がしました(^^;)

 お話の中にカーラっていう女の子が出てきて、まあD・Sはいつものとーり(?)彼女のことを力づくで抱いてしまうわけなんですけど……その様子をなんの感慨も抱くことなく、カルが見ているという。んで、そんなカルに対してD・Sが「いまこの場で、俺にかわってこの女を犯すことができない限り、おまえには俺を殺せねえよ」と言うわけです。。。

 その言葉に胸を突かれたカルは、「D・Sになりきらなければ」と思い、ネイに手を出そうとするわけなんですけど……。


 >>「ダーク・シュナイダーとなるために、おまえを抱く」
 ネイの首筋に唇をあてながらカルは言った。
「ダーク・シュナイダーとなるために……」
 鸚鵡返しにネイは呟いた。
「そうだ。許せ……」
 ネイの唇にカルの唇が押しつけられた。
 甘い蜜の味がカルの欲望をくすぐり、ネイは自由になる片方の手を背中にまわして力をこめてきた。
 が、そこまでカルを動かしたものが、急速にしぼんでいき、唇を放したとたん、彼はネイの身体から離れた。
 ネイも、カルと同じことに気づいていた。
 ダーク・シュナイダーなら、許せ、などという言葉は絶対に口にしない。
 カル=スとアーシェス・ネイの喉から、ほとばしるような笑いが洩れた。
 笑いながら、ネイは涙を溢れさせた。
「あたしたち、ダーク・シュナイダーにはなれやしないよ。おたがいに……」
 アーシェス・ネイは涙を拭いもせずにカルを見た。
「憎んでも、憎んでも、ね……」
 カルも同じ気持ちだった。苦痛は自分たちの中にだけある。今のままでは、まるで痛みというものを感じないダーク・シュナイダーになれるはずがなかった。
 そんな光景を――
 一糸まとわぬ姿で『巣』から顔をだしたダーク・シュナイダーが見ていた。
 そして、呟いた。
「下手くそめ。女のあつかい方を、まだわかっちゃいねえな」

(BASTARD!!Ⅰ~闇の中の影なる者たちよ~より)


 まあ、ここもたぶん、原作を読み慣れてる方にとっては、違和感ありまくりだろうという気がします(^^;)

 でも、作中で描かれている、カルやネイのD・Sに対する愛憎半ばする思いっていうのは、なんかすごくわかる気がしました。

 カルにしても、D・Sが自分のことを必要としてくれたから、ただそれだけでD・Sのことを友として愛してたかといえば、そんなことはなく、ネイにしても、すぐ目の前で女の衣服を引き裂いて犯すD・Sに対し、愛情と同時に憎む気持ちっていうのが当然あったわけですよね。。。

 それでいて同時に、カルもネイも、もしD・Sという存在がいなくなったとすれば……自分たちもまた生きる意味や存在意義といったものを失うということが、よくわかってもいる。

 そうした愛憎半ばする思いでいつつも、D・Sと四天王っていうのは、ずっと一緒にい続けたんだなあ、というか。 

 ちなみに、ガラについては、最初にハギワラ先生描き下ろしの漫画がありまして……そこでガラがD・Sに対する観察日記(?)みたいのを展開しています(笑)


 >>どうせ俺たちのことも、物かペットのように考えてやがんだろう。
   まァ、いいがな。だがオレは、このサイテエ野郎が何をしでかすのか見てみてえ。


 うん、アビにはアビの行動原理があると思うんだけど(笑)、ガラはきっとそんな感じなんだーろなって、これは読者もおおいに頷くところなんじゃないかなっていう気がします♪(^^)

 そう考えるとほんと、ラーズと相討ちになってD・Sを失ったあと、カルやネイやガラって心の隙間みたいのを埋めるのが大変だったんじゃないかなって、あらためて思ったり

 ガラもそうだったろうとは思うけど……特にカルとネイは、アイデンティティ的な部分で父親・友・恋人を同時に失ったみたいなところがあっただろうし、ネイが十五年後にあれだけ強くなってるのって、D・Sを失ったつらさを乗り越えるために剣の修行に励んだとか、そういう部分が絶対あったんだろうなって思う(あと、D・Sが自分を拾ってくれたのと同じように、シーンやカイといった子を引き取って、育てるようなこともしているという)。

 んで、カルはD・Sとの約束を果たすために、理想郷建設を目指しはじめ……まあ、2巻とか読むと、D・Sに対して「必ず殺すのだ!!」とか言ってますけど(笑)、十五年もたってたらそれも理解できますよね。んで、ガラの裏切りにカルは驚いてるわけですけど、OVAにあったみたいに、「俺たちはおまえが起こした世界征服戦争のケリをつけるって決めたんだ!!」ってガラが言ってることから推察するに(あ、ちなみにこの科白は正確さに欠けます☆確認するの面倒くさいので)……四天王の強い結束って、そういうことなんだろうな~って思いました。

 そんでもってこの岸間さんの小説読んでると、さらにその背景の色彩がより鮮やかなものとして甦ってくるような気がする、というか。。。

 ふふっふ~♪(夢の中へ?笑)なんにしても、すごくいいものを読ませていただいて、岸間先生にはとっっても感謝です(^^)

 ではでは、他に収録されてる2編についても、読んだら感想とか書こうかなって思います

 それではまた~!!





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