organic journal

生活が楽しくなるきもちのいい " organic life " を楽しもう *

波の教え

2007-01-04 | 海とsurfing etc.
私はからきし寒いのが苦手である。
暖冬とはいえ冬。
体の末端が冷えないように、タートルネックのセーターは欠かせないし、
さもなければ首にストールをぐるぐる巻き、
ウールのソックスに帽子と手袋、いつも完全防備だ。

そんな陸では寒がりの私だが、サーフィンをしないわけにもいかない。
寒い冬の海岸でウェットスーツに着替える時には、心を決めて
歌舞伎役者の早替りのように一瞬にして " 別人 " になる。
三角ビキニの水着の上に5mmのラバーのフルウエットスーツを着て、
グローブにブーツ。
風の強い日にはキャップも必需品だ。
冬はこんな黒ずくめの恰好でサーフィンをする。

太陽が眩しい夏のワイワイサーフィンも好きだが
柔らかい日差しのもとで、また、どんよりとした雲の下の
寡黙な冬のサーフィンもまた格別にいいものだ。


忘れもしない2年前の初乗りサーフィン。
ちょっとハードだったが、最高に形のいい波だった。
いい波に乗れて、乗りながら " 別人 " の自分にビックリする程だった。
が、代償を支払うはめになった。
風が強かったのでボードをあおられ右手を痛めた。
3日後に医者に行ったら剥離骨折だった。

それ以来、初乗りの波はそこそこでいい、と欲張らない。
お日様と空と乗れる波があるだけで充分だ。
今日の波もそんな波だった。
これから入るちょっとパッとしない、そんな波をみていたら何故だか
" ふっ " と浮かんだ。
「初心忘るべからず」。

今日一のロングライディングを思い出しながら、
お風呂場で冬の海水を含んで重いウエットスーツを洗う。
この1年、この原点のことばを相棒にゆっくりいこうと思う。