万葉集ブログ・1 まんえふしふ 巻一~巻八

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1635 尼 大伴家持

2010-06-24 | 巻八 秋相聞
尼作頭句并大伴宿祢家持所誂尼續末句等和歌一首

佐保河之 水乎塞上而 殖之田乎【尼作】 苅流早飯者 獨奈流倍思【家持續】

佐保川の 水を堰(せ)き上げて 植ゑし田を【尼作】 刈れる初飯(はついひ)は ひとりなるべし【家持續】


尼が頭句(冒頭部分の句)を作り、ならびに、大伴宿祢家持が尼に誂えて末句を続けて、和(こた)える歌一首

「佐保川の、水を堰き止めて、植えた田を ―」【尼の作】

「― イネを刈り取って、(炊き上げた)新米は、一人で食べるのでしょうね」【家持が続ける】