【6/13の作業】 風呂桶、階段タイル
前から何度も言ってある排水トラップを付けずに進める気だったらしい。風呂の栓はゴムでもよかったんだが、ここには風呂自体がないので浴槽といえばジャクジーという贅沢品になり、プッシュと呼ばれる押して開け閉めするやつしか売ってなかった。プッシュだろうと何だろうと、防臭措置がないのは以ての外(下水道に繋がるんじゃないですよ、肥溜めに直接繋がってるんですよ、奥さん💢)。写真の状態だろうと諦めるわけがない。
案の定、閉めておけば匂いが…などと言い訳していたが、排水し終わったあと即閉めるとは限らないと説明して、付けてもらう。
コンクリが固まる前に壊してつけてしまえばと思うんだが、大丈夫まかせておけとごまかしていた。メキシコ人の「聞き手をその場で喜ばせる」親切心はありがたいが、ときにそんなに意地にならんでも…と思うことがあるw。ちなみに「その場で喜ばせる」が顕著に出る例が、道を尋ねると知らなくても行き方を説明するというやつ。最近はナビがあるが、5人捕まえて聞かないと本当の行き方は分からない…などと言われていた。おそらく、日時を守らないのも、聞かれたときにほとんどダメだとわかっていても一番早い可能性を答えてるんだと思う。
囲ってしまったら作業がしにくくなると思うが、この彼はこれからトラップを作ることを知らないんじゃなかろうか。こっちももう疲れてどうにでもしろ…なので(ほら、何言っても大丈夫大丈夫と答えるから)、彼とはニコニコ「鉄筋入れるよね?」「そうだな、余ってるし」と会話して終わりにした。そう、鉄筋がいっぱい余っているのもムカつく。高かったのに。ちなみに壁でも塀でもここはブロックは積むだけで鉄筋もコンクリも入れない。地震がないので。
来週の配達便だと言ってたのに、来たw。
マシヤを塗るのはアリが入ってこないようにと言ってあったので、他の穴も埋めてくれた。が、こうやってモルタルが継ぎはぎの状態で引き渡しになる気がする。
…と思ったら、こういう設置型は見たことがないらしく、つまみをいじったりして「料理ごっこ」をしていたw。よく売ってるのはこういう置き型で、住む人の家具扱いなので、工事で据付けることはない。おまけに彼らはお母さんが薪で調理していた…という世代。
少し低くなっていたらしく、モルタルで高さ調整してあった。2階の踊り場が少し高くなっていた(この記事のはじめ)のは、数字を丸めたからでなく垂直方向に少しずつずれていたからであった。親方が階段の墨出しを2時間で終えた、どうだすごいだろと自慢したとき、いや、図面に寸法書いてあるんだから現場との調整こそあっても大した計算はいらんだろと思ったんだが、時間に無頓着な人が急ぐと、こういうことが起きてしまうw。
途中の踊り場まで貼り終えた。その後、蹴込み板のところにもタイルを貼るらしい。今回の現場ではペンキを全く使わないのでそうなるか。別にマシヤでもいいんだけど、今さらあれこれ言うとまたサイズがおかしくなるので、タイルを貼ってもらう。ただ、海辺の家と違って、角のところ(鼻になってないけど段鼻のとこ)の仕上げが違うらしい。なんか面取りというかそんな感じ。最初のうち、上り下りするとき変な感じがするかもしれない。
しずく処理はよかったんだが、その中の屋根ブロックの穴埋めがいい加減だったんだと思う。凄い雨だったので、マシヤを通してブロック内部に雨が入り込み、室内でもちょっと濡れていた。マシヤに関しては、親方は大丈夫と言い張ったが、日本人の感覚では防水機能はないに等しいので、いずれ我々で屋根と庇に防水塗料を塗る。もしかすると壁にも塗るかも。
とにかく、マヤ人の「自然と共生」な感覚は、想像以上である。これはここに引っ越してきた我々がよく解ってなかったのが悪い。天井が多少濡れても、乾くのならばOKなのである。土足文化なだけでなく、ジャングルの中でのキャンプと同じである。うちには網戸がついているが、窓を開けるとき彼らはいつも網戸を閉めていない。何となく邪魔なんだと思う。虫とかサソリなどいて当然。だからハンモックで寝る。
屋内の湿気も気にしない。借家はもろ雨漏りしているので壁に跡がついていて、それを見た親方は工事の質がどうとか言ってたが、実際のところは跡になるのは見栄えが悪い程度の話で、室内環境がどうという認識はなかったんだろうと思う。
湿気も虫も衛生面も何もかも、彼らはヒトにとって厳しい環境を生き延びてきた免疫強者である。逆に清潔にする方向へ走ったニホンジンとは違う生物なのである。いやはや。
食べたマンゴー(ほら、うちに木があるから熟したのを地面から拾ってささっと手で皮をむいて食べる)の種なんかもその辺に捨ててある。工事が始まった頃は拾って回っていたが、何しろ彼らの方が人数が多いので追っつかない。それに海辺の家の工事をしてくれた「メリダ近郊の村に住むマヤ人」と違って、こっちはディープ・マヤである。捨てる量が違う。絶対に自分たちでまとめて掃除してもらう。そして彼らがいなくなったら日本人レベルの掃除をする。
コツコツやっていけば、いつかはきれいな庭になる。それに、この村は好きなんだが、家の中は「自然と共生な」周囲からの避難所的に、バリバリ快適にするつもり。
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