La Ermita の記録

メキシコ隠遁生活の私的記録と報告
 @ユカタン半島。

高額医療保険

2021年06月26日 | メキシコ 日常生活

去年の3月から続いた相棒の闘病に、先日ドクターが完治宣言を出した。入院もしたし、ホントに大変だった。よかった。

もっと長くかかる病気もあるし難病なんかはえらい大変だろうが、東京にいる間だったらもっと楽だっただろうと思う、看護する側の話だけど。

それはともかく、この機会に高額医療保険に加入した。来たときには、保険代も安くないので制度や医療現場を知っから入ることにして、いざとなったら自腹を覚悟…と決めていた。まあ、5年以上経ったし、治療経験によって諸事情がわかってきたし、年齢も年齢ってことで。

高額医療保険という名のとおり、高額なものしかカバーされなくて、免責額の設定も結構高い(もちろんある程度の幅はあってチョイス可能)。あと、最初わからなかったのが、免責が二段階に分かれている点で、疾病ごとにいくらまでという免責額と、その額を超えた後の何割は免責…という具合に分かれている。

高いけどジム代もカバーとかとにかく自腹の額を減らしたいという客が少ないのか、保険者・被保険者の両サイドに少し聞いてみたんだが、誰に聞いても似たようなカバーにしている。

と同時に、この国は基本的には全住民が公的保険に加入しているという前提で、我々が入っている国民健康保険でも、補償の範囲は意外と広い。州の広報なんかで「どこそこの公立病院に新しい何とかが入った!」とか読んでいたから、「高額医療保険に入っていれば高額な私立病院に行ける」という観念は、言葉では理解しても当初はあまりピンとこなかった。国の健康保険制度に生命保険で保険外をカバー…という日本のシステムと、考え方というか客側の心構えが少し違う。コストの面はわかりやすいんだが、清潔さとか待ち時間とか。地元の代理店を選んだ結果、客の多くがガイジンだそうで、出身国によって疑問点がいろいろ違うと言っていた。

我々がテメエらの経済事情を考えて選んだのは、「上限なし」「疾病ごと4万ペソ(20万円ちょい)の免責」「それを超えた分の1割免責」、特約で「事故はフルカバー」「年2回の歯石取り付き歯医者フルカバー」。50代の爺婆二人で保険料は年間4万ペソ弱(だんだん上がる)。ま、保険なんで、使わなかったら”5万円の歯石取り、車の保険に入ってない人も多いらしいんで、もらわれ事故でも安心”って感じですな。

 

   鳥が巣を作った

テラスに置いてある梯子のてっぺん。小さい鳩みたいな鳥で、周りに木が減ったからか、やたらといる。卵は長さ3センチくらいだったが、気がついたときには10センチくらいの雛に孵っていた。梯子が使えなくて不便。

 バイパスに片持ち表示板らしき工事

 村の入り口にもなんかのゲートの基礎工事

おそらくウェルカム関係だと思う。そういうことよりインフラを…と思わなくもないけど、観光客(だけ)増える分には村が潤っていいかも。

 ウアヤという名の果物。

ユカタン半島ではこの時期結構出回るんだが、これも他州の人はあまり知らないようだった。さくらんぼみたいに大きいタネがあって果肉はライチみたいな感じ。味はなんとも形容しがたい。一口食べて美味い!って感じではないけど、意外とハマる。

  最近の海

水がすごく透き通ってきて、波がない時間帯だと、背が立つか立たないかくらいのところで足の指先が見える。サルガッソの時期は終わった。

 村の診療所の入り口

「必要なだけお取りください」と書かれてコンドームが置いてあった。この人形に持たせるセンスがなんとも。

 海岸に植わってる植物が花をつけた

片方だけに花びらがついていて面白い。gullfeed という名でフロリダ原産とか。例によって地面に這って伸びる。

 我が家のココ

家の建設中にマヤさんが拾って置いてくれた3つのうち、1つは埋めた場所が悪かったのか5年近くたっても大きくならない(手前)。村の子から芽が出たのを買ったやつ(奥)はすくすく伸びているので、将来の景観を考えて優良児を移植した(右の穴のところに植えてあった)。


海藻ラビリンス2

2021年06月12日 | ユカタン諸々

海藻の話の前に、最近のご近所(別荘組)たち。

 マンゴーをもらった。

メリダじゃなくてもっと南の村に住むご近所さんで、今までもたまにライムとかマメイとかいろいろもらってる。大きなランチョ(農園)じゃないかと思う。マンゴーの木は大きくなるし、旬が来るとガンガン鈴なりに実がなる。どんどん採って誰かにどんどんあげないと、地面に落ちて腐るそうです。

 

 以前は見えなかった白い壁。

白い家はVさんち。建てる前にはメリダの両親が住むと言ってたが、両親はほとんど来なくてエアビーにしている。Vさんは、目の前の小道を、①自分ちの先で行き止まりにし②自分ちの前の部分を私物化するという傍若無人っぷりだが、今度は自分ちの隣の土地に手を入れた。その隣の土地はずーっと前から放って置かれて木がボーボーだったんだが、なんとヤシの木を残して残りは伐採という暴挙に。

もうこのへんはこんなんばかりで、緑豊かな村だったのがどんどん「草だけは生えてる汚らしい更地」に変わってきている。希少な木ボーボーの土地なのに、客に蚊が多いと文句言われたとかで、低木はバッサバッサと切り倒してしまった。そもそもそこの地主に話をつけたのかさえ疑問。

 

 選挙運動のTシャツ。

村の知り合いにもらった。この党の前回の選挙Tシャツはもっとカッコよかったんだが、もらい損ねた。東京に行ったときに着るつもりなんだが、別に恥ずかしいとかじゃなくて、ここでは日本のもの、日本ではメキシコのものを着てるとカッコよくないですか? あと、メキシコには諸外国にしてやられた歴史があり、外国人が政治に首をつっこむのは憲法で禁止されているらしい。正確には批判するとだったかな、よく知りません。中国みたいなわけじゃないが、外国に住むときはそういう面倒なことは絶対に避けなければならない。

オリジナルロゴなんかを入れられるTシャツかと思ってたら、プリントした布をロールで買って、支援者のおばちゃんたちがミシンでガーッと縫ったという。さすが人海戦術の国。

 

さて、海藻いじりの自由研究の続き。

 いぎす豆腐。

いろいろ調べていたら愛媛県だったかの郷土料理にたどりつき、ちょうど大豆の粉があったので作ってみた。磯の味。

 フルーチェ。

寒天は無理とわかり他のアガーをなんとか取り出して水まんじゅうみたいなのができたらいいなと思っているんだが、なかなか難しい。調べても家内制手工業は無理そうだったんだが、村の友達の娘がユカタン自治大学で海洋学を学んでいるので何か知ってるか聞いてみたら、輸出用に工業的な生産はしているという。やっぱりダメらしいんだが、まぁいくらでもあるんでいろいろ実験してたら、ゼリーじゃなくてフルーチェ状になった。課題は磯臭さ。

 海苔。

えーと、日本ではいい海苔になるノリがとれるからいい海苔ができる(禅問答)んだが、いい海苔になるノリがとれなくてもよくない海苔ならできるだろうってことで、実験開始。

が、1回目(上の写真)は失敗。天日で干したら「何かが網に薄くこびりついてるだけ」になってしまった。というか、こびりついてるだけじゃなくて、洗っても取れず網をダメにした。よく考えたら当たり前なんだが、干し始めがこの状態では、乾燥したらほとんどなくなってしまう。

ここで諦めず、こんなに粘り気が出ないノリとかいろいろやってみるつもり。あの日本の海苔じゃなくても、何か板状の食材になればおにぎりには巻くぐらいできるからな。

 その自由研究の敵。

敵と言っては失礼である。前に記事に書いたサルガソ清掃部隊。うちの村あたりだとカンクンほど流れつかないんだがとにかく嫌われているので、嫌がってメリダから人が来ない(稼ぎどきに稼げない)ようなことにならないために市が清掃する。

清掃は、市の職員じゃなくて村の人がする。朝村役場へ行くといろんな作業プランがあり、好きなのを選んで参加する。役場まで行けばなんか日雇い仕事があるという、山谷みたいな感じ。

こういうグループも来るしメリダから来る人もめちゃくちゃ増えて、昔みたいにいつ行っても貸切状態!というわけにはいかなくなった。とても悲しい。が、ひとついいことがあって、このへんの人は波が嫌いなようで、ほんの30センチくらいの高さでさーっといなくなる。

 こんな波。

そもそも海で遊ぶ(彼らが使う言葉は「ビーチに行く」)と言っても、凪いでいるときに浅いところで風呂みたいに浸かって延々とおしゃべりしてるってのがほとんどである。子供でさえ、泳ぐどころかキャーキャー遊びもしない。貝も掘らない。城も作らないw。親は心配して、膝くらいまでの深さのところまで「入らせて」終わり。もう少し年長になると、浮き輪とかビニールカヌーとかで、波打ち際5メートルくらいのところでずっと浮かんでいる。ちなみに遠浅。(そのくせ、ジェットスキーなんかには憧れている)

何が楽しいのか理解に苦しむ。泳げる人が少ないのもあるが、そもそも遊ばないから泳げないのではなかろうか。