二代目モニカの日々・・・ときどき俳句

【日々のいろいろ、十七文字の世界】二代目モニカです✨日々の出来事やときどき俳句も🐰

ポケット版響焔句集

2017年08月26日 | 俳句
私が所属している結社「響焔俳句会」は

来年で60周年を迎えます

その記念事業として「ポケット版響焔句集」というものを提案させていただきました

句集を出すにはまだ早いけれど

例えば10年目の記念とか

同人になった機会にこれまでの句をまとめておきたいとか

そういう気楽なコンパクトな句集です




文庫本サイズの100句集

4人まとめて印刷することや

装丁を統一することによって

費用を抑えて作ることができました




今回

この句集の発案者ということで

企画・装丁のデザイン・印刷屋さんとの交渉・取りまとめ・マニュアル作り等

私が担当いたしました・・・

印刷や出版の知識が皆無なこの私が、です




何からはじめたらいいのか知らんがな




主宰に

「ゲラ」をまず作ることからだと助言をいただきました

「ゲラ」ってなんぞや・・・?

こんなレベルのド素人に全てを丸投げする響焔の人々よ・・・




まぁいいでしょう

無事なんとか終わりそうなので、終わりよければ全てよし

装丁のデザインという一番楽しいことを出来たのだし

それにこの一連の流れを知ることは

なんだかんだと云っても楽しい経験でした






一番こだわったカバーデザイン

これから響焔が存続する限り

このシリーズの刊行は続くので

カバーの色だけは個人個人違う方が楽しいと思ったので

20色、用意しました

お好みの色を選べます




さらに!

色以上にこだわったのが

カバーデザインに金箔を使うということ

当初、この予算では難しいと渋る印刷屋さん

いいものにしたいと、どうしてもここは金箔に!とにじり寄る私

さあ!さあ!!




人数が今後も集まるなら、ということで

金箔にしてもらうことになりました!

やりましたよ、私!

いや、印刷屋さんが金箔屋さんに根気よく交渉してくれたおかげなんです

ありがとう、イシワタさん





現在はこのように

2校目に入りました

(扉の文字の大きさや配置が気になるので

それを校正している図)

なにせ今後もここで決めた事の踏襲になるので

最初にしっかりと決めていかないと・・・

責任重大なんです、私




完成は10月の予定です

出来たらお友達に配ろう~




響焔はこのような気楽な句集も刊行します

気楽と云っても主宰の序文を頂けます

素敵でしょ?




俳句の結社って敷居が高いのかと思ったわ~

なんて思ってたあなた

一度「響焔」をのぞいてみませんか?

主宰の指導を直に受けられるなんてなかなかありませんよ~

主宰の話を聞けば目から鱗が落ちますこと請け合い

(私がそうでしたから)

ぐっと上達します

独学の十分の一の速さで上達します

そして主宰の話は聞いているだけで楽しいですよ











海紅句会・8月

2017年08月15日 | 俳句
今週の千葉県はずっと雨模様です

お出かけを予定している方には気の毒なのですが

夏の雨・・・大好きです




先程

日本建築にはまっている息子(中2)が

本で得た知識を確認するために

近所にある八幡神社に行きたいというので

買い物ついでに一緒に行って来ました

得意気に知識を披露する息子の横で

人気のない氏神様に降る夏の雨や

空蝉や

蝉時雨など

俳句のタネになりそうなものを沢山見つけていました




・・・見つけただけです・・・



ここから俳句になるまでが長い長い

ならない可能性の方が大きかったりして・・・

いいんです

そっと心の引き出しにしまっておきました

いつかひょっこり出てきていい仕事をしてくれるかもしれませんしね




さて、主宰の特選句からご紹介です



わたしがと言いさしつぐむ露の草      カノン

(「露草」を「露の草」とするのは無理がある。上五中七に思い入れがある)



ひきがえる鉤の手の道八合目        正隆       

(面白い)



昼の月対岸まではクロールで        モニカ

(意味を言っていないから良い)


※(   )内は主宰の講評



今回私が特選にとった句は


しんがりは飽食の犬長崎忌



です

原爆を詠むのに、現代の飽食の犬をもってきたアイロニー

「飽食の犬」なんて言葉を俳句で見たことがありません

飽食の犬以外何も云っていないのに

作者の思いがきちんと伝わる

迷いなく特選でいただきました

やはり

主宰の句でした

参った・・・!



今月の主宰の言葉より

・対照のものだけを書けばよい

・俳句は一句の中のバランスが大事

・配慮が大事。それを考えるのが俳句

・動詞よりも名詞

・俳句はシンプルに。色々な意味を言わない

・一句の中で切れは一か所

・「や」切れ~連用形で止める

・意味を伝えたい場合は漢字。漢字とひらがなの使い分けを

・動詞を入れると意味があるから、いかようにも取られてしまいかえってわかりずらい

・俳句は意味を少なくして、読者に任せてほしい

・作者が意味を言わなければ、読者が前に出てくる

・俳句は丁寧さがいけない。放り出せばわかる人はわかる

・読者を信じて





赤字の部分

結局は全部同じことを云ってますね

初心の頃は句意をわかってほしくて

あれもこれも盛り込み過ぎ、

それによって焦点がぼけてしまい

読者になんの印象も残らない句になってしまいがちです

「意味」を云ったらつまらない

読み手も「ああ、そうですか」で終わってしまいます

何を云っているのかはっきりとはわからない

でも何か引っかかるぞ

そしてなんとなく感じるものがあってスルーできない

そのあたりを目指したいと思ってはいるけどなかなかね・・・

そんな悶々としたモニカの俳句人生です




次回は

少しずつ形になってきた句集についてのお知らせです

















千葉新人句会・7月

2017年08月11日 | 俳句
残暑お見舞い申し上げます



お盆休みは皆さまいかがお過ごしでしょうか?

私は本当に何も予定がなく

仕事もしばらくお休みなので

たまっていたことを片付けてしまおうと思っています

まずは句会のご報告を・・・

こちらも2句会分、未報告ですのでこのお休み中に一気にいきますよ~




今日はまず千葉新人句会から

主宰特選句です


街の音吸い込んでいる夏木立     順子

([吸い込んでいる」がいい)



水辺から詩人が生まれ姫女苑     昭子

(「水辺から詩人が生まれ」の把握がいい)



炎昼や真っ赤なメトロ水の上     博臣

(「水の上」まで云ったのが良い。今回の一番の秀句)


※(   )内は主宰の講評



今月の主宰の言葉より

・「我」は当たりまえだから云わない。俳句は「今・ここ・我」

・対比がわかりすぎは✖

・形容詞「~かり」動詞「~けり」

・如し俳句は、比喩するものとされるものが離れている方が良い

・内容を考えて、漢字かひらがなかを考える(一句の中のバランス)

・植物にはイメージがある

・一句の中に違った色を出さない

・場所をいちいち云わない

・助詞はできるだけ省いた方がよいが、入れないとわからない時は字余りになっても入れる

・俳句にしようと思ったことがあっても、それにこだわらないこと
 コアな部分だけ残し、結果的に良くなれば事実はどうでもよい

・事実を正直にそのまま云うのが俳句ではない

・最初に自分が思ったことなどどうでもよい





「事実を正直にそのまま云うのが俳句ではない」!!!

ここ、大事!

あなたが「あ、これ素敵、俳句にしよう」

そう思って俳句を作りだしたとしても

それが俳句として見てつまらなかったら

最初の「あ」の気持ちは一旦横に置いておきましょう

そこからの作業が俳句なんだと思います

その「あ」の部分に、はっきり云いましょう

「うそ」でいいのです

俳句という詩を作るのだという意識で

ぴったりと、しっくりといく言葉を編んでいき

ぴったりと、しっくりといく季語を見つけます




最初に思ったことと違ってしまっても

いい俳句になったらそれで儲けもの

素敵な詩として残り

最初に思ったことも浮かばれるというものです

それでも・・・と思うならば

その思ったことは日記や手帖に残しておきましょう

(やっと私も俳句というものがわかってきたような錯覚がする今日この頃・・・)




この句会では

私が披講をさせていただいておりますが

何せ知識量が少ない若輩者

漢字が読めなくて~~~

更に云うと

主宰の選句用紙が達筆過ぎて読めなくて~~~

つまづきながらもがんばっています・・・









海紅句会・7月

2017年08月04日 | 俳句
ここ数日、私の住む千葉では涼しい日が続いています

とは言え、今年は猛暑とのこと

まだ8月に入ったばかり

滋養のあるものを食べてご自愛くださいね




大変遅くなってしまいましたが

今月の海紅句会のご報告です



まずは主宰の特選句より  



てのひらを走る静脈熱帯夜       妙子

(「熱帯夜」の季語がいい)



髪洗う恋してなくてもしていても    モニカ

(「恋していてもいなくても」と添削。関係ないのに関係あるようになる)



天の川藁屋にひかり零しおり      典子

(「藁屋」・・・柔らかい句になる)



今回、私が一番注目した句は

髪減りつづけ炎天の舟下り

という句です

破顔一笑というのでしょうか・・・

「頭頂部がやばいのに、炎天下に何を暢気に遊んでんのよ!

よりによって舟下りとは、やけに風流じゃねぇか!」

と、心の中で激しく突込みましたよ

このインパクト!

特選にしようかと思いましたが

なんとなく(本当になんとなくですよ)

そのご容姿のイメージから

作者は主宰だろうと(なんとなく)見当がついてしまい

並選とさせていただきました・・・




主宰がよく「インパクトは大事」と云ってますが

うむ、確かに

そう感じる一瞬でした



今回、私の句に特選をいただきましたが

自分では没にしたい句なのです

女性なら共通してわかる感覚で、特に目新しさがないのに

まるで自分の発見のように云っている・・・ああ、やだ

シャンプーのコピーならいいかもしれないけれど

主宰は「髪」に関してはアレなのでアレなんですが・・・

映画「昼下がりの情事」でも

髪をやたらに洗うようになった娘(ヘプバーン)の様子を見て

探偵の父親は

娘が恋をしていると察するというシーンもありましたしね






今月の主宰の言葉より

「俳句は言葉でなく心」

・原因と結果にならないように

・がんばって作らないといけないが、表向きはがんばらないように作る

・自然にさりげなく

・俳句は体言

・俳句で「うれし」「かなし」は云わない

・「うれしさ」はささやかな方がいい

・「~のあり」解説

・「い」「ら」抜き言葉に注意!俳句ではきちんと書く



「俳句は言葉でなく心」

思いを込めて、だけど言葉は少なく・・・ということでしょうか

寡黙な健さんのような文芸なのですね