今年度より
山崎聰名誉主宰近影
山崎聰名誉主宰の句を観賞する
「聰俳句観賞」のページを2年間
担当することになりました
こちらのブログでもご紹介したいと思います
響焔誌よりの転載です
雪の中子が子を連れて魚津駅
一読、雪国の駅で手を繋いでいる幼子が見える。姉と弟だろうか。仕事から帰ってくる親を迎えに来たのか。それとも姉弟で祖母の家に出かけて帰ってきたのか。雪国の一日は短い。午後三時ともなれば、雪が降る日はもうすっかり空は群青色だろう。「気を付けておかえり」と声を掛けたくなる...。
自解によると、全部フィクションだそうだ。「雪の中」も「子が子を連れ」も「魚津駅」もばらばらに見たのだそう。まさに俳句は事実を基にしたフィクションということか。
俳句のタネをしまっておいた引き出しを、開けたくなる何かのきっかけがありこの句ができたのだろう。それなのに現実のように味わえる。「魚津駅」が鮮やかだ。
読者は軽やかに心地良く、俳句によって騙された。
山崎聰名誉主宰近影
韓国・順天にて