二代目モニカの日々・・・ときどき俳句

【日々のいろいろ、十七文字の世界】二代目モニカです✨日々の出来事やときどき俳句も🐰

句集「文月の舟」

2018年01月22日 | 俳句


今日は本来ならば「三郷カルチャー俳句教室」の日なのですが

関東地方もどうやら午後から雪が降る模様・・・

ということで

来週に延期となりました




雪催の一日

ゆっくりとした一日ですので

いただいていたままになっていた句集のご紹介をしたいと思います

今日は鈴木瑩子さんの「文月の舟」です




単線につづく花菜の漫ろかな

真鍮の匂いのような冬の月

阿も吽も耳欠けている炎暑かな

うす紙を重ねてしろく山眠る

もろもろの句点読点冬至風呂

煙突のうそぶいている霾ぐもり

おばあさんのふくらんでいる寒さかな

これからは目と歯が大事バナナの木

グレープフルーツ理不尽をまっぷたつ

診察台で舌だしている万愚節




山崎聰主宰は序文で

「(略)実にうまいのである。季語の斡旋にしても、これ以上の季語はないと思えるほど有効適切

それと意表を衝く発想と展開は、私など到底及ばぬとさえ思われた。」

と云っています

俳句において季語の選択はとても重要

季語があるのが俳句なので

もう最重要、そこが上手くなければその先は望めない

と云ってもいいほどではないでしょうか

僭越ながら揚げさせていただいた句を見ても

「冬の月」「炎暑」「霾ぐもり」「グレープフルーツ」「万愚節」

など

その季語だから納得できるという句だと思います

かと思えば「バナナの木」のような

なかなか思いつかない季語があったりして

読んでいてとてもはっとさせられました





瑩子さんとは二つの句会でご一緒させてもらってますが

漢字や言葉を沢山ご存じなのです

私が披講を担当している「新人句会」では

席がお隣なので

読めない字などをこっそり瑩子さんに教えてもらっています

頼りになる先輩なのです




翡翠のようなきれいな色の句集

ご興味のある方は

響焔HPまで・・・