京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

11月1日、「古典の祭典」

2017年11月01日 | 講座・講演

源氏物語千年紀を記念して京都で2008年に11月1日が「古典の日」と宣言されました。「古典の日に関する法律」が制定され、今年は5周年に当たります。今年は「古典の日フォーラム」ではなく、「古典の祭典」と銘打った京都アスニーでの催しに参加してみることにしました。

第一部:管弦と舞楽の特別講演「平安の調べ」
     大正5年に創立された京都で最も古い雅楽団体・「平安雅楽会」により管弦「越天楽」や舞楽「青海波」「蘭陵王」の披露。
第二部:「古典を遊ぶ 芸能の世界~香ることば・舞うことば」
     香道志野流若宗匠の蜂谷宗苾氏、 能楽師ワキ方で連歌研究者でもある有松遼一氏は語りと謡の実演を交え、講演。最後は有斐閣弘道館の濱崎加奈子氏が加わって「ことば」のイメージを鼎談、といった構成でした。

〈香りを聞く。「聞く」は「かぐ」という意味を含み、もう一度聞き直すことはできない一期一会の香りとの出会い。香木を割って、古今集・新古今和歌集からことばを採って命名する。形のない香りに名を与えることで、ことばがつながっていく。能の詞章も連歌とクロスするものがある〉。

〈和歌も連歌も(能も)、文字で読んで言葉の意味を追うものではありません。ライブで、人と人が集う座があって、耳から聞いたことば(聞き取った言葉)が、心の奥のほうに入っていく、…その「間」に、立ち上がってくることばの色、温度、手触りとか匂い、座に通う息遣いをキャッチし、つなげ、ことばのイメージを広げて遊ぶのです。〉
お話の中の言葉をつないでつないで、このように心に残りました。「香ることば、舞うことば」、何となく一人合点して帰路につきました。つるべ落としの夕暮れ。空にはのちの月が美しく。
      
     

書店に立ち寄り購入したのは石牟礼道子さんの『花びら供養』。やはり読んでみたくって。読書の秋…。


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2 コメント

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香ることば (Rira)
2017-11-02 11:36:27
こんにちは。
なにごとも一期一会 、ことば、やはり心して発しようと感じました。
keiさんの ことば に出会えて好かったです♪
夕暮れキレイですね、後の月も ご覧になったのですね、ともに私も。
花びら供養、読んでみたい デス。
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昔の人とつながって、Riraさん (kei)
2017-11-02 21:43:53
こんばんは。
毎日毎日ひたすら香を聞いていると嗅覚もマヒしますよね。
そういう時、大根を鼻に詰めるのですって。(冗談ではないみたいですよ)
大根を「香もの」っていいますね~。
会場に大きな笑いがおきました。

最初手が出せなかったのですが、エッセイなので思い切りました。
読んでみたかったのです。これを大事に…。
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