母が病床にあって入院中、この世の最後に読んでいたのだろうと思われるのが『わたしの脇役人生』（沢村貞子）だった。
そして、同じく病院での身辺に置かれてあった文庫本の『私の台所』と、使いさしのテレホンカード1枚とを、母亡きあと私はもらい受けた。
沢村貞子さんは東京浅草の下町生まれ。母は荻窪の地で生まれ育った。生前、特に沢村さんのファンだと聞いたことはない。カバー内側には著者の顔写真があって、首の傾げ方、あごのひき具合、どことなく母に重なって見え、（ああ、こんなふうな笑顔を浮かべる人だったな）と思わせてくれる。今の私よりも若い60代半ばで、しかも「いのちの灯が細くゆらめきかけている」ときに、この本を読んで何を思ったか。知る由もなく、また、読み終えていたのかどうかもわからない。「…そろそろ寝ようか、おばあさん そろそろ寝ましょか、おじいさん …二人は八十歳」。
私たちも残りの日々をこんなふうに穏やかに暮らしたい、と綴られて終わっている。父にも母にもそういう時間を過ごしてほしかった、と思ってはみるが、人生がもう一度繰り返されることがあろうはずもない。二人の間に生を得た今日。母を思いながら何年ぶりかでこの本を手に取った。
激しい雨が降ったり止んだりの一日だった。雨上りの夕刻、ほんの短い時間だったが驚くほど空が一面に朱く染まった。
椿の実が色づいてきている。明日からまた一歩ずつ、本文にあった「悠々不休」という言葉をいただいて踏み出そうか。
双方ともにやりおおせたとき、双方の良さと重さに気付くこともあるのでしょうね。
「悠々不休」を胸に新たな一歩を踏み出して、早くに亡くなられたお母様の分まで生きる。
素敵な覚悟に感動をいただきました。
参考にした生き方ができればいいのですが。
ひっそりと忍び寄る〇〇の気配を何も感じないわけではありません。
一日一日を大切に生きることは容易いことではありません。
でもせっかくそう思って一生懸命生きてきたのですから、
賜った居場所で、おまかせ道を生ききるしかありません。
老病死、これらも転じれば輝いて生きる種になると、どなたかが教えてくださいました。
したいことを見つけながら、悠々不休と楽しんで生かされたいです。
浮かんできました。
穏やかな老後はなかなか望めませんね。
私は一人になって２１年、最初のころは
「独身貴族」などと嘯いていましたが
間もなく代替わりを迎えることになり
さすが来し方行く末に思いを馳せています。
コロナでよけいに息苦しい感じが致します。
ゴーヤのお漬物気に入っています。
初めに漬けた２本、毎食食べて半分くらいになったので
今日残り漬け汁で１本漬けました。
教えて頂きありがとうございました。
現実を見ながら工夫し努力される日々の Reiさんの姿勢に、
そうした気持ちを忘れないことが大切なのだと学んでおります。
思うように行動できず、ペースを乱されるような環境の変化はこたえますよね。
気に入っていただけて嬉しいです。
2本にプラス1本、私も同じような感じで追加しました。
美味しくいただけますね。
「悠々不休」 初めて聞く言葉に教えられ、一文認めました。
「悠々不休」の日々を過ごす - エッセイ － 麗しの磐梯 －
https://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/2e5b43cd6856a7082269e55bc5272aea
暑いですね。ご自愛ください。
暑い暑い一週間ほどを過ごすことになりました。
お返事が遅れ申し訳ありませんでした。
投稿文、拝読させていただきました。
「不求、不急、悠々不休」
連日の猛暑。お身体大事にお過ごしください。