京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 初めての「健」さん

2012年09月08日 | 日々の暮らしの中で

今夜、NHKの「プロフェッショナル」は高倉健のスペシャルだった。彼が主演した映画のタイトルは、もちろんいくつか知っている。が、これまで一度も関心を抱いたことはなく、つい先日、映画「あなたへ」を観たばかりだが、これが初めての高倉健作品になった。

少ないセリフなので余白が多い。そこを、顔や言葉の表情から思いを汲もうと心が働くし、一瞬、胸をつかれる思いに襲われたりする。
セリフが詰め込まれていない。装飾過剰でないので、ゆったりとした時間が流れ、筋を追っていくことになる。懲り過ぎていないぶん、興味をそそられながら、主人公の時間に寄り添うようだ。短く少ないセリフに込められた思いがあるのだった。
「謂ひおほせて何かある」って言葉を思い起こした…。言い尽してしまえば余韻がなくてつまらない…。

「ほっとするけど、気安くない」、北野たけしの言葉があったが、素敵でカッコイイ「健さま」でした。



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16 コメント

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初物尽くしの健さんが・・・ (yattaro-)
2012-09-09 07:25:14
プロフェッショナル「仕事の流儀」、健さん登場!
よかったですね。
思わず引き込まれて観てしまいました。
1960年~70年代。映画ファンにとってはしびれるような健さんでした。
NHKと言う言葉を何度も発しながら、能弁でお茶目な素顔。
こういったインタビューや密着取材など全て初めての放送だそうですね。
まさに「謂ひおほせて何かある」。最小限の言葉で思いを現わす。やっぱり素敵でした。
歳の取り方を勉強させられた思いです。
健さん作品、初めてでしたか。初物尽くしでしたね(笑)
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人間味そのままの高倉健 (マーヤン)
2012-09-09 08:21:07
keiさんへ
昨夜の「プロフェッショナル」仕事の流儀の高倉健さんの放送を以前から楽しみにしていました。健さんの「ぽっぽ屋初め」、セリフが少なく、人間性の内面を豊かに描いた作品が何とも言えない男を感じます。81歳と聞いてびっくりしました。酒もたばこもやらず、映画人に生きるプロの精神が沁みている姿ですね。次回の「俳句教室」の兼題は月と星ですのでこんな駄句を詠ってみました。「あなたへ」の高倉健の重き星
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引き込まれて、yattaro-さん (kei)
2012-09-09 10:04:08
朴訥、寡黙などとまとめられない、深い味わいを感じさせていただきました。
能弁でお茶目な素顔も優しい人間味がありますね。
「仕事の流儀」、 「生き方が芝居に出る」と。。。
短いセリフに込められた思い、それを伝えるために、撮影中の過ごし方が印象的でした。
座らないということも。
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重き星、マーヤンさん (kei)
2012-09-09 10:17:12
山本周五郎の本を読みこんでいたり、思索や体験からくる言葉や生きる姿勢…
「ほっとするけど気安くない」という雰囲気が分かるようでした。
こんな人生があるけどいいんじゃない?どう?って映画を通して見せたい、という言葉は印象に残りました。
人の生き方から力をもらうことはあると。

やはり高い所で輝く方ですね。
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この頃ファンになった健さん (スイスイ スー)
2012-09-09 21:13:47
プロフェッショナル見なくて残念!八甲田山・幸福の黄色いハンカチ・遥かなる山の呼び声・鉄道員・私の見た作品です。人以上になるには人以上の努力と精神が必要なのね。健さんは素晴らしい。さて友の夫さんの散骨は沖縄でした。「散骨を、少し残しておいて、友が亡くなったとき、いっしょに混ぜて残りを散骨して欲しい」と息子さんに書き残してあったと聞きました。
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人以上の努力と精神、スイスイ ス―さん (kei)
2012-09-09 21:52:46
たくさんの映画を観てらっしゃるのですね。
遺骨を一握りづつ、静かに海に散骨していくシーンはきれいでした。
散骨し終えて陸に戻ったとき、船主(大滝秀治)が言った言葉に健さん涙していました。撮影時の様子が紹介されました。
とても大きな人ですね。

遺言どおりに息子さんはされたのですね?
ご葬儀も随分様変わりしてきているこの頃ですよね。



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私もこのTV番組みました (Rei)
2012-09-09 21:57:08
「あなたへ」まだ見ていません。
特に健さんファンではありませんで、健さんの映画は昔「単騎千里を走る」をみただけです。
とてもいい映画でした。

このNHKスペシャルは「あなたへ」を観ようと言う気にさせてくれました。
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良い番組でしたね、Reiさん (kei)
2012-09-09 22:27:45
私もこれまでは特にファンということもありませんでした。
案内を観て、ふっと見てみたくなった、そんな出会いでした。
セリフが少ない分、言葉や表情などに何かを感じようと脳は働くものですね。

映画を観た直後の番組でしたので、健さんの素顔にも触れながら、とてつもなく大きなものを感じてみておりました。
山本周五郎の本を読みこんでいる、そんな一面もあるのですね。



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見ました! (takahashi)
2012-09-11 00:09:22
私も「プロフェッショナル」見ました!
見る予定もなかったんですが、偶然見たら、思わず引き込まれて最後まで見てしましました。
確かにセリフがいいですよね。声の感じとテンポが。
高倉健さんがいいと思ったのは初めてです。
あれだけの人気があるのもなんだか分かる気がしました。

初めて映画も観たいと思いました。

そらから、エリザベート。
学生の頃ヴィスコンティ監督の「ルードヴィヒ」で関心を持ち、その後肖像画を見て、こんなに美しい王妃だったのか!と驚いたことを覚えています。
強く心に残る人ですね…
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高倉 健さん (matsu)
2012-09-11 11:23:36
寡黙な方だと思っていたのですが今回はよくしゃべってくれまいたね。
「生き方そのものが作品に表われる」
の境地に達した方なんでしょうね。
「不幸の連続だったよ」
といっておられましたが、それを乗り越えられたから言える言葉だと思いました。
「駅」という映画だったでしょうか、賠償千恵子さんと小さな酒場でのんでいたシーンだけが印象に残っています。
「あなたへ」早く観たいです。
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