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京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

はなどき・花時

2010年04月06日 | 今日も生かされて


カタカタ・ゴトゴト…
門をくぐってかけてくる息子の背中でゆれる新しいランドセル。

ノートと教科書の間に挟んだはずだった。家庭への連絡用プリントは見事な蛇腹に圧縮されてランドセルの底から取り出される。
笑いこそすれ叱ることもない日々。
宿題のプリントはこういうことがなかったせいかもしれない。
友達とふざけっこして、駆け出してみたりの下校途中。
ランドセルの揺れはきっと激しかったのだろう。

ズボンの上にはシャツがだらしなく出たままに。
帰ってきた!「ただいまあーっ!!」「おかえり~」

蛇腹折はやがて解消されるが…、人一倍の元気印は1年間無遅刻無欠席の皆勤賞。
「はよう行こう、はよう行こう」
催促された小学校入学の朝は23年も前のことになってしまった。
いまだに聞こえる、見える、息子の「新一年生」の懐かしいシーン。

  
                              高野川沿い/川端通り

「はなどき・花時」
ソメイヨシノが目立つ京の桜並木。
さほど大きくはないが実家にあったヤエザクラが脳裏に残る。少し重たげだが華やかで好きだ。加茂街道から賀茂川を挟んで東に平行に見える半木(なからぎ)の道の枝垂桜、この色合いが春に艶やかさを付け加えてくれるのも好ましい。

およそいつもは手近かな所で花見をすます。ぶらっと歩けば、ぶらんこと砂場しかない公園にもはらはらと桜吹雪は舞う…、つまりどこにでも見事な桜が咲く。

川端通りから南西方向


こんなに密集した町並みを桜色に染める。
人並みに、遅れを取らぬうちにと今年の桜とひそやかに対面。

23年前も…
季節のめぐりの中で安らかな命の象徴は息子の新しいスタートを見守っていてくれた.
コメント (4)
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