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原キョウコ ダンスセラピーラボ

ダンスセラピーという手法を通して心身の解放をサポートし、心と身体と魂をつなぐことを目標に、研究を重ねている場です。

【このWSで行なっている内容について】

2024-02-01 | ダンスセラピーについての考え方

ダンス経験の有無は問いません。

リズム感がない/身体が硬いけれど大丈夫か?
というお問い合わせもいただきますが
そうおっしゃる方はご自身の身体へのアプローチの経験が少なく
感覚を精査した体験があまりないだけで
まずは身体感覚をつかんでいくことで新たな発見があるかと思います。

簡潔に書き出すと以下の内容がメインです。

・シェアリング→最初と最後に行います。
それぞれの心身の状態など。
話したくない方はパスしてもOK。
ここで話されたことは他に持ち出さない
というのがルールです。
・呼吸法→これは毎回必須。
呼吸が整うことで何が整うのかを実感できます。
・体の各部分のほぐし→頭、目、顔、耳、顎、首などの
様々なパーツへの自分の手でできるアプローチです。
簡単なのに気持ちよくスッキリ感があるものが多い。
・キョウコ体操→一定の流れを持ったストレッチ。
ほとんど座位(後半は仰臥位)
原キョウコの作った体操で呼吸を伴いつつ行います。
無理なく息を吐きながらバランスよく全身を伸展。
心地よく行えます。
ストレッチの締めには呼吸法を伴ったリラクセーションも。
・ウォームアップ→ほぐれた身体を徐々に動かす。
スワイショー など、外に向けて出す動き。
腕や足の重みを感じたり、背骨を捻る/脇を伸ばすなどを行いつつ、
部分と全体の関係を意識していきます。
リズムトレーニングを行うこともあります。
・ペアワーク→ペアで身体をほぐすこともあれば
お互いの動きと呼吸を感じつつ踊ることもあります。
・メインのワーク→即興/舞踏の技法など

その日の参加の方の状態を見つつ、
こちらで用意したワークに改変を加えたり、
全く違ったことに変えたり。
言葉のイメージを踊ったり、身体内の微細な感覚を捕まえて
それを外に向けて動きにしていったり
声を出して動いたり
それぞれ内側から湧いてくるイメージを踊ったり
一人でのダンスから誰かや何かと関わっていったり
場全体が一つの有機体のようになっていったり
奥行きと広がりを創造するワークになることが多いです。

上記を踏まえつつ
その場に最適な様々な技法を取り入れながら行なっています。

どの方も好きと言ってくださるのは
グラウンディングのワークで
これは不安な時や落ち着かない時
他者が気になりすぎる時
ふわふわする時などにとてもよく「効き」ます。

合宿ではこの他に
描画や瞑想、自然の中でのワーク、歌や楽器なども。
遊びつつ、グルーヴも場も
この上もなく深まっていきます。

できる/できないではなく
やってみて何をどう感じるか、
という気づきを大切にしています。

自分の内部の感覚や感情、
無意識的に行なっていたことが見つかることもあります。

続けていくことで
身体の感受性が高まります。
つまりは感情に左右されにくくなり
思考のみで判断しなくなり
直感力が高まるということです。

【 WSへのご質問 その1】

2023-07-15 | ダンスセラピーについての考え方
【 WSについてよくあるご質問にお答えしていきます 】

Q1:参加されているのはどういう年齢層や属性ですか?

原キョウコ主催のこのWSに今まで参加された年齢層は
10代〜70代、
ここ何年かでいうと
主に30代〜70代の方がいらしております。

年齢を重ねるほど
「ついていけるかしら?」と不安になる方もいらっしゃいますが、
このWSではそれぞれの状態に応じて行いますので
適宜休み休みの参加でも全く問題ありません。

また、「今日は疲れていたので参加するか迷ったけれど来てみた」
という方でも
呼吸法をし、ストレッチをしているうちに
循環が良くなり気持ちよく踊って帰られる方も
少なくありません。

ヒトも動物=動くものですので
動くことによって解消されることがたくさんあります。
呼吸、血流や循環を含め身体の状態が良くなると
様々なことへのモチベーションが上がります。

生きる意欲が湧いてきます。
身体への自発的なアプローチの最も大きな恩恵はこれです。
(受け身ではないということ)

殊にコロナ禍で
外出や移動を控えていた方は
体力が落ちたり、外出が億劫になったということも多いでしょう。

まずは動けばスッキリするということを
シンプルに体感していただくことからでいいのです。

そしてただの運動ではなく、
ご自分の内なる声に耳を傾け、今これを表現したかったのだ
ということに気づくきっかけになります。
それは自分自身にしかわからないことであり
やってみないとわからないことなのです。

軽いうつ状態の方にもお勧めします。

仕事一筋でやってきた方
何らかの病気を抱えている方、乗り越えてきた方
体調は今一つでもできることをやりたい方
子育てを終えた方や子育て中の方、
介護をしている方、
介護を終えてここからの人生を十全に生きたい方など
バックボーンは様々ですが
色々な世代の方がいらしています。
男性も少数ですが参加されています。

まずは自分が健康であることが
生きていく上で大切なことの一つですが
(病気ではない、という意味ではありません)

日常では外に出せない
言葉にならない気持ちや動きを
他者への忖度なしに
外に向けて開いていくことで
身体の状態も心の状態も本当に変わります。

身体にもココロにも栄養を与える、という意味でも
ダンスムーブメントは無理なくそれを行うことができます。

体力の心配はしなくても大丈夫です。
できる/できないにこだわりがちな方も
全くその必要はありませんので
気楽にいらしてみてください。

「やりたいと思ったその時」に
「とりあえずやってみる!」なのであります。


7/22-23大阪WSを開催します。
お申し込み受付中です。
https://blog.goo.ne.jp/kyondance/e/dc3134b7cfca08c0a81642b8c3d2a24d

7/17は首都圏で行います。
こちらもお申し込み受付中です。
https://blog.goo.ne.jp/kyondance/e/079663f2096124d05a13dec2031547e6

10/13-15はエナジーダンス合宿(山梨県清里)を行いますが
合宿参加希望の方は大阪か首都圏でのWSをあらかじめ
受講していただくことをおすすめします。

2022年度合宿関連の記事

https://blog.goo.ne.jp/kyondance/e/052f0e23b2f01c28327f8d1ec1162495

https://blog.goo.ne.jp/kyondance/c/38421a52d18f19e128e4e9a1f151f663













【このWSで目指していること】 2022/3/3

2022-03-03 | ダンスセラピーについての考え方
セラピーという言葉で
「心の内を覗かれる」
「分析される」
「治療される」
「病人が行うもの」
「施術を受ける」
というイメージを持たれる方も
残念ながらまだまだ多いと思いますが

ここで行なっていることは
ご自身の身体に日常生活ではできない
細やかなアプローチをすることであり
(それは身体が楽になることでもあります)
どういう技法があり
それをご自身に最適化していただけるのか
その提示でもあり、実験の場でもあります。

このWSの大きな目的の一つに
「ウェルネスの向上」
「未病を防ぐ」ということがあります。

ウェルネスとは
病気の治療や予防という範疇を超えて
生き生きとした生活を送るための
行動に重点を置いた考え方が基盤と考えられています。
自分に適した生活習慣を見つける、ということでもありますね。
「未病」に関してはこちらのサイトがわかりやすいです。

一部引用:未病には自覚症状はないが検査で異常が見られる西洋医学的未病と、自覚症状はあるが検査では異常がない東洋医学的未病があります。健康と病気の間を捉える場合、Disease(疾病・疾患)、容易ならざる状態とは異なり、Illness(病気・体調不良)、気分が優れず何となく普段と違う段階はセルフメディケーションがより働くステージであり、これらの一部も未病域に入ります。


病気になる以前の
ちょっとした不調や落ち込みなど
誰にもあることですが
心身の状態を観察し、
それに何ができるのか
提示される技法から
ご自身に合ったもの、
改善できる方法を見つけていただければと思います。

それは真剣な遊びであり(ここはとても重要)
各自の実験の場ですから。

また、グループセッションは
他者と共にありながら侵襲的ではなく
内省しつつ他者と交感し
ご自分のことを多角的、多層的に見ることができる場です。


ということで
病でなくても日常のストレスケアのためにも
ぜひ体験していただければと思います。
心身のケアでありコーピングですね!

写真は先日見かけた梅の花。
花が咲いてくれるのは本当に嬉しいですね。

【動きとイメージワークとシャーマニズムのつながりについて】

2022-02-18 | ダンスセラピーについての考え方
原キョウコのWSではイメージワークを実際に動く、
ということを技法の一つとしてを行なっていますが
どういうものなのかを書いていきます。

*******

りんごを持つふり(カタチとしての)をするのと
りんごを持っていることをイメージするのとでは
全く見え方が違う。
そのりんごの大きさ、重さ、温度、質感、色、匂いなど
記憶を総動員してイメージする。
りんごを持っている感覚を喚起する。
その時の腕の状態、指先、手のひら等
出来るだけ微細に。
すると生理的な状態に変化が起きる。
匂いからりんごに歯を当ててしゃりっとかじる感覚、
冷たいずっしりとした重たさなど
それぞれが独立して存在しているのではなく
渾然一体になり
りんごを様々な感覚で知覚できる。
あたかも本当にそこにあるように。
そこまで行かなければならない。
というのが、
ある演出家の稽古で叩き込まれたことだった。
(ここまで丁寧ではなかったけれど)
散々稽古で殺されてもうダメかなと思っていたが
それがふっとできたのは舞台本番の時だった。

そこから何年か後
舞踏に転じて
そこでのメソッドで
「死んだ子供」というのを踊った。

水に流される死んだ子供。
片頬が水に浸いている。
「その温度はもう一方の頬と違わなければならない」と言われた。

イメージとは単なる想像ではなく、
いかにそれをありありと知覚できるか。
そうなった時に生理的変化も起きるものだと。

それは単に考えて「そのような感じで行う」ということとは
全く別の世界のものだ。

演劇と舞踏で教わったことが
自分のWSで行うイメージワークにつながっている。

知覚とはリアルでなければならない。
そこに対象物がなくとも
我々はそれをありありと想起できる。
それができれば自分以外の何者にもなれるのだ。
もちろん、人間以外のあらゆるものにも。

それをベースにして動いたり歌ったりするのは
原初的なシャーマニズムの技法である。

シャーマニズムには歌も踊りは欠かせない。

出来るだけ微細に自分自身の身体感覚を喚起する。
身体感覚があってこそ、動きが生まれ出ずる。
そのように生まれてきた動きは
とても繊細でぎこちなくもあり、そしてみずみずしい。
その感覚は子どもの頃に我々は体験しているはずだ。
それを新しく体験するのだ。

そしてシャーマニズムの目的の一つには
「治療」がある。
つまりはセラピーの原点であるとも思っている。
それこそが踊りの稽古でもあり
それこそが自分自身の身体感覚を取り戻すことであり
感覚のネグレクトから内的な身体を取り戻す
セルフケアへの道の第一歩であると思うのだ。

他者はそこにはいない。
他者ありきの身体であってはならない。
他者ありきの世界で生きているならば
自分の身体感覚と自分の動きを発見することから
始めなければならない。

みずみずしい、あの感覚を。
そういう稽古を続け
そしてあらゆる興味の対象に観察眼を磨く。

虫の動き 水の滴り 風に飛ばされるコンビニ袋
猫の歩み 風に吹かれる若竹

例えばそれらの質感と動きを
微細に再現する試みを続けるのだ。

そこには何があるか。
世界が立ち現れてくるか。
その試みを続けて初めて
「世界内存在」としての身体となる。

瞬間のことであっても
その時こそ
大きな自然の一部となるのだ。

それはアニミズムにもシャーマニズムにつながるのものと思うのです。


卒論でダンスセラピーを取り上げたい方へ(必ずお読みください)

2020-07-20 | ダンスセラピーについての考え方
そろそろ卒論を…という季節には
学生の方の問い合わせが入ってくることがあります。

卒論で取り上げたい、という方は
以下の事項を明記した上で
メールでお問い合わせ下さい。

1)姓名


2)大学名/学科名/専攻


3)ダンスセラピーについてどの程度学んでいるか

(授業で受けている/読んだ本や論文名を上げるなど、できるだけ詳細に)


4)ダンスセラピーのどういう部分に興味があり
どういう部分をフォーカスして取り上げたいか

(高齢者、障碍者、精神科など様々な領域があり
それにより内容も違います。
ご自身が知りたい分野を明確にすること。
ちなみにこのWSは主に一般成人対象です。
初心者の方もいらっしゃいますが、初心者対象のみのクラスは
現在行っておりません)
そのほか私は精神科領域で長く行っていますが
こちらは見学などはできません)

5)理論についての知識がどの程度あるか

(内容についてこちらが説明する時にどの程度理解しているかを
知っておく必要があります)


6)そのほか

このブログの記事を読み
原キョウコが何にフォーカスし
どういうことを行なっているのかを
まず把握した上でご連絡ください。

一般に向けてオープンで行なっているWSは
日本では少ないと思うので
今までも卒論を書くために、ということで
何人もいらっしゃっていますが
まずご本人がどのように何を知りたいのか/学びたいかを
こちらから質問しないといけないケースがほとんどです。

ここのWSで行なっている内容を掴み
ご自身がもっと深く知りたいと思っている部分、
卒論の概要などが
明確でないと
何をお話しすべきなのか
こちらも困ってしまうことがあります。

個別にメールをやり取りすることは
それなりに時間のかかる作業であり
どういうことをお答えすべきか
ということも熟慮してからお返事しています。
その辺りも鑑みて、まずはご自身の意図することを
先に、
できるだけ詳しくお伝えください。

また、ダンスセラピー協会に問い合わせて質問することで
わかることも色々あるかと思います。

その上でなおこちらのWSで希望することがあればお伝えください。

個人セッションを希望される場合は
通常、ご自身が扱いたいテーマを持ってきていただいています。

個人/グループ
いずれにしろ、1~2回体験しただけでは
わからないことの方が多いかと思います。

それでも!という方は歓迎です。

やる気のある方とはやり取りしつつ
こちらも提供できる最善の方法を考えます。





原キョウコのダンスセラピーについての考え方

2019-10-25 | ダンスセラピーについての考え方
いつも思うのだが
ダンスというといっぱい動いて発散して解放して、
というイメージを持たれる方がとても多いのだけれど
自分がここ何年も行っていることは
闇雲に動くことではなく
微細な感覚(身体の内も外も)をどのように丁寧に
拾い上げていくか、ということがメインであるし
身体の通りをよくすることであるし
所作に意識を向けることにより
身体感覚もエネルギーも全く変わる、ということであって
いつもその辺りがどの程度言語化でき
どの程度伝わっているか、
ということに試行錯誤している。

感覚というのは非常に微妙なもので
思い込みに過ぎないことも多々ある。
人は自分の見たいものしか見ないし
手前勝手なストーリーを作り出すものである。
しかし緩やかにほぐしていくことにより
身体感覚も感情も「ニュートラル」な状態、
になることがあり
これがいちばんのベースとなる。

いつも日常でつけている防御のための鎧を外した状態。
ココロが上がりも下がりもしてない状態。
ただそこに在り、ゆったりと呼吸をしている状態。
そのままの身体で、ずっと同じ姿勢でいても平気だ
と感じる楽な無理のない状態。
心身の一致した状態。
自分の重さがちゃんと感じられる状態。
何も考えていない状態。
これがすべてのベースになる。
ここからが始まりの場所になる。

そこから動きとイメージの手がかりを元に
一人一人がその感覚とイメージの一致した中に
踏み込んでいくのだが
何に出会うかは人それぞれである。
動いていて心理的な抵抗が出てきた時は
それに抗わず、ただそれを観る。
一切のジャッジはしない。

その裏には怖れや悲しみがひっそりと隠れていることもある。
疲れを感じた時はその後ろに隠れているものを
そっと拾い上げる。
そういう営為を繰り返していくと
自ずから浮かんでくるイメージを捉えやすくなり
その中で自在に旅をすることができる。

イメージというのは思い浮かべるとか
空想の世界に逃げることでもなく
想像の中ですらありありと知覚でき
生理的変化をもたらすものだ。
(レモンや梅干しを口に含むと想像した時のように)
身体はいつも命令されてばかりだが
本当はこうしたほうがいいということを
思考よりも先に知っているし賢い。

そして嫌なことや無理なことに対しても正直だ。
そういう身体の声を受け取れるようになるには
それなりの訓練が必要だが
そのコツがわかってくると
自分の状態をつかむことが容易になる。

身体感覚と感情の関係がつかめてくると
感情的になって何かに当たるようなことも減る。
自分を責め続け沼に沈むような時間も減る。
その原因が遠い昔にあることも多い。
それがわかれば、解消していくことも多いのだ。
自分という存在は「自我」ではなく
身体も含めたまるごとの存在であることを
生きるようになること。
それが日々の生きづらさを解消する糸口になる。

生きることのあらゆる営みをもっと丁寧に味わおう
自分に嘘をつくのをやめよう
周囲の批判を恐れ顔色を伺い
出る杭にならないよう息をひそめるのはやめよう
自然の一部であるはずの「身体」を取り戻し
そして自分本来の魂を取り戻し
生き生きと生きよう
というのが
自分の行なっているWSの大きな目的であります。

日常の忙しさに振り回されている
他者の感情に巻き込まれやすい
考えすぎて自分のやりたいことがわからなくなる
他者とのバウンダリーが弱くなっている
などの時にはとても有効です。

そしてニュートラルな心身で自然とつながること。
自然や、大いなるものとつながること。
しっかりとグラウンディングした状態で。
それこそがもう一度
この大地の上に生まれ直し
歩けることを喜び
自分の道を見つけ歩いていくことにつながるのではなかろうか。


※写真は今回の長野の旅で出会った素晴らしい水の風景。
水は恐ろしい力を持つがとても美しく神秘的なものでもある。
今回は風の神に祈りに行ったつもりが
思いがけない水場との出会いから水への祈りにもなった。
ともあれ、自分にとってはすべての自然は神である。











ここで行っているダンスセラピーセッションについて

2019-01-11 | ダンスセラピーについての考え方


呼吸法や動きを通してのご自身の心身の調整と、
自発的な表現をサポートします。
野口体操をベースにした身体技法、ダンスセラピーの技法、
わたしが学んで来た舞踏の技法をご紹介していきます。

殊に、舞踏の技法には西洋的なダンスの概念にはない
さまざまな驚くようなエッセンスがあります。
ここ近年、舞踏の魅力、そして癒しのチカラを再発見しています。
実際に舞踏を学びに行くにはハードルが高いと感じている方も
安全で安心な空間の中でじっくりと味わっていただけます。

あらゆる表現芸術の中にはセラピューティックな要素があります。
特に踊り全般は大きなダイナミクスをはらんでいます。
自分の中に眠る表現の可能性を発見し、育てることを楽しんでください。
表現されたものを丁寧に見ていくと
ご自身の問題解決にもつながることがたくさんあります。

セッションの前後にはシェアリングもしていますが
とても大切な時間と考えています。
身体で表現されたものと言葉とつなげていく作業です。
シェアをすることで体験がぐっと深くなることが多いのです。
聴くだけでもいいのです。共感したり深く頷いたり…
身体と言葉が結ばれていくとき、
大きな気づきが起こります。
その作業を続けていくと
ご自身の在り方~魂の在り方~への道につながってくるのです。


安心、安全で自由な空間づくりを心がけています。




KEY WORD:即興/ムーブメント/呼吸法/野口体操/舞踏/イメージワーク
       グラウンディング/重さの感覚/足裏/知覚すること
       ファシリテーション/心理療法/フォーカシング
       セルフケア/ケアする人のケア/環境と身体/関係性
       「場」のチカラ/シャーマニズム/アニミズム/身体、心、魂の統合 
       感覚、感情、思考の統合/生と死/祈り/詩/ゆらぎと軸
       「抜き」の動き/アジアの身体

不自由な心身を生きるということ〜スピリチュアリティの課題

2017-03-08 | ダンスセラピーについての考え方



先日のセッションのこと。

なんだかモヤモヤする感じが
参加した誰の中にも最後まで残ったようだった。
しかし、
そのモヤモヤこそ、表現されるべきものだったのだ。

そこを通過しないといけない、という場所。

モヤモヤは、誰かが処理してあげてはいけないし
求められてもその役割をとってはならないもの。

ダンスを使ってのWSというと発散とか解放とか自己表現とか、
口当たりのいいツールに思われがちなのであるが、
「どうにもならない自分」というものを体現する場でもあるのだ。

それはセラピーのみならず、
舞台のための稽古場で行われていることでもある。


踊り始めは恐れや抵抗感→
やがて自分の心身との親和性への驚きや心地よさ→
自分への(一時的な)全能感などの過程を経て→
ファンタジーに逃げ込むケースもあり→
葛藤の世界に入る。

葛藤してからが本番。

どの時期がどのくらいの時間なのかはそれぞれだが。
葛藤できるかどうかは本当に大切なポイント。

心理療法も同様だが、
「どうしたらいいのかわからない」ということには
すぐに答えは出ないことであり、
それを持ちこたえることでじわじわと変化していく。

そのじわじわの伴走者であるということ。
自分の仕事は。


ゆえに、
セッションはいつもどこに着地点を見いだすのかはわからない。
その時に集まる人々により変わる。
しかし当然のことながら、着地はしっかりとする。
その地点はその時それぞれで違うが。

なので、あれこれやって皆ハッピー、ということに
いつもなるわけではない。

(ハッピーという大団円に持っていくのは簡単なことだ。
現実から遊離させればいいのだから。
しかし、それは真の意味のセラピーではもはやない)

ともあれ、この仕事の役割としては、
まずは心身のコネクティングを意識してもらうこと
(本当はコネクトではなく一体なのだが)、
身体は無意識であり、
そのメッセージの方が
思考より先に来ていることに気づくこと。
自分だけではなかなか見えなかったものが、
グループの中での相互作用によりふっと見えてくることもある。

それに気づくことで
より統合的になるということを伝えていく。
伝えるタイミングを見計らうのは非常に重要。
時間をかけないといけない場合がある。

すべからく早い結果を求められるご時世だが
しかるべき時間をかけないと身体の中には入っていかない。
いつの時代も、だ。

自分に起きている現実や事実を受け取ることに
抵抗を示す人も少なくない。

「我がこと」として、
身体の中まで染みとおらないと
同じことの繰り返しである。
(人間の歴史のなんと愚かなことよ…)

身体を持って生まれて来た、
ということ自体が不自由なこととも言える。

苦しみや
どうにもならない自分自身の不甲斐なさや不自由さを
どう感じ、受け入れ
(人によっては不承不承ですね)
それを生きていくか、ということが
本来のスピリチュアリティの課題である、
と思うのだ。

まさに様々な体験するために
我々は生まれてきているのだと思うことがある。
その中にどういう学びを見つけるのか。
折り合いをつけていくのか。
自分の器を大きくしていけるのか。

そしてどんなに辛い状況でも
決して自分を見捨てずにいる、ということ。


そんなあれこれが「魂の宿題」なのだろう。

今日のWSはほんのりまったりでした(東京)

2017-02-18 | ダンスセラピーについての考え方







本日の東京WS無事終了しました。

今日は岡山から来てくださった方もあり、
初めての方もありだったけれども
変な緊張感もなく(なさすぎ?)
なんだか穏やかないい雰囲気でした。


これをやってみよう、という提案も
こちらからいろいろするけれども
それを超えて
参加の方それぞれが
自分で自分にできることを
その時々の瞬間に感じてやってみる、
というのがやはり一番のセルフケアであり
セルフヘルプであると思います。


誰かが治してくれるのではなく、
自分で治せるポイントを見つけるとか
自分でちゃんと取り組んでみようという気持ちに
自発的になれること。
そういう場を、これからも続けていきたいと
改めて思いました。

今日参加の皆様、
ありがとうございました。
写真は今日住宅街で出会ったお花。

これって牡丹??

光るように美しかった!

大阪ワークショップ無事終了!!

2010-05-04 | ダンスセラピーについての考え方
4/30,5/1と
大阪は心斎橋「ウィングフィールド」にて
ワークショップを行って参りました。

プロデュースして下さったのは
大正まろんさん。
俳優/劇作家さんです。


出会いは昨年夏の中津川の演劇祭で。
昨年最後のワークショップにはわざわざ東京まで来て下さり、
そのときに大阪でやりましょう!と話したのです。

そしてまろんさんの力強いサポートにより、
今回開催することができました。

まろんさんの所属する劇団、流星倶楽部
座長さんをはじめ、メンバーのみなさんも揃ってお手伝いしてくださいました。

また、思ったよりも多くの方に参加していただき、
劇場である会場のウィングフィールド
狭く感じるほどでした。

1日目は「触れる」ことをテーマに行いました。

「触れる」という行為はシンプルですが、
ほんとうにその行為に集中してみると、
そこにはとても深い癒しが生まれます。
今までもいろいろな場所で行ってきましたが、
今回も行ううちに、静かで暖かな空気に包まれていきました。

金曜の夜でしたので
仕事帰りの方のケアになるように、と考えたプログラムですが
それがよかったように思います。

コトバがなくても
いえいえ、ないからこそ
深いコミュニケーションが生まれるのです。


そして2日目。
身体ほぐしに始まり
脱力のワーク、歩きのワークなどを入れて行き
最後には参加者の皆さんの中から自発的な遊びも多発!してきました。

締めは立つこと、そして呼吸法。
1日目でゆるんできたカラダの中に
ご時分の軸をしっかりと感じていただくために。

2日間があっという間でした。

ダンスを踊ろう、というリードは
私の場合はほとんどしません。
ダンスは苦手、という方が多いからです。

けれども今回も
苦手と言いつつ、結果的に身体がダンスに「なって」いる…
という方が多かったと思います。

BE DANCEという在り方が
いちばん自然で無理のない在り方。
そしてダンスとは
「身体が発するコトバにならないコトバ」であり、
「身体のひとつの在り方」であると
わたしは常々思うのです。


まろんさん、
流星倶楽部の皆様、
ウィングフィールドさん、
参加して下さった皆様、
本当にありがとうございました。
皆様のおかげで、素晴らしい場に立ち会うことができました。
厚く御礼申し上げます。



またぜひ大阪でWSをしたい!!!です。
好っきやねん!!し♪



健康と病気のあいだ

2008-05-17 | ダンスセラピーについての考え方
WSを開講したい、という方が確実にふえています。

多くの方は一般の、健康な人を対象にしたいと考えていらっしゃるようです。

では健康って何だろう?と思うのです。

それが精神的なものであれ
身体的なものであれ、
病気になる可能性を
私たちはみな持っています。
健康の延長線上に病気は存在しています。
誰にとっても、等しく。

また、病気というのは
現在では医師により病名をつけられることで
成立しています。

病気と認定されなくても
人生の大きなターニングポイント
~例えば転職、人間関係の変化、失恋、結婚、離婚、身近な人の死など~
は誰にでも訪れます。
そしてそれは精神的な危機につながることもあります。
そういう経験をお持ちの方も多いでしょう。

自分一人でいると考えなくてもいいことまで考えてしまい、
でも人に話すのはとてもつらい、というとき
ダンスセラピーのセッションを利用される方も多くいらっしゃいます。

ダンスは感情をリリースします。
それは喜びはもちろんのこと、
悲しみや苦しみ、怒りもリリースされることです。

リリースされるものを
受け止められる場を作ることが
ダンスセラピストの大きな仕事の一つ、
と私は考えています。

それには
セラピスト自身の中にある感情をしっかり見て行くことも
大切な作業の一つです。


私自身は
自分の中に起こる感情、特にネガティヴと言われるものを
しっかり見ること、
そしてそれにジャッジをせずに受け止めること、観察していくことを
日々のトレーニングにしています。

自分の中にあるものから目を背けるときは
人の中にあるものからも目を背けることになるからです。

たとえば怒りから目を背けていれば
自分が怒りを持っていることを自覚できない場合が多いようです。
また、いつも人のせいで自分が怒っているんだと感じていることもあります。
また、怒ってはいけない、人に嫌われることをしてはいけない、
という思いの縛りが強い方も多いのです。

どの感情にもいい悪いはありません。
それがあることを認めることで
自分自身の思い込みに気づき、
楽になることがあります。
人それぞれ、「思い込み」「思い癖」というのは
必ずあるものですからね。

自分の中に滞っているものをリリースしていくこと。

時にはつらいことですが、
その作業が続けられると少しずつ楽になって行きます。

ダンスセラピーでできることは
そのエッセンスを持ち帰って
日々できることでもあると思うのです。

フロイドの時代とは違い、
セラピストはカウチの後ろ側にいて
クライアントを「分析」するわけではありません。
ダンスセラピーはなおさらです。

そこで起こることを尊重し、共有し、
その場の中に共にあることが
基本的なスタンスであると私自身は思っています。

たとえそこが病院であろうと、
一般の方が対象の場であろうと。

セラピストは何で癒されるの?と時々聞かれます。

セッションの中で
さまざまなプロセスを経て、
リリースされるものを受け止める
「場のチカラ」が発揮されたとき、
そこにはグループによる「癒し」の機能が生まれます。

そして
セラピスト自身も大きな歓びを感じるのです。

楽しいだけではないからこその
大きな歓びです。

このワークショップで大切にしていること

2008-03-31 | ダンスセラピーについての考え方
最近はいろいろなダンスやボディワークの
ワークショップがふえていますね。
私も時々、自分自身のために
参加することがあります。

いいな、と思うものも
そうでないものもあります。
相性は大切ですね。

当然ですが、
ワークショップの雰囲気は
ファシリテーターの姿勢が反映されているものです。

私自身は
言葉と身体をつなげていくことを
大切なことのひとつと考えています。

言葉では表現できないからこそダンス、
であることは確かです。
けれど、身体で感じたことを
言葉に置き換えてみると
今の自分がどう感じているのか、
どういう状態なのか、
「腑に落ちる」ことがあります。
アタマでなく、カラダで「分かる」ことを
言葉にしてみると、
自分の中にしっかり落とし込まれていきます。

もちろん、すぐにできることではないかもしれないけれど、
その繰り返しで
自分が今どういう状態であるかの「気づき」が
早くなるのです。

そして、ダンスには
自分の深い世界に入っていく
インナーワークの部分もあります。

自分の中にアクセスしていくことも
とても大事なことですし、
さまざまな気づきがあります。

けれども
グループワークの中では
私は参加者の方に
今どんな感じですか?と声をかけることがあります。

インナーワークの最中に
声をかけられることは
うっとうしいと思われる方もあります。

けれど、
その方が入っている「世界」が
心地よいものであるならば問題はないけれど、
時々、抑圧していた感情や闇の部分がが吹き出てきて
びっくりしたり、
怖くなったりすることもあるのです。

ダンスは思った以上に深く情動を刺激します。
ことに、初めて体験される方の中から
抑圧していたものが吹き出てきて、
混乱状態に陥る、
ということは避けなければなりません。

そして、夢と現実のあわいにいるような状態が
ダンスでもあるのです。
インナーワールドにいながらも
現実とつながりを持っている、
ということを私自身は大切なことに考えています。

ファシリテーターとして
私は参加してくださったみなさんを
現実に着地させ、
安全にお還しする、という責任が
あると思っています。

言葉を使わず、
全く自由に踊らせてくれるワークショップもあります。
そのほうが合っている、と思う方もあるでしょう。

やはり相性ではありますが、
自分が精神科でのセッションが長いこともあり、
いちばんに心がけるのは
安心感/安全な場を作る、
ということです。

途中で休んだり、
やりたくないことはやらなくてもOKです。
疲れを感じたら「休む」こともおすすめしています。

カラダが出してくるメッセージを
捉えていくのは、
なかなか日常ではできないことですが、
この場を通して、
自分の身体と改めて出会っていただきたいし、
他者の「身体」とも
日常ではない方法で出会い、
コミュニケーションをとり、
歓びを感じていただけたらな、
と思います。

先日、とあるヒーラーの方とお話していたら
「このごろは恋愛できない方が多い」と
おっしゃっていました。

私もこのWSを11年やってきて、
人との距離が近くなるのが怖い、
人に関わることを避けている、
人からどう見えるかという不安を抱えていたり、
どうやっコミュニケーションをとったらいいかわからない、
という方が増えてきているのを実感します。

ダンスという「遊び場」を通して
人とのコミュニケーションも
いろいろに試すところ、
として使ってくださるといいなと思います。

怖がらないで踊ってみようよ!
楽しみをみんなで共有していこうよ!

そんな姿勢でやっています。

わたくしこんなやつでございます。

2008-03-24 | ダンスセラピーについての考え方
踊る、ということは
音楽やリズムに「合わせる」ことではない。

音楽やリズムに「乗って」行く場合もあるし、
自然の中の音やリズムに耳を澄ませて
その波動とともに踊ることはとても気持ちがいいのです。
そして自分の中から生まれてくる
リズムや波に身をゆだねてみるのも不思議な心地よさがあります。

海の音や、風の音、
川のせせらぎを聞きながら踊ることの、
なんと気持ちのいいこと…!

そして踊ることとは
体全体が動くばかりではないのです。
指1本でも、
目の動きだけでも、
心が動くこともダンス。

うまく踊ろうなんて思わずに
まずはご自分の身体がどうしたら気持ちいいのか、
どのように動きたいのか、
踊っているとアタマが空っぽになってくるとか、
そういうほうが
大事なことでもあります。

ぜひ体験にいらしてくださいね♪