【投入堂】
去年は、”投入堂”を下の県道沿いにある投入堂遙拝所から眺めただけでしたが、今年は登って見ました。
想像以上に、めちゃしんどかったです。
いや、私は年齢的にしんどいのは覚悟していましたが、20代の方もしんどいと言っていました。
距離が短いからって、なめてはいけません。
三徳山門前橋
正面階段を上っていくと受付案内所があります。
投入堂参拝は、大人600円。
境内にある日本一よい音がするという手水所。
お水を流すと、小さな音ですが「♪コロコロ、カランカラン」と、うまく表現出来ませんが、何とも涼やかな音がしました。
【水琴窟】
【三佛寺本堂】
本堂の裏に登山参拝事務所があります。
ここで履物をチェックされ、合格しない人は「藁ぞうり」に履き替えます。
1足500円でいろんなサイズが売っています。
また、ここではバッグを預かってもらえます。
両手が使えるように、貴重品を入れるリュックも無料で貸して貰えます。
私は、一応運動靴を履いて行ったのですが、靴の裏がトレッキングシューズのような深い溝がないので
このように藁草履で登るはめに。
ひもでしっかり縛ると、より歩きやすくなりました。
最初、「えー!、こんなんで登山できるの~?」とおもいましたが、これが凄い威力を発揮する優れ物でした。
足の裏は痛くないし、全く滑らないので歩きやすい。
一緒に行った家人のジョギングシューズは靴裏の溝が深く合格でしたが、私より滑っていました。
T江戸時代の人はわらじで旅をしていましたが、これなら旅にも充分耐えうると認識しました。
投入堂への参拝道は、行者の修行道なので、かなり危険な登山になるので一人では入山出来ません。
二人以上の同行者がいないと許可が出ません。
また、雨や雪が降ると道が滑って危険なので、入山禁止となるようです。
入山受付は、午後3時までです。
【宿入れ橋】
この橋を過ぎると、最初の難所である、かずら坂・くさり坂になります。
私は、ここでほとんどのエネルギーを使い果たしました。
急な坂を木の根をつかみながら登るかずら坂、これがまあ、しんどいったらありゃあしない。
お化粧も滝のような汗で、すっかり剥げてスッピン状態になっちゃいました。
距離は短いけど道なき道で、木の根も皆がつかまって登るのでピッカピカ。
登るだけで精いっぱいで、とても写真なんて撮る余裕はありません。
何度か休憩を入れ、ようやくくさり坂へ。
くさり坂は、じゃらじゃらとした太いくさりを使って岩を登ります。
登りたくなかったけど、登らないと辿りつけないので、必死で登りました。
くさり坂を登ると、文殊堂に着きます。
【文殊堂】の縁
ここで、延々と休憩。
高い所がが大好きなので文殊堂の縁に座り、足をプラプラさせながら涼しい風に吹かれ、
眼下に広がる山々の景色を眺め、鐘楼堂から聞こえて来る「ゴ~ン」という音を聞いていると
俗世を離れた、心が洗われたような、清々しい気持になりました。
文殊堂から下を見る
文殊堂から先は、先ほどほど急な坂ではありません。
【鐘楼堂】
ここで、皆さん鐘をつきます。
次の難所、馬の背・牛の背。
ここで滑落する人もいるとか。
【馬の背】
牛の背を過ぎると、納経堂、観音堂があります。ここまで来ると楽。
不動堂を過ぎると投入堂が見えます。
断崖絶壁に立っている姿を見ると、苦労して登ってきたかいがあります。
こんな所に、平安時代によく建てたものだと感慨深いものがありました。
皆さん、しんどかったけど登って良かったと言っていました。
【投入堂】
私は登りに1時間以上かかりました。
帰りは、ぞうりのお蔭で早かったです。
来年には別の階段の道ができるようで、修行道を登れるのも今年が最後かと思うと、
今年行って良かったとしみじみ思いました。