雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

『親亀子亀』でも流れるのはなぜ?

2014年01月18日 | それでも星は流れる
6年前、ほぼ30年ぶりに再開した天体写真。
振り返ってみれば、地球の自転で東から西へ回る宇宙(そら)をどう追いかけ、
かすかな光をどう蓄積するかが常に課題だったような気がします。
ほこりをかぶっていたタカハシ90S赤道儀によるノータッチガイドから始まり、
中古のEM-200赤道儀によるオートガイドにいたる経過は、
カテゴリー それでも星は流れる で参照願います。

昨年は、現在の主力撮影鏡筒であるR200SS(口径20㎝ 焦点距離800㎜)の
支持部が弱い事が、ガイド誤差につながっているとの判断から
親亀子亀方式」に変更しました。
ガイドスコープをR200SSに乗っけることにより、支持部の弱さからくるたわみも
合わせて補正してしまおうという考えからです。
その結果ガイド精度はかなり改善されましたが、南中後の撮影で
鏡筒が西側におじきをするかのような流れは残ったままです。

最近R200SSで撮影したガイド結果
赤緯(Dec)は安定しているのですが、日周運動方向の赤経(Ra)が
グラフの画像で星が上から下にずれていっています。
(鏡筒が本来の位置より西側にずれていくイメージ)

撮影時の鏡筒の傾きを再現してみました。
追尾誤差の大きい赤経軸まわりをみると、撮りはじめは右側(東)に荷重がかかり、
だんだん左側(西)に荷重が移っていくように見えます。
鏡筒はアリガタ・アリミゾ1か所で締め付けているだけなので、たわみが想定できますが、
ガイド鏡も乗っけたので、支持部のタワミなら補正されるはずです。

赤緯(Dec)の追尾誤差が少ないのは、
①カメラ取り付け位置が軸方向になるよう、鏡筒を回転させてある。
②バランスくずれを防ぐため、撮影時は重いファインダーを外してある。
見た通り、軸周りの荷重の変化が少ないのが好結果につながっているものと考えます。

このあと撮影したNGC891も参考に掲載します。
傾向は前と同じですが、撮影対象の緯度が高いせいか追尾誤差は少な目です。

たわんでいる。といっても目に見えるようなものでは無く、極めて微量です。
上の例、1時間で17.9画素というのは、
使用カメラ60Dの画素5184×3456と、R200SSの写野角1.6°×1.1°を元に計算すると、
角度に換算して約20秒。これは1mの鏡筒の先端で0.1㎜のたわみに相当するものです。

実は個人的にはR200SSの場合、空の明るさなどから10分露光で3画素程度の流れなら
許容範囲と考えています。(上の例ではその許容値に近い値を達成しています。)
しかしながら、エクステンダー(合成f=1500㎜)での銀河の拡大撮影や、
赤道付近での撮影を考えるともう少し追尾精度が欲しいと考えています。

お知恵をお貸しください。流れる原因はなに?
オートガイド(PHDGuiding)は機能していると思います。
平均的な追尾グラフですが、Raも±1ピクセル程度には収まっています。
(ガイドスコープはD60㎜ f=420㎜ OrionSSAG)

R200SS鏡筒バンドはそれなりに強固に締め付けしていると思う。
内側の鏡筒だけがたわむのは考えにくい。

ガイドスコープは軽量で、微動架台部の強度もそれなりにあると思う。
微動ネジの反対側のスプリングで押し返す構造。
スプリングもかなり強力のようですが・・

原因がわからなくても、効果的な対策はありそうなのですが・・
A案)アリガタ・アリミゾをやめ、直接鏡筒バンドをボルト締めする。・・費用約5.5万円
B案)オフアキスガイダー+高感度CCDカメラ・・費用12万円以上
特に(B案)は、原因がなんであれ効果的な対策と考えられるのですが、
撮影鏡筒本体より価格が高いところに抵抗があります。

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むろんお金をかけたくなければ、ほどほどのところで
妥協するという考えもあります。
ただ、毎年同じものを同じように撮るという繰り返しでは
この趣味は長続きしそうにありません。
できればあまり費用のかからない対策のヒントを
教えていただくとありがたいのですが・・

雪はまだ少な目ですが、宇宙(そら)は望むべくもありません。

雲上くもがみ
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コメント (9)
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