くみちゃん日記

日本共産党長野市議が
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鬼無里に宝あり

2010-06-08 23:33:45 | Weblog
初めて鬼無里の資料館で山車の彫刻を見たときは、ビックリ仰天した。あの山里で、本物の彫り物の見事なこと。そして山車は今でも祭りに現役で活躍していると言う。

上質の麻の産地として栄えた鬼無里。独特の文化と伝説の里。水芭蕉もブナの木も原生林も自然環境も見事だが、財力と技術力とを集中させた宝を持つ里。

今日は鬼無里中学校の第二体育館を見た。解体の計画があり、地元へ説明会が開かれた。聞いた一人が専門家の知り合いを連れて、見学に行った。そしたら、あまりにすごい建物でびっくりした。解体なんてとんでもない、と私に連絡があった。

NPO法人信州伝統的建造物保存技術研究会理事の森望氏から説明を聞いて、教頭先生の案内で中に入った。途端「うわぁー」と私も声を上げていた。明治43年の建立で100歳の木造体育館。天井はトラスと言われる組木の構造美。幅6メートルあるが、最高級の松材を使って等間隔に18組ある。床材はブナだと。森氏は重文の大正12年建立の「旧制松本高等学校講堂」におとらぬものではないか、と語っておられた。

以前鷲沢市長は、鬼無里の山車を市街地の真ん中に展示したらどうか、と言われ私は怒り心頭だった。イベントではない、地域の中にある意味がわかっていない、と。地域の誇りであり、見世物や儲けの対象ではないと。

宝物の先行きはわからない、が簡単に解体してほしくない。文化的歴史的価値を調査してほしい。100年間存在し使われていた貴重な建物ですよ。