ＣＳＩ：５ 第７話「狼少女」 感想編

原題は「Formalities」だが、邦題が「狼少女」だと・・・・ネタバレではないだろうか。
非常にぴったりな題だと思うが、ぴったりすぎて。タイトルが内容を先に語るのはどうもなぁ。

ＮＹのバカ娘ジョーダンの方が救いようがないのにまだ生きていて、ジャネルは死んでしまった。死んでしまったから可哀想と思うのかもしれないが、彼女は実際かわいそうな子だったと思う。
小さい時、飛行機が見たいとねだればパパはいうことを聞いてくれた。多分彼女にとっては、高価なブレスレットより高級車よりスイートホテルの貸切より、ずっとずっと大切な思い出がサンセットロードだったんだろう。でもパパは全然そのことに気づいてくれなくて、自分のほうを向かせようとすればするほどそっぽを向いてしまう。
ジャネルの死によってパパが過ちに気づいてくれたならまだしもだが・・・・多分何もわかっていないのだろう。パパもママも、娘など面倒の種くらいにしか思っていなくて、自分たちのことに夢中だから。
今回、ジャネル自身は断片的な映像でしか出てこなくて、彼女を知る人々の台詞によってジャネル像が語られていたが、金に群がる同級生たちにとっては女王様でありカモだったが、寂しがり屋でひとの気をひくのがうまく、人に嫌われるのが怖い八方美人で年齢より幼い甘えっ子という印象だ。どんなに満たしてくれるお金があっても、友達が遊んでくれていても、無償で愛を注いでくれる存在に渇望していたのだろう。

ニコールもかわいそうだ。彼女はまだしも親の愛情をちゃんと受けて育ったようだが、親のことで周囲から疎まれ、憧れ続けた上流のグループに一瞬足をつっこんでみたら、いきなりあんな目にあってしまって。遊びなれてる子達なら無茶な過剰摂取はしなかったのだろうが、ニコールのはしゃぎっぷりが薬の内容からも伺える。
でも、子供だから「かわいそうに」なのだが、17歳なのだ。「もう17歳」なのか？「まだ17歳」なのか？・・・・本当にアメリカの10代の病巣がテーマになってるドラマが続きすぎて、「大人が悪い」「社会が悪い」って言うのも疲れるという感じになりつつある。
そんな壊れた青少年の事件に、実際娘をグレさせてしまったブラス警部の非常に微妙な表情の演技が光っていた。エリーは元気ですか、警部。グレっぱなしですか。最後に二人で酒を酌み交わしていた、娘を持つ二人・・・・キャサリンとブラス警部は今度の事件で色々思うところがあるのだろう。

冒頭、主任がタキシード～～～～！！
と、萌え萌えになってテレビにかじりついたら、キャサリンが蝶ネクタイを結んであげて・・・。
なぜかキャサリンだと、「こぉらぁ！ワタシの主任に何する！」とは思わないんだよなぁ。雰囲気が古女房だからかな。
「恋人を作るべきね」
って・・・・余計なことを言うなよ！と、そっちに腹が立ったわけで。

そしたら・・・・・・・ソフィアが登場。

主任、ソフィアのことが気に入ったんだろうなぁ。顔には出してないが、絶対気になってそう（涙）。よせ！主任！キャサリンのいうことを聞くんだ！こんな時に限って・・・・サラは休みだし。
ソフィアも腹の中が読めなさそうなタイプなので、ソフィアがどう思ってるのか、エクリー寄りなのかどうか全然わからないが、主任がソフィアのことで傷つかないことを祈る。
サラとソフィアと主任の三角関係とかヤメテーって感じだ。それは私が主任のことを「ワタシの主任」と思ってるからに他ならないからで、ストーリーのメロドラマ化がどうとか、そんなのはどーだっていいのじゃ！！・・・・ってつい我を失ってしまったが、いや、やめてほしいな、メロドラマ化路線も。

エクリーにしろソフィアにしろ、すごく「食えない奴」というイメージがした。もちろん主任も相当に「食えない」と思われていることは間違いないが。エクリーの昼番チームって・・・・なんかジョークとか言わなさそうっていうか。ホッジスはあっちのグループと気があいそう。
キャサリンはあんなナプキンを押し付けられて、どういうスピーチをしたのだろうか。エクリーには「スピーチ原稿用意してなくて、事件と見せかけて逃げた」と思われたんだろうなー。当たらずとも遠からずだが。

ところで、「カブキのマスク」なんてものが出てきたが、「どこがカブキやねん！」とつっこんだ方は、「KABUKI MASK」でイメージ検索してみるといいと思う。
・・・・うわ！・・・・世界は色々間違ってる・・・・