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伊勢崎市議会議員 多田稔(ただ みのる)の明日へのブログ

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お役所仕事の意味を変えてやる。

2013-09-10 16:15:30 | 行政経営

お役所仕事の意味を変えてやる。


嘉麻市の決意)

これはフリーペーパーに掲載された
福岡県嘉麻市(かまし)の職員募集ポスターの言葉です。
ポスターの下には、次のように書かれています。

  あなたの持つ魅力をマークシートだけで判断できるほど、
  嘉麻市は優秀じゃありません。
  人がまちをつくる、だからひとり60分の面接。
  嘉麻市の採用、今年も人物重視でいきます。

地方自治体の職員採用、こうでなくっちゃ!
嘉麻市役所やるなあ。クール、最高にかっこいいぞ!!
やるときはやる。
お役所に、この緊張感、この本気の目が欲しかったんだよ。



(日本のお役所)

残念ながら日本では、「お役所仕事」はほめ言葉ではありません。
遅かったり、適当だったり、融通がきかなかったり、
住民の期待以下の仕事ぶりに対して言われる言葉です。

しかし、嘉麻市は違う。
真っ向から「お役所仕事」の問題に挑戦しています。
嘉麻市では「お役所仕事」は、ほめ言葉にしてやるんだ、
という意気込み、決意表明です。

住民の期待に応えるため、お役所の側も
事務事業評価や、行政改革にとりくんでいます。
しかし、いくら制度をいじっても、一番大事なのは職員の意識。

使命感を持ち、危機感を持って、本気で取り組まなければ、
「お役所仕事」の実態は変わりません。

もしも公務員が「親方日の丸」の意識で、
定年まで「大過なく過ごす事」が最優先ならば、
どんどん時代遅れとなり、住民からは呆れられます。

職場が年中ピリピリしている必要はありませんが、
本気で仕事に取り組むときの、
嘉麻市のポスターにある“本気の目”が、私にはまぶしかった。



(本気のエピソード)

私が県庁に勤めていたとき、
ある課長さんから若かった頃のお話を聞きました。
当時の県庁地方課で、市町村の照会に回答する仕事をされていました。
市町村は70以上ありましたので、係には担当者が10名以上いました。

市町村からの照会に対して、どのように対処すべきか、
法令や通達を調べ、事例を調べ、国の省庁に照会し、
一番適切だと考えられるやり方を回答するのですが、
ある問題について、隣の席の先輩と意見が分かれたそうです。

「地方自治の本旨から言ってこうあるべきだ」、
「いや法律の趣旨からはこう解釈すべきだ」、
しまいには殴り合いのケンカになったそうです。

私はその話を聞いて、すごいなとビックリしました。
殴り合いはともかく、行政の仕事に対して
そこまで本気で取り組んでいたとは。

最近の役所は、自分の仕事以外は見て見ぬ振り、
一切口を出さない風潮ではないでしょうか。



熱中時代

昭和53年に日本テレビで水谷豊主演の「熱中時代」という
小学校を舞台にしたドラマがありました。
三流大学を出た「北野広大(水谷豊)」は3年4組の担任。

時代背景は三無時代。
子どもまで、無気力、無感動、無関心。
その中で天城校長が北野先生に望んだのは、

「私はね、あなたの成績も知っています。
 たしかに良いとはいえない。
 しかしあなたのような理屈ぬきで行動するタイプの人を、
 私の学校は欲しかった。
すなおに熱中できる先生が欲しかったんです。」

公務員の人事では、希望どおりの所属に行ける人は少ないでしょう。
多くの人が不本意な異動だったとしても、
もっと、もっと、与えられた現在の職場で
「熱中」してみることが必要なのかもしれません。
自分を奮い立たせ、周りまで巻き込むような。

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