伊勢崎市議会議員 多田稔(ただ みのる)の明日へのブログ

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集団反応の分析ツール 自己変革できるか

2023-08-07 16:46:48 | 行政経営

事業戦略を考える基礎的なツールとしてSWOT分析があります。

行政が政策を考える時や、企業が経営戦略を考える際に

大いに活用されていると思います。

 

これからの政策や企業戦略等を立案する際に

同じくらい有益な基本ツールをご紹介します。

それは「ちがいをめぐる社会の対応」(下掲のマトリクス)

 

  出典:「外国人コミュニティとの共生」15p 田村太郎

縦軸は「変化する」「変化しない」

横軸は「受け入れる」「受け入れない」

 

もともとは外国人コミュニティと地域社会との

共生を4パターンに分類したものです。

従来からある集団が新しい異分子に対して

どのような対応をとるか示しています。

 

町内に外国人が住み始めたことに対して、

・外国人が住むことさえ受け入れない場合は「排斥」

・日本人と同じ行動をとるなら居ても良い「同化」

 (日本人へ同化せよ、外国の習慣や文化はNO)

・事実上近所に住んでいるが交流は全くなし「すみ分け」

・共に理解しお互いを尊重する「共生」

というような感じだと思います。

 

このマトリクス分析は、異分子に対する

集団対応の『本質』を実によく掴んでいますので

いろいろな分野に応用可能なのです。

 

 

例えば、

過疎地域へ都会から移住者が来た場合の反応や

ダイバーシティと言いながら少数の異分子に同化を求めたり、

学校における異分子へのいじめや疎外、

過疎地から若者や若い女性が出ていく現象や

精神障碍者を地域でどう受け入れるのか等。

 

地域や組織に以前からいる人と、新しく来た人が

共に仲良く暮らすためのポイントは

従来からある価値観ややり方を変えられるか否か

『組織文化』を変えられるのかがカギ。

 

進化論を唱えたダ―ウインは次のように言ったと言われます。

 「この世に生き残る生き物は、

  最も力の強いものか? そうではない。

  最も頭のいいものか? そうでもない。

  それは、変化に対応できる生き物だ

 

経済や年齢構成、社会環境など時代はどんどん変化しています。

それらを無視して自分たちの慣れ親しんだやり方や

価値観に固執して押し付けるだけでは

時代の流れの中で淘汰されるでしょう。

 

組織文化論として考えると

お役所や大企業ほど長い歴史と伝統がありますので、

自己変革するのは難しいだろうと思います。

 

 

 

(参考)

ニューヨークの魅力と 伊勢崎市

人の多様性が持続可能な組織をつくる

・『これからの外国人受入れを考える
   〜改正入管法施行後の“総合的対応策”〜』 

精神障がいをもつ方と社会との関係性について

 

 

 

 

 

 

 

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