伊勢崎市議会議員 多田稔(ただ みのる)の明日へのブログ

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群馬県 コンベンションホールの集客力

2014-04-04 22:09:10 | 政治・政策・経済
3月の県議会で、群馬県庁が計画している
コンベンションホールについて、
大反対の声が出ました。

県庁の考える集客見込みに対して、
甘すぎるというのが大方の意見。
問題の構造を考えてみます。

あちこちの自治体にコンベンションホールがありますが、
東京ビッグサイトの一人勝ちの状況です。

いまから群馬県にコンベンションホールをつくって、
どれだけの集客が見込めるのか?

集客力とは、施設自身の魅力と、
施設がある場所、すなわち立地の魅力に分けられます。

コンベンションホールと言う性質上、
どこの施設も似たような機能は持っていることと思います。
そうなると違いは立地の魅力が決定的な要因です。

以上の考察から、
コンベンションホールの集客力は、
立地の魅力に比例していると考えられます。

魅力が弱ければ、集客力が低い。
魅力が高くなれば、集客力も高くなる。


この仮定は、皆さんにも同意頂けることと思います。


さて、群馬県庁は
コンベンションホールを作れば、
「お客は来る」と考えているようです。



しかし、集客力を左右するのは立地の魅力です。
群馬県の魅力は、全国の中でどのような位置にあるのでしょうか?
こちらが近年のデータです。


魅力度やブランド力など、全国最下位クラス。
これが外部が評価している群馬県のポジションです。

本当は違う!、いいところがいっぱいあるのだ!

いくら群馬県内で主張したところで、
外部の人が実際にどう評価しているのかが大事です。

起きていることはすべて正しい

この言葉は、コンサルタント勝間和代さんの言葉。
その趣旨は、
 「いま起きていることを否定したり、
  こうだったらいいなあと夢想しても仕方がない。
  それよりは、起きていることから、
  何を学び取り、どのように行動すれば、
  いま一瞬のこの時間を最大に活用できるか」

 
「選択的認知」といいますが、
私たちはどうしても、聞きたいものしか耳に入りません。
しかしそれでは、現実と認識がどんどんずれてしまうのです。

つらいですが、
群馬県の魅力度の現実のポジションは、
もっとグラフの左端です。



そして、
「集客力は魅力度に比例する」
という、最初の仮定に当てはめて考えるならば、
妥当な集客力はこちらでしょう。







(感想)

集客力があるのか、ないのか、
群馬県に必要なのか、
このようなことを検討する前に、
「作る」ということが、
先にきまっているように感じました。

群馬県庁は、群馬県地域の魅力を上げるために、
どのような土台作りをしてきたのか。

これまで、道州制の導入に向けて、
国などで議論が進んでいます


5つぐらいの県が合併して
一つの州になり、州都が置かれると思われます。
群馬県の前橋市は、現在群馬「県」の県庁所在都市です。

そうであっても、
このような状態が現実です。




「群馬県コンベンション施設整備基本計画」に引用されている
展示会の開催件数はこちらです。


政令指定都市である新潟市やさいたま市でも、
集客に苦戦し、東京ビッグサイトの一人勝ち。

今後、道州制が導入され、
群馬県以外の場所に州都が設置されれば、
群馬県全体が、なんとか州の辺境になります。

いまでさえ、
魅力度ランキングや、ブランド力ランキングで
全国最下位クラスなのに、さらに、州の辺境になった場合、
コンベンションホールを作ったところで、
新潟市やさいたま市以上に人が集まるのでしょうか?

莫大な税金の無駄遣いになる恐れがあります。
つくってもお客が集まらないならば、
これを作る設計や建築の企業だけが儲かることになります。
群馬県が食い物にされないように、
しっかりとした対応を望みます。


P.S.
コンベンションの競争に勝てる
ブレイクスルーがいきなり見つかりました。

4月5日のブログ
「コンベンションホールのブレイクスルー

をご覧ください。

意外なところに、突破口があるのですね。

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