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黒部五郎岳登山記録(前編)

2014-09-15 21:22:35 | 登山
2014年9月14日(日)黒部五郎岳 (2839m)
折立から日帰りピストン
天気:晴れのち曇り


とにかく登山口から遠いことに定評のある黒部五郎岳。
最も近い登山口である飛越トンネルからのルートはぬかるみが
酷くて滑るしオススメできないという話だったんで、それなら
片道1時間くらいプラスになるだけだし8月に歩いてて道もわかるし、
有峰湖の折立から登るルートでよかろうということで、片道17km
というロングコースを日帰りピストンすることになった。


今回は2さんと一緒に行ったのだが、2さんは新穂高から三俣蓮華岳
経由のコースで登り、自分は2さんを新穂高まで送ったあと車で
有峰湖まで移動し、折立から登って黒部五郎岳山頂付近で落ち合おう
という登山を計画。黒部五郎で8時!という話になったものの、
そのためにはどう考えても折立を2時には出なければならないわけで、
普通そんな計画たてないわなーという感があるものの、計画立てたら
やらなきゃ気がすまないもので、いよいよ決行することに。

(コースタイム9時間45分のところを6時間で見積もってる辺り、
すでにおかしな感じではあるがw)



■折立(1350m) ~ 三角点(1870m) <コースタイム 120分>
有峰林道の通行可能時間が6~20時なので、前日の夕方に登山道付近の
駐車スペースに行って仮眠。夕方から夜にかけて雨が降り、大丈夫かな
感が高まりまくったものの、1時過ぎごろ外に出てみたら満点の星空で
一気にテンションアップ。準備体操で体を温めてから出発した。


[午前2時前。出発!]


道はもちろん真っ暗である。ヘッドライトの明かりと8月に薬師岳を
登った時の記憶を頼りに、樹林帯の中を急登していく。
心配していた寒さは、樹林帯の中ではそれほど感じないというか、
むしろ歩いていると体だけは暑くなるくらい。(気温はかなり低い)

この区間は三角点につくまで特に目標物がなく、7割がた登った辺りに
アラレちゃんの絵がある程度。暗いし、一人だし、iPod をスピーカー
モードにしてプレイリストを垂れ流しながら黙々と登っていたら、、、

1:54 折立登山口

3:11 三角点

1時間15分くらいで着いてしまった。
太郎平あたりで明るくなるといいなという気分で登っていたんで、
もう少しゆっくり登ったほうがいいな、と思いつつ次の区間へ。


[アラレちゃん(五代目)]




■三角点(1870m) ~ 太郎平小屋(2330?) <コースタイム 180分>
樹林帯を抜けると寒風をもろに浴びるようになって、一気に寒く
なってきた。こうなると、暖をとるにはもう太陽を待つしかない。

暗いし、一人だし、を押しのけてここで不安要素のトップに堂々と
「寒い寒い寒い!」が躍り出た。
プレイリストは2つ目に入り、相変わらず垂れ流されている。


[見上げると星は綺麗、、、だけど冬の星座が寒さを際立たせる]



[有峰湖はこんな感じでもやが溜まってた(日の出後に撮影)]


途中、富山方向の夜景やら有峰湖を覆うモヤが綺麗に見えたけど、
暗くて写真に収めるには三脚が必要だなと思いつつ、こんな高速
登山に三脚持ってこられないよなー、と早々に自己完結する。
そんなこんなでとっとと小屋に着こうとして、結局進みは速かった。

3:15 三角点

4:22 五光岩ベンチ

4:55 太郎平小屋


[小屋が見えるとほっとする]


1時間40分。折立からは3時間くらいなんで、予定通りではある。
太郎平まで3時間、そこから山頂まで3時間という甘い見積もりも
そんなに間違ってないんじゃないか、という気分にもなったが、
もちろんここからが本番というのは分かっている。。。

小屋の中で少し防寒体勢を整え、「黒部五郎ピストンの方は
荷物をここに置いて構いません」的な貼り紙に甘え、持って来すぎた
ペットボトル飲料とかバッテリーとかをまとめて置かせてもらい、
準備万端! 白み始めた空の下、未踏区域に向かって歩き出した。



[白んできた空と薬師岳]



■太郎平小屋(2330?) ~ 北ノ俣岳(2661m) <コースタイム 115分>
空が明るくなってきた所で出発。ちょっと休みすぎたか?
だって寒かったし、仕方ないじゃん!(実際後で効いてくる)
とかそんなことを思いつつ、遠くに見える黒部五郎岳を見やる。
・・・遠い


[遠くに見える、これから登る山]


さらに、歩き出してすぐの分岐に書いてある距離に戦慄する。


[黒部五郎は右の道ね、、、って距離ぃwww]


9.6km?! ・・・・・・いや、遠すぎでしょ!
折立から太郎平までが8kmなので、それより長い。
(地図で遠いのはわかってたけど、数字で見るとやっぱねw)
しかも、ここからは激しくアップダウンがある。
こりゃ8時山頂は無理だな、スマン2さん! と早々に思った
わけだが、とりあえずできる限り早く行こうと歩を進めた。

太郎山山頂付近を過ぎたあたりで、富山湾と能登半島が見えた。
こんな深い山の中から海が見えるというのは新鮮。
関東から出張ってきて、山の上から日本海見るとはね!


[富山湾が見えた]



[明け方の雲海に浮かぶ白山]


太郎山から一旦下りをはさみ、凍って滑りやすい階段状の木道を
登っていると、5時55分くらいに薬師岳の稜線から陽が昇ってきた。
これですぐ暖かくなるぞひゃっほい!と思ったものの、やっぱ
まだしばらく寒かった。


[陽が昇ってきた!]


急斜面を登り切ると、黒部五郎岳までの道のりが姿を現す。
ここで改めて思うのは、「今見えてるピーク、全部越えて行く
んだよな・・・」であったw


[アップダウン(笑)]


目の前に見えるようになってからは比較的緩やかな登りが続き、
飛越トンネルからのコースからの合流点を過ぎると、まもなく
北ノ俣岳の山頂に到着だ。

5:20 太郎平小屋

6:27 神岡新道分岐

6:34 北ノ俣岳


[北ノ俣岳(上ノ岳)山頂標]


太郎平から1時間15分。まだまだ順調だ。
太陽が昇って気分もよくなり、暗くて寒い中歩いている間に
そこはかとなく感じていた頭痛もおさまり、好調になってきた。


[北ノ俣岳三角点と雲海]



長くなったので、続きは後日。
この区間に関しては、折立~三角点と太郎平周辺以外はだいたい
電波が入っていたんで、twitterとかにも状況を上げながら
進んでいた。(ただしdocomoに限る)


→ 中編
http://blog.goo.ne.jp/ksef-1go/e/926c8508c0795602c1b1f0d0dede2da6

→ 後編
http://blog.goo.ne.jp/ksef-1go/e/1b13a481206bba74ec49f51bfc29ff82


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