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こずえの遊び日記

芸 術 の 秋  2008  ~ジョン・エヴァレット・ミレー編~

2008-09-14 | Weblog
9月10日 香織ちゃんと渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムへ「ジョン・エヴァレット・ミレー」を見に行って来ました 「Sir John Everett Millais」は、19世紀 イギリスの画家で、英国ヴィクトリア朝の絵画の巨匠と言われている人です 1829年 イングランド南部のサザンプトン生まれで、ミレー家は、ジャージー島の名家の出身です 彼は、幼少期から絵の才能があり、ロンドンのロイヤルアカデミー美術学校には最年少で入学許可を認められた人で、ロイヤルアカデミーの会長に選ばれ、永世貴族の称号を得たそうです 写真は、一番の代表作の『オフィーリア』という作品です ヴィクトリア朝の最高傑作の絵と言われています 今回約80点の絵画が紹介されていますが、やはり、この絵が一番釘付けになりました この『オフィーリア』の絵は、シェイクスピアの戯曲の「ハムレット」に登場する悲劇のヒロインで ハムレットに捨てられ、誤って父親を殺されて、オフィーリアが死んでしまいます 忠実な自然描写を心掛けていたミレイは、背景にふさわしい風景を求め、1851年7月から11月にかけて、ロンドンの南西のサリー州のユーウェルという町に滞在し、ホッグスミル川沿いで朝から日没まで絵筆をとって緻密に、何ヶ月もかけて写生したので、季節異なる花も混在しています。描かれた植物には、それぞれの意味が込められていて、オフィーリアの人格や運命を象徴しています 例えば、バラ=愛、兄のレイアーティーズは、オフィーリアの事をRoseOfMay-5月の薔薇と呼んでいた。スミレ=誠実、純潔、若い死。柳=見捨てられた愛。ワスレナグサ=私を忘れないで。ケシ=死。パンジー=かなわぬ愛。ミソハギ=愛の悲しみ。ノバラ=喜びと苦悩。ヒナギク=無邪気。ナデシコ=悲しみ。キンポウゲ=子供らしさを表しています  絵を描く時、背景は最後に描くが、この絵は最初に描いたそうです。このモデルは、真冬にお湯がたっぷり入った浴槽で長時間ポーズをとらされ、制作に熱中したミレイは浴槽の下に置かれたお湯を温めるランプが途中で消えた事も気付かず、ひどい風邪をひいてしまったそうです ロンドンに留学中の夏目漱石も感銘を受けた絵で、「夏枕」で語られているそうです 初期のゴッホは、ミレイの作品に影響を受けたそうです オフィーリアの絵ばかり書いてしまいましたが、他にも気になる絵が沢山ありました 実際に見ると、絵というより、写真なのではないか・・・と思うほど、目の瞳や肌の透明さ、動物の毛など本物みたいでビックリです 機会があれば、10月26日までやっているので、見に行ってみるのもオススメです 
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