コヤチン、さまよい日記

静岡県内を東へ西へ行ったり来たりしています。
応援している清水エスパルスの試合の感想もお伝えします。

青春18きっぷで世界遺産「富岡製糸場」に行きました。

2015-08-08 22:01:23 | 旅行
今日はかねてより行きたかった世界遺産「富岡製糸場」に行きました。交通手段は自動車ではなく青春18きっぷを使っていきました。恥ずかしながら青春18きっぷ初体験であります。
浜松のチケットショップでバラの18きっぷを探していましたが、店員さんのアドバイスで「残ったら売れますよ」と言われて5回分を買いました。この後予定がなければ他にも行きたいところがあるので使用したかったのですが、今年は予定が入っていて今週しかチャンスがありませんので今日だけ鈍行の旅を楽しみたいと思います。

4時55分沼津発の電車で出発します。当然ですが熱海で乗り換えますが、東京上野ラインのおかげで熱海から高崎まで乗り換えなしでいけます。これでゆっくり睡眠できます。(早起きの分をここで取り返す事ができます)

大宮より先は何十年も通っていないので寝ないで車窓を見つめていました。
暑い町熊谷も通り越しますが今日は曇っているので、暑さは少し和らいでくれると期待しています。

9時17分高崎着。安上がりとはいえくたびれた。
なにやら今日はSLのC61が走るようです。見てみたいのですが、世界遺産が待っているので上信電鉄の乗り場に向かいます。高崎駅はこの辺の中心都市ですので大きなターミナルです。しかし上信電鉄は一旦改札口を出て階段を降りて狭い通路を抜けたところにあります。隣を見るとJRのホームが同じ高さにあるので、何か虐げられているような気もします。
高崎到着。大きなターミナルです。

 上信電鉄はちょっとひっそりとしたところにあります。

さて、この上信電鉄はその名の通り上州(群馬)と信州(長野)を結ぶという壮大な夢を持っていたのですが、夢破れて群馬県内を走る鉄道になりました。福井の京福電鉄もそんな感じだったのでしょうか。
しかしこの上信電鉄は世界遺産「富岡製糸場」に行く大切なアクセスとなっています。
「富岡製糸場見学往復乗車券」というものが売っていて往復の切符に富岡製糸場の入場券が付いて、正規に買うより440円お得というチケットです。当然それを買って電車に乗り込みました。
 私鉄によくありがちな車両です。

この電車「下仁田行き」です。下仁田ネギ美味しいですよね。
さて電車に40分揺られて「上州富岡」に着きました。
改札口を出ると、羽織袴を着たお姉さんが富岡の町の見どころのパンフレットを配っていました。
町ぐるみで世界遺産を盛り立てているんですね。
 
富岡の皆様のおもてなしで迎えられました。

15分位歩くと富岡製糸場に着きます。
多くの観光客が来ていましたが、覚悟していましたのでそれ程でもなかったです。

まず正面に見えるのが東繭倉庫で去年国宝に指定されました。
この建物の2階に乾燥させた繭を貯蔵しました。
建物の構造として木で骨組を作り。柱の間に煉瓦を積み上げて壁を作る「木骨煉瓦造」という工法です。
中は現在色々な資料が展示されていました。
 
東繭倉庫、国宝です。

その裏に西繭倉庫がありますが、これも国宝に指定されています。こちらは現在修復中で工事が行われていました。残念ですが文化財を維持するためには仕方ないですね。

西繭倉庫は改修中でした。残念。

蒸気釜所なども修復中でした。凛として建つ煙突が誇らしげでした。
 煙突だけが存在感を示していました。

 富岡市のユルキャラ「お富ちゃん」

東繭倉庫の前に戻ってむかえにある建物が検査人館と言います。生糸の検査を担当したフランス人技術者の住居として建設されました。
 検査人館

その隣にあるのが女工館で日本人工女に器械による糸取りの技術を教えるために雇われたフランス人女性教師の住居として建設されました。ベランダの天井に板が格子状に組まれ、当時の日本建築にはない特徴が見られます。
 女工館

さて、もう一つ国宝に指定された繰糸場ですが、ここでは繭から生糸を取る作業が行われていた場所です。
創業当初フランス式繰糸器300釜が設置された世界最大の製糸工場でした。
小屋組みは「トラス構造」という従来日本にない建築工法を用いています。
 
繰糸場です。こちらも国宝です。

 
繰糸場の内部です。大規模な機械がありました。


繰糸場の前に診療所がありました。

その奥にあるのは「ブリュナ館」という指導者として雇われたフランス人ポール・ブリュナの家族が暮らしていた建物です。その後は寄宿舎や工女に読み書きや裁縫を教える夜学校として利用されました。
この建物は重要文化財に指定されています。
 ブリュナ館。

 ブリュナ館の裏に寄宿舎跡。

 蚕種製造所跡です。現在発掘作業中でした。

色々と知識を得るものがありますが覚えきれないので、建築物の価値だけでも吸収できたんじゃないかいと思います。
 上州富岡駅前にレンガ倉庫がありました。

富岡製糸場を後にして高崎に戻りました。希望からすると横川の碓氷峠のアプトの道に行きたかったですが、ここは丸一日かかりそうなので、高崎で有名な白衣観音を見に行きたいと思いいます。
 
上信電鉄のデキ。高崎駅から5分位歩いた車両基地にありました。

高崎駅から市内循環バス「ぐるりん」という小さなバスで向かいますが、これが本数が少ないので悪戦苦闘となります。
約30分程で着きます。山の上に立つ観音様ですので見晴らしは良さそうですが、今日は霞んでいて遠望が効きません。
中に入れますが延々と階段を登ります。小窓からの景色が見られますが遠くの山は見えません。やはり秋から冬じゃないと見えないかな。
 

 

 観音様の中から高崎市内が見渡せます。

観音様を降りてバスの時間を調べるとまだまだ時間があります。ハイキングコースのような道を行くと「ひびきばし」という吊橋があります。頑丈に作られていますので揺れる事がなくスリルは味わえません。
しかしその先林の中を歩き染料植物園に出て迷子状態に。バス停に行けません。
結局植物園の中を彷徨ってもう一度戻って駐車場の中を通ってバス停発見。時刻を見るとあと8分程で来ます。汗だくだくになったのでシャツを着替えました。誰も来ないところだったのでよかった。
 ひびきばしです。この後観音様の山中で遭難?

橋の途中から観音様の後姿が見えました。

その後はバスに乗って高崎駅に戻って帰りました。熊谷の一つ手前の籠原始発で沼津行きの普通電車があるので籠原まで行ってグリーン券を買って帰りはゆったりと帰りました。

青春18きっぷを使った感想は宿泊を絡めるともう少し広角な旅ができそうです。
これを機会に次回はもっと充実した内容の旅をしたいですね。