ムネオ日記
2007年12月17(月)
毎日新聞朝刊3面の今日から始まった山田孝男さんの新しいコラム「風知草(ふうちそう)」で、【宗男の多忙から見えるもの】というタイトルで私を最初に取り上げている。読まれた方の多くからファクス、電話が入り、激励を受ける。ムネオ日記にも載せた方が良いという声も多数あったので、以下掲載させて戴く。
風知草
注目している政治家は誰かと聞かれ、ふと鈴木宗男の顔が浮かんだ。スマートで未熟な政治家の逸話に事欠かない今の政界で、まず希少種だろう。
前防衛次官が検察に捕まれば「朝まで生テレビ」に出て「国策捜査」に警鐘を鳴らす。国会議員の権利である質問主意書を連発し、何でも隠す外務省に情報開示を迫る。日暮れ時には、インターネットブログ「ムネオ日記」(毎日更新)の草稿をベールペンで書く。
鈴木にしてみれば、狙いは正義の実現であり、行政改革であり、何よりも世論を動かすことだ。なぜなら、検察が政治家を逮捕するかしないかも、首相が解散時期を選ぶかも、民主党が大連立に乗るかどうかも、万事、世論次第だから。
以前は違った。国家意思は行政権力から生まれると思っていた。鈴木の絶頂期は90年代後半から02年の逮捕直前まで。「橋本、小渕、森内閣では私の言うことが全部通りましたから。(自民党)幹事長にはなれると思ってた。前ばかり見て、横と後ろが見えなかった」
「横と後ろ」が重要だ。たたき上げ政治家らしい荒々しさでばく進し、先を越された先輩・同僚の嫉妬を買い、怒鳴り飛ばされた部下の悲憤が蓄積された。永田町・霞が関の世論が読めなかった。その自覚はある。いわゆるパワハラ、それもかなり強烈なパワハラが「鈴木排除」という国家意思を生んだのではないか。私はそう思っている。
鈴木の方には「一生懸命やっただけ」という思いがある。まして収賄や政治資金規正法違反、偽証などない。筋を読み違えた検察が今さら引っ込みがつかず、メンツにかけてオレを葬ろうとしている―。
保釈後、本を5冊出した。「闇権力の執行人」が文庫も合わせ5万部。元外務省主任分析官・佐藤優との対談「反省」が6万部。誰もが見た鈴木の逮捕・有罪報道の量に比べれば取るに足らないが、佐藤の「国家の罠」(毎日出版文化賞特別賞)が25万部出たことも考えれば、徐々に浸透し、国民の検察観を変えている気がする。
近ごろ、鈴木は忙しい。まるで全盛時代に戻ったようだ。講演が年40回。得意の演題が「敗者復活」である。国会議員で戦後最長437日間の拘置も今は勲章。保釈後亡くなった母が、いまわの際に「母ちゃんは悪いことする子供産んでない、がんばって国会行け」と参院選出馬を促すくだりなど、グッとくる。涙も芝居とは思えない。
年明け解散の観測が消えず、自民、民主両党との接触が増えた。落選はしたが、04年参院選で全北海道から48万票集めた(当選した05年衆院選は43万票)。計12ある北海道の各小選挙区に4万ずつ鈴木票がある計算。政局・選挙情報が飛び交い、鈴木のケータイは鳴りやまない。
控訴審判決は来年2月26日と決まった。1審は懲役2年の実刑。一連の事件では鈴木と佐藤を除く11人の有罪が確定している。有罪が確定すれば議員失格だが、まだ2審。鈴木は引き続き世論と対話するつもりだ。
「国策捜査」という言葉を生み出した佐藤が、こう言っている。「国策捜査には黒幕がないんです。国策捜査の背景は皆さん国民です。黒幕は誰かと強いて申し上げれば、国民としか言いようがない」(「反省」)。
きょうから始めるこのコラムのタイトルは風知草(ふうちそう)と決めた。風になびく葉裏の光沢が美しいところから、裏葉草とも呼ばれる。世論は風だ。すべてを決める世論とは何だろう。
以上である。
私自身、権力の側にいる時は前しか見てなかった。今は横と後ろも見えるし、今まで見えなかったものが見えている。国策捜査によって、人間として得難い経験をさせてもらった。
国民の声をしっかり受け止めながら、「政治家・鈴木宗男」よりも、「人間・鈴木宗男」として、敗者復活の人生を歩んでいきたい。挫折や失望を味わった人に、勇気や希望、何よりも生きていることの素晴らしさを、私なりに伝えていきたい。
共同通信の世論調査で、内閣支持率35.3%で前回よりも11.7ポイント下がり、不支持は47.6%で11ポイント上がり、初めて不支持が支持を上回ったと出ている。日本経済新聞の世論調査でも、支持が43%と前回よりも12ポイント下がり、不支持は46%で13ポイント上がっている。「年金問題は公約違反」と、国民は明確だ。
インド洋の給油再開も「再開すべきでない」が多くなっている。給油をやめても国際社会からの反発は聞こえてこない。「国際的に孤立する」とか、「信用を失う」と言っていた外務官僚に言いたい。「世論の支持あって初めて良い外交ができるのですよ」と。
アメリカ一辺倒ではなく、バランスの取れた外交が求められている。ブッシュ大統領も、イラク戦争以後どうなっているかを見れば一目瞭然である。
年末を控え、慌ただしさの中に更に慌ただしくなるのではと思うが、ここは選挙をして、国民の思いをしっかり受け止めて、より良い政治を行うようにした方が国家国民のためになると考えるものである。
◎
本日提出した質問主意書3件
・
№172 我が国におけるテロリストの活動についての法務大臣の発言を「面白い」と発言した内閣総理大臣の真意に関する質問主意書
・
№173 国後島北方海域で日本船が拿捕された事件に対する政府の対応に関する質問主意書
・
№174 国連における先住民族の権利宣言を受けての我が国政府の対応に関する再質問主意書
※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。
衆議院ホームページ
鈴 木 宗 男
◆++++++++++++++++++++++++++++++++++++++◆
新党 大地
鈴木宗男 オフィシャルページ
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2007年12月17(月)
毎日新聞朝刊3面の今日から始まった山田孝男さんの新しいコラム「風知草(ふうちそう)」で、【宗男の多忙から見えるもの】というタイトルで私を最初に取り上げている。読まれた方の多くからファクス、電話が入り、激励を受ける。ムネオ日記にも載せた方が良いという声も多数あったので、以下掲載させて戴く。
風知草
注目している政治家は誰かと聞かれ、ふと鈴木宗男の顔が浮かんだ。スマートで未熟な政治家の逸話に事欠かない今の政界で、まず希少種だろう。
前防衛次官が検察に捕まれば「朝まで生テレビ」に出て「国策捜査」に警鐘を鳴らす。国会議員の権利である質問主意書を連発し、何でも隠す外務省に情報開示を迫る。日暮れ時には、インターネットブログ「ムネオ日記」(毎日更新)の草稿をベールペンで書く。
鈴木にしてみれば、狙いは正義の実現であり、行政改革であり、何よりも世論を動かすことだ。なぜなら、検察が政治家を逮捕するかしないかも、首相が解散時期を選ぶかも、民主党が大連立に乗るかどうかも、万事、世論次第だから。
以前は違った。国家意思は行政権力から生まれると思っていた。鈴木の絶頂期は90年代後半から02年の逮捕直前まで。「橋本、小渕、森内閣では私の言うことが全部通りましたから。(自民党)幹事長にはなれると思ってた。前ばかり見て、横と後ろが見えなかった」
「横と後ろ」が重要だ。たたき上げ政治家らしい荒々しさでばく進し、先を越された先輩・同僚の嫉妬を買い、怒鳴り飛ばされた部下の悲憤が蓄積された。永田町・霞が関の世論が読めなかった。その自覚はある。いわゆるパワハラ、それもかなり強烈なパワハラが「鈴木排除」という国家意思を生んだのではないか。私はそう思っている。
鈴木の方には「一生懸命やっただけ」という思いがある。まして収賄や政治資金規正法違反、偽証などない。筋を読み違えた検察が今さら引っ込みがつかず、メンツにかけてオレを葬ろうとしている―。
保釈後、本を5冊出した。「闇権力の執行人」が文庫も合わせ5万部。元外務省主任分析官・佐藤優との対談「反省」が6万部。誰もが見た鈴木の逮捕・有罪報道の量に比べれば取るに足らないが、佐藤の「国家の罠」(毎日出版文化賞特別賞)が25万部出たことも考えれば、徐々に浸透し、国民の検察観を変えている気がする。
近ごろ、鈴木は忙しい。まるで全盛時代に戻ったようだ。講演が年40回。得意の演題が「敗者復活」である。国会議員で戦後最長437日間の拘置も今は勲章。保釈後亡くなった母が、いまわの際に「母ちゃんは悪いことする子供産んでない、がんばって国会行け」と参院選出馬を促すくだりなど、グッとくる。涙も芝居とは思えない。
年明け解散の観測が消えず、自民、民主両党との接触が増えた。落選はしたが、04年参院選で全北海道から48万票集めた(当選した05年衆院選は43万票)。計12ある北海道の各小選挙区に4万ずつ鈴木票がある計算。政局・選挙情報が飛び交い、鈴木のケータイは鳴りやまない。
控訴審判決は来年2月26日と決まった。1審は懲役2年の実刑。一連の事件では鈴木と佐藤を除く11人の有罪が確定している。有罪が確定すれば議員失格だが、まだ2審。鈴木は引き続き世論と対話するつもりだ。
「国策捜査」という言葉を生み出した佐藤が、こう言っている。「国策捜査には黒幕がないんです。国策捜査の背景は皆さん国民です。黒幕は誰かと強いて申し上げれば、国民としか言いようがない」(「反省」)。
きょうから始めるこのコラムのタイトルは風知草(ふうちそう)と決めた。風になびく葉裏の光沢が美しいところから、裏葉草とも呼ばれる。世論は風だ。すべてを決める世論とは何だろう。
以上である。
私自身、権力の側にいる時は前しか見てなかった。今は横と後ろも見えるし、今まで見えなかったものが見えている。国策捜査によって、人間として得難い経験をさせてもらった。
国民の声をしっかり受け止めながら、「政治家・鈴木宗男」よりも、「人間・鈴木宗男」として、敗者復活の人生を歩んでいきたい。挫折や失望を味わった人に、勇気や希望、何よりも生きていることの素晴らしさを、私なりに伝えていきたい。
共同通信の世論調査で、内閣支持率35.3%で前回よりも11.7ポイント下がり、不支持は47.6%で11ポイント上がり、初めて不支持が支持を上回ったと出ている。日本経済新聞の世論調査でも、支持が43%と前回よりも12ポイント下がり、不支持は46%で13ポイント上がっている。「年金問題は公約違反」と、国民は明確だ。
インド洋の給油再開も「再開すべきでない」が多くなっている。給油をやめても国際社会からの反発は聞こえてこない。「国際的に孤立する」とか、「信用を失う」と言っていた外務官僚に言いたい。「世論の支持あって初めて良い外交ができるのですよ」と。
アメリカ一辺倒ではなく、バランスの取れた外交が求められている。ブッシュ大統領も、イラク戦争以後どうなっているかを見れば一目瞭然である。
年末を控え、慌ただしさの中に更に慌ただしくなるのではと思うが、ここは選挙をして、国民の思いをしっかり受け止めて、より良い政治を行うようにした方が国家国民のためになると考えるものである。
◎
本日提出した質問主意書3件
・
№172 我が国におけるテロリストの活動についての法務大臣の発言を「面白い」と発言した内閣総理大臣の真意に関する質問主意書
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№173 国後島北方海域で日本船が拿捕された事件に対する政府の対応に関する質問主意書
・
№174 国連における先住民族の権利宣言を受けての我が国政府の対応に関する再質問主意書
※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。
衆議院ホームページ
鈴 木 宗 男
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新党 大地
鈴木宗男 オフィシャルページ
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